| ||||| オリジナル版について |
| 『百年の愚行』の企画を立ち上げた当初、私たちはこの写真集を“世界各国の古新聞の上に直接印刷をして”つくろうと考えていました。写真家とメディアに対して敬意を表したいという思いと、大量生産とリサイクル時代の象徴でもある古新聞を“リユース”し、新たな価値を生み出したいという思いがありました。 さまざまな角度から可能性を探りましたが、実現には至らず、結果として辿り着いたのが、古新聞のコラージュでつくったA2(42cm×59.4cm)サイズの台紙に写真を貼り込んだ「オリジナル版」を100枚つくり、それを出版物に反映させていく方法でした。 この「オリジナル版」は、100枚すべてが世界で唯一、1点ものの作品です。私たちの思いを最もストレートに表したものでもあり、展覧会・巡回展などで皆様に見ていただきたいと思っています。 ■ 世界各国の古新聞
「オリジナル版」に使われている古新聞は、海外新聞普及協会、ナショナル・プレスクラブ、日本アセアンセンター、イスラミック協会などの団体をはじめ、国内外に住
むスタッフの友人・知人の協力によって集められたものです。世界各国、100媒体を優に超えるバリエーションに富んだ古新聞の束を張り合わせて、台紙をつくっていきました。 難民問題、都市犯罪、株式情報、新商品発売、文化賞の発表……。さまざまな言語で印刷された新聞には、いろんな時間を、いろんな思いで生きている人々の「今」があ り、古新聞の重なりは、事実と時間の集積でもあるのだと感じることができます。100枚の台紙のなかには、厚さ1cmになるものもあります。 ■ 再現性の高い大迫力のプリント
100枚の写真は、主に世界最大のデジタルフォトストックエージェンシー「コービス」と、世界的なフォトジャーナリスト集団「マグナム・フォト」のアーカイブから選び
ました。選んだ写真は、サンニチ印刷の協力により、最新の出力機でプリントしたのですが、この出力機が優れもの! オフセット印刷と同じ顔料を使用し、レーザーで焼き付け るというもので、印刷と同レベルのクオリティが確保できます。サンニチ印刷の工場にある印刷本機に直結し、リモートプルーフ(色校正の遠隔地操作)でやりとりがで きたのもポイントでした。 この再現性の高いプリントを、アートディレクター佐藤直樹さんをはじめとするアジールデザインのデザイナーが、古新聞の台紙に1枚1枚手作業で張り込んでつくっていき ました。 |