水野誠一 Think the Earthプロジェクト理事長
2008年度は激震の一年でした。これほどまでに大きな津波が世界経済を襲うとは誰も予測しませんでした。まだまだその余波が続くと思われます。しかし、考え方を変えれば、この「危機」こそが、我々が21世紀人に転換する最高の「好機」だとも言えます。なぜなら、今回の「危機」は、多くの企業が未だに20世紀の「文明的成長論」のスタンスをとり続けていることに起因するものだからです。一世を風靡したグローバルスタンダードという名のアメリカンスタンダードも、レバレッジを目一杯効かせたバーチャルな金融ゲームも、この文明的成長論を支えるゲームやルールに過ぎないのです。
そして次なる「好機(チャンス)」は、この文明的成長論を21世紀の「文化的成熟論」に切り替えることが出来るか否かにかかっています。オバマ大統領の唱える「CHANGE」も、20世紀的常識を捨てて、すべての原点に立ち戻ることなのではないでしょうか。たとえば、環境問題への答えは、文明的技術開発の中だけではなく、文化的生活価値観の転換の中にこそ隠されていると言えます。今こそ、20世紀との節を分ける「リセット」が必要なのではないでしょうか。
Think the Earthプロジェクトは、インターミディアリー (中間支援的)な組織として、企業やNPO、市民を繋げながら、コミュニケーションやクリエイティブの力で「地球について考える」きっかけを作ってきました。それは知識だけではなく、感性や情緒を通じて「心や身体で考える」視点を提供するものです。スピードが求められる時代だからこそ、21世紀的価値観への転換において、そうした視点の重要性はよりいっそう増していると実感しているところです。
よりよい社会をデザインしていくために、Think the Earthプロジェクトへ皆さまもご参加ください。
2009年4月
Think the Earthプロジェクト
理事長 水野誠一