2004年度支援事業の報告


Think the Earthプロジェクトからの支援は、2004年度以前までは、JCVの主な活動であるミャンマーのポリオ撲滅活動に使われてきました。そして、ミャンマーにおける8年間の全国予防接種デーの実施と、JCVの6年間にわたる支援の結果、ポリオはほぼ根絶されました。
その成果を受けて、今年度のThink the Earthプロジェクトからの支援は、JCVが取り組んでいるはしかワクチン接種活動に活用されました。

WHOがポリオと並行して力をそそいでいるのが、マラリアと並んで死亡率の高い「はしか」です。マラリアやHIV/エイズと違って「はしか」はポリオと同じく、ワクチンの接種でほぼ完全に予防することができます。はしかワクチンは一回分がおよそ95円ですが、もし、はしかにかかって病院に行くと、その何倍ものお金が必要です。少ない国家予算の中で予防接種が後回しにされる途上国では、はしかが子どもたちの命にとっての脅威になっているとも言われます。


JCVは、2003年度に引き続き、認定NPO法人格取得に向けての事務局運営体制の充実に取り組みました。


2004年度活動実績

ミャンマーでのはしかワクチン支援
今年度は、US$360,000(約4,000万円)相当の支援を行いました。内訳は、はしかワクチン30万人分、同数の使い捨て注射器、プロジェクト実施にかかわる技術者、接種計画にかかわる調査費および諸経費等にあてられました。


はしか撲滅計画について
JCVからの支援は、「はしか予防キャンペーン」のために使われました。このキャンペーンは、ミャンマー政府によるはしか撲滅計画2002-2004年の一環として、ユニセフとの協力によって実施されています。1999年からのはしかに関するデータと比較し、2005年までにはしかの件数と死亡率を50%減少させることを目標にしており、具体的には、はしかの死亡率を95%、発病率を90%にまで低下させることをめざし、2004年11月14日から20日の約1週間、マンダレー管区、シャン州など北部1管区と3州の合計1,546,622人の子どもを対象に行われました。

はしか予防に必要な支援
はしかワクチンは、フリーズドライ状の白色粉末を医療用の無菌水で溶かし、皮下注射します。はしかワクチンも、ポリオワクチンと同じく、低温で保管しなければならず、氷代や輸送費などの支援も必要とされています。また、皮下注射のできる技術者の養成も急務となっているのです。また、はしかワクチンの注射には、使い捨ての注射器と針、それを安全に廃棄するための廃棄箱が不可欠です。今回の支援では、これらに加えてプログラムを運営するスタッフの補強も行われました。

ミャンマーの定期予防接種は、ユニセフ、WHO、JICAなどから資金が提供されています。JCVからの資金による支援もその一部として役立てられています。
JCVからの支援の内訳は、2005年7月の時点で、以下のとおりです。

 はしか予防キャンペーン用はしかワクチン:100万回分
 定期予防接種プログラム用はしかワクチン:85万5,000回分
 はしか予防キャンペーン用AD注射器:91万1,400本分
 注射器と注射針:10万8,000本分
 廃棄箱:1万250個
 モニタリングと監視
 アシスタント・プログラム・オフィサーの給与

今後の課題

はしかのワクチンの接種を受けられなかったり、1回の接種では効果が無かった場合のために、2回の予防接種の機会を提供することが国際的な目標とされています。また、はしかの監視や研究を行ったり、はしかの合併症を防ぐための栄養改善など、はしかに関連する健康管理などが課題として考えられています。 JCVとしては、今後は、生後9ヶ月の乳児に行う定期的接種に力を入れていく予定です。

2005年度の展望

はしか支援の継続と同時に、2005年度以降は戦後復興途上にあるアフガンの子どもたちのポリオワクチン支援も予定しています。


2004年度事業費

拠出金合計 ミャンマー:¥40,000,000-


活動のようす

ワクチン
これらが子どもたちを救うワクチンです。左から2番目がポリオワクチン。ピンク色でかわいいですね。
冷蔵庫
ワクチンは、常に一定の温度で品質を管理しなければならないので、これらの設備のための支援もしています。
お母さん
たくさんのお母さんがワクチン接種を待っています。
垂れ幕
ワクチンを歓迎する子どもたち。垂れ幕の真ん中には、JCVのロゴも見えます。
子ども
ミャンマーの日焼け止め(タナカ)を塗っているミャンマーの子どもです。



「世界の子どもにワクチンを」 日本委員会 へもどる