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最近の主な大地震 2003-2008

 最近発生した主な大地震について調べてみると、それぞれに異なる特徴を持った地震であることがわかります。左の地球儀で「主な大地震2003-2008」を見てください。2003年末〜2008年までに世界で大きな被害があった6つの地震をプロットしてみました。

イラン南部地震
発生:2003年12月26日
マグニチュード:6.3

 イランは、ユーラシアプレート、アラビアプレート、インド・オーストラリアプレートの3つのプレートがぶつかり合っている、世界的にも地震が多い国です。この地震もプレートの動きによって、内陸部の活断層にひずみが生じたことで発生したと考えられています。震源が4kmと、極めて浅い地震であったために、被害が大きくなりました。震源の真上にあったバム市を中心に大きな被害が出て、死者の数は4万人を超えました。

新潟県中越地震
発生:2004年10月23日
マグニチュード:6.8

 日本もイランと同じように太平洋プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレートがぶつかりあう場所に位置しているため地震が多い国です。しかも、プレートの境界になっている太平洋の海底だけでなはなく、日本列島の陸地の地下でも地震が発生します。これを内陸直下型地震と呼び、阪神淡路大震災(1995年1月17日)や、2004年の新潟中越地震などはこれにあたります。内陸直下型地震は、プレートに押されることによって、日本列島自体がねじれたり曲がったりすることが原因になって発生します。内陸で起きる地震は、海溝で発生する地震よりも威力は小さいのですが、人が住んでいる土地の直下で起きるために、被害が大きくなるのが特徴です。

インドネシア・スマトラ沖地震
発生:2004年12月26日
マグニチュード:9.0

 この地震が発生したスマトラ島沖では、インド・オーストラリアプレートが年間7〜8cmのスピードで、スマトラ島があるユーラシアプレートの下に沈みこんでいます。最初に起きた地殻の破壊は、インドネシア・スマトラ島の北部に位置するシムルエ島近くの数10キロの海底とされていますが、最終的には全長1000kmにも及んで地殻が破壊されました。広い範囲にわたって津波が発生し、沿岸部の数十万人の命が奪われました。世界でも40年ぶりにマグニチュードが9を超えた巨大な地震で、この時に発生した地震波は地球を5周したと言われています。

パキスタン北部地震
発生:2005年10月8日
マグニチュード:7.6

 パキスタン北部地震が発生した場所は、ヒマラヤの麓に位置しています。ヒマラヤ山脈は大昔に、インド大陸がアジアにぶつかり、ぶつかったところがその衝突によって高く盛り上がってできた地形です。こうした大陸プレートと大陸プレートがぶつかりあっているところでも、時々地震が発生します。プレートが沈み込む場所で起きる海溝型よりは回数は少ないのですが、いざ発生すると震源が陸上に近いところにあるために、地震の被害が大きくなることが多いようです。

インドネシア・ジャワ島地震
発生:2006年5月27日
マグニチュード:6.3

 この地震は2段階に分かれて地殻の破壊が起きたために被害が大きくなりました。地震が起きた理由として、震源の北でちょうど活発化していたメラピ火山のマグマ活動が引き起こした可能性も考えられていますが、まだよくわかっていません。火山活動とは関係なく、オーストラリアプレートとスンダプレートがぶつかって起きた地震ではないかと考えている研究者もいます。

四川大地震
発生:2008年5月12日
マグニチュード:7.9

 インドプレートが北方向に移動して、ユーラシアプレートを押す動きが土地を隆起させ、ヒマラヤ山脈やチベット高原などを作っていますが、四川大地震は、このプレートの動きが原因で断層が動いたために起きた地震です。断層の大きさは長さ120km、幅40km。死者6万9195人、行方不明者1万8392人、負傷者37万4177人という大規模な災害で、地震の影響を受けた人は4500万人以上と言われています。

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