||||| 複写版について  


  ■ めくっていく迫力
古新聞を台紙にした「オリジナル版」を、できるだけ忠実に再現したい。「複写版」の編集とデザインのポイントはそこにありました。
複写版の版型はA3(29.7cm×42cm)で、まず、大きな誌面ならではの圧倒的な迫力があります。100点の写真のうち27点は2ページにまたがった見開きで掲載し、オリジナル版と同サイズ(A2・42cm×59.4cm)でご覧いただくことができます。また、写真の力強さを活かすために、キャプションはあえて巻末にまとめてあります。
もうひとつの特徴は、写真がノートリミングで掲載されていることです。通常の写真集では本のサイズなどによって写真の上下を多少トリミングすることが多いのですが、「複写版」では、写真家が意図したフレームそのまま、ノートリミングですべての写真を掲載しています。


 
   

  ■ 手触りのデザイン
「百年の愚行」というテーマを本全体で、そして手触りでも伝えようとする渾身のデザインが、この「複写版」の大きな特徴でもあります。
大判の写真集でありながら、ケース、表紙、中面に光沢のないマット紙を使用。コラムやエッセイのテキストページでは、古紙のような雰囲気のある背景をつくり、文字そのものも画像化することで、まるでインクで書いた書物のような独特の風合いが生み出されています。手にとった時の重み、驚き、そして沈黙・・・。教材として大学図書館などからも多く問い合わせをいただいています。
アートディレクターの佐藤直樹さんは、この本で、2002年度『Tokyo ADC賞』を受賞しました。