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2003年度支援事業の報告
Think the Earthプロジェクトからの支援は支援開始の2001年度より、ベトナムとネパールでの活動に活用されました。
(支援開始当初(2001年度)の『チャイルド・リンク』という特定地域指定サポートの名称から、国別の長期支援となる『ネパール・リンク』『ベトナム・リンク』に、2002年度より名称変更)
ネパール:南東部(ダヌシャ郡、マホタリ郡、サプタリ郡)
2003年度は前年度に引き続き、事業の柱である教育事業の他、栄養事業、出生登録事業活動を、現地パートナーNGOである“アスマン・ネパール“と“シュリプラージ地域開発センター”と共に行いました。活動地域が順調に拡大される一方で、解決の兆しのないマオイスト(毛沢東派共産党ゲリラ)問題の影響も受け、活動への障害が生じることも多々ありました。
活動地域であるインド国境に接する南東部は、インドの影響を色濃く受けていることもあり、カースト制度が根強く残っているため、低カーストの人々は特に貧しく、就学率もかなり低いのが現状です。こうした現状を受け、SCJでは、以下の目標を掲げ、活動を行いました。
1. すべての子どもが、初等教育を受けられるようにする。
2. 3歳未満のすべての子どもの栄養状態を改善する。
3. すべての子どもが出生登録を受けられるようにする。
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2003年度の成果
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教育事業
「すべての子どもに教育を」をスローガンに、5〜14歳の子ども約62,000人を対象として識字教室、学校入学キャンペーン、啓発活動、教育環境改善を行いました。
前年度に引き続き、「学校教育向上委員会」による研修、学校環境を改善するための補助教員の派遣、教室の新築・補修、トイレや飲料水設備の建設なども進めました。この結果、就学率が63%になり、2001年度比で10%以上アップしました。 |
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栄養事業
3歳未満の子どもの半数が栄養不良になっている中で、約8,000人を対象に栄養不良の子ども達のケアと予防の教育を行いました。2001年度から3ヶ年計画として取り組んだ本事業は、2003年度末をもって、地域行政・住民に引き継がれました。最終年の具体的成果は以下の通りです。 |
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子どもの栄養改善
栄養不良の子どもにおじやを食べさせるキャンペーンを開催したり、母親向けには栄養価の高い野菜を育てるための家庭菜園研修を行い、子どもを病気から守るための衛生について研修を行いました。2001年度に比べ、栄養不良の子どもの数が24%減り、カースト間での栄養状態格差も縮小しました。 |
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保健サービス
地元NGOアスマン・ネパールの行っていた定期健康診断及び妊産婦検診活動を2003年度からは地域の保健所が行うことになり、「保健サービス向上委員会」を中心に意識改革を進めました。 |
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出生登録事業
出生登録をしていないために学校への入学を拒否されるなど、子ども達が行政の保護を受けられないことがよくありましたが、出生登録を行うようワークショップやキャンペーンを行うことで、登録率が2001年度の51%から71%に飛躍的にアップしました。
=== 出生登録事業は、治安悪化により村役場が正常に機能しなかったことから全体的に停滞し、2004年度から教育事業の枠組みの中で行うことになったため、ネパール・リンク事業は来年度から教育事業に一本化することになりました。 |
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今後の課題
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小学校に入学しても低カーストの子どもへの差別、親の理解不足、低年齢での女子児童の結婚など様々な理由で中退していく子どもが大勢います。そうした子ども達の定着率を高めるため、引き続き教育事業を充実させ、さらに新規事業として低カースト居住区で補修学級などを実施し、児童労働の数を減らしていきます。 |
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カリヤニ村のアニタちゃん
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2001年度からThink the Earthプロジェクトがネパール・リンクで支援してきた、カリヤニ村のアニタちゃんの学校区では、当初は65人の子どもが学校に通っていませんでした。2001年度の目標「5歳〜14歳までの全ての子どもが学校に通えるようになる」を実施したことにより、2003年度は全員が学校に通えるようになりました。しかし村全体での就学率はまだ45%にとどまっており全員就学達成を村全体に拡げるには、もう少し時間がかかりそうです。 |
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2003年度ネパール・リンク事業費
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ベトナム:北部(タンホア省、イエンバイ省)
両省とも農村地帯で人口の15%〜20%が貧困下にあります。タンホア省は地元産業が未発達のため多くの男性や子どもが都市部へ出稼ぎに出ているのが現状です。また、イエンバイ省は稲作や茶栽培が主要産業となっているものの、子どもの栄養不良率も高く、支援を必要としているにもかかわらず、多民族・多言語、辺鄙な場所などが障壁となり、支援活動が難しい地域になっています。こうした現状を受け、SCJでは貧困層のニーズに応えた総合的な子どものための発達事業に重点を置いて活動を行いました |
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2003年度の成果と今後の課題
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総合的子どもの発達事業
イエンバイ省ルックイエン郡の5村で、2003年7月から2年間の予定で事業を開始。約2,000人の3歳未満の子どもと約2,600人の母親を対象に、栄養改善プログラム、妊産婦のケア、家庭菜園の奨励、行政への提言支援などを行いました。今後は同省ヴァンイエン郡にも活動範囲を拡げるため、より効果的な支援を行う努力をしていきます。 |
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幼児教育事業
イエンバイ省ルックイエン郡の2村、約600人の6歳未満の子どもと両親を対象に、2003年7月から2年間の予定で事業を開始。子どもの権利や親が果たすべき責任、家庭環境が子どもに及ぼす影響、栄養改善などを幼稚園教師に指導することにより、住民も就学前教育の重要性をわかりはじめ、自発的に話し合う場を持つなどの進展がみられました。今後は中間評価調査を行うことにより、事業の見直しなども行う予定です。 |
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環境教育事業
イエンバイ省を中心に、中学・高校で公衆衛生、環境などをテーマに毎月1回45分の授業を子ども達が企画・実施することにより、子どもから家庭へと情報が伝わることで地域全体の意識向上につながっています。企画した子ども達は「自分の意見を聞いてもらえるようになって嬉しい」と活動から得た喜びを話してくれました。2004年度は活動状況のフォローアップ期間とします。 |
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小規模貸付事業
両省の貧困層3,700世帯の女性を対象に、貯蓄貸付活動を行い、また、そのモニタリングと技術指導も同時に行いました。公的金融機関では対応できない貧困層のニーズに応えるため、原資として約6万ドルをSCJが提供し、帳簿の付け方、計画的な管理と返済などを女性達が基礎から学んでいます。お金を借りる目的は野菜の種苗を買う、鶏のヒナを買うなど生活に必要なものに使われています。より多くの住民に利用してもらうため、簡潔で分かり易く、誰でも理解できる活動のやり方を考えることが今後の課題です。 |
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2003年度ベトナム・リンク事業費
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活動のようす
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栄養不良を改善するために、おじやを食べる子ども達 |
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識字教室の様子 |
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安全な水や衛生について学ぶ母親たち |
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栄養改善プログラムに参加した親子 |
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タンホア省の風景 |
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イエンバイ省の田園風景 |
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家庭菜園の様子 |
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小規模貸付事業: 帳簿の付け方、会計方法など勉強中 |

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