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標準時は便利?

 1日の長さは、南の空で太陽が最も高く上がった瞬間から、次の日に太陽が最も高く上がるまでと決められました。太陽の高さは、基準となる棒を立て、その影の長さを測ることで決められます。こうして日時計ができました。日時計は世界で最初の時計(時間を計る道具)と言われています。



 ただ、この1日の長さも一定ではありません。地球の軸が傾いていることと、太陽の周りを真円ではなく、楕円を描いて回っているためです。そこで、1年を通しての平均的な一日の長さを計算して24時間と定めました。これを平均太陽時と呼びます。

 さて、19世紀になって国と国を超えて鉄道が走るようになると、地域ごとにばらばらに時間を管理していると、とても不便になってきました。そこで世界標準時が導入されることになりました。イギリスのグリニッジを通る経度0度線上での平均太陽時を世界標準時とし、経度0度から、(360度を24時間で割った)15度ごとに1時間ずらしていきます。1時間ごとに時間を共有する、この帯のことをタイムゾーンと呼びます。

 左の地球儀はこのタイムゾーンを色分けして表現していますが、きれいに15度ずつには分かれていませんよね。これは、国境や大きな都市の場所、人口密度などによって調整されているからです。国によっては、30分単位、15分単位でずらしているところもあります(地球儀上では4.5とか5.75などの数字で示された地域です)。さらにサマータイムを導入する国もあって、必ずしも便利とは言えないのが現在の標準時です。

 ところで、鎖国していた江戸時代の日本の時間はもっとゆるやかなものでした。日の出前(日の出30分ほど前)から日の入り後(日没30分ほど後)までを昼、日の入り後から日の出前までを夜として、それぞれを6等分して「一刻」としていました。ですから、日が長い夏には、昼の一刻が長く、夜は短くなります(冬はその逆)。季節によって一刻の長さが変わるわけですから、今よりも自然の時間と調和した暮らしをしていたんですね。



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