2008年10月27日
『ブタがいた教室』 [おすすめコンテンツ ]
まだ、「食育」という言葉もなかったであろう1990年。大阪の小学校で、ある<いのちの授業>が行われました。
当時、小学校4年生の担任だった黒田恭史さんが、受け持ちのクラスでブタを飼い、大きく育てて食べることを提案。子どもたちはブタをPちゃんと名付け、交代で世話をし一緒に遊びながら2年半を過ごします。そして卒業が近づき、当初は「食べる」ことを目的に育てていたPちゃんをどうするのか、クラスを二分して議論が巻き起こり…。
『豚のPちゃんと32人の小学生』は、テレビのドキュメンタリーとして放映され大きな反響をよびました。その後、書籍化もされているので、ご存知の方も多いと思います。
この授業の在り方や、最終的に出された結論には賛否両論ありますが、子どもたちがPちゃんを巡って、真剣に真剣に議論を重ねる姿が印象的な秀逸なドキュメンタリーだと思います。
当時高校生だった私も、テレビを見てからしばらくは豚肉が食べられなくなるほどいろいろと考えさせられました。
いのちを頂くということの本質は何なのか。殺して食べることは残酷なのか。
命を食べることでしか命をつないでいけないのなら、可哀想だと思うのはキレイごとなのか…。
小学校の教師を目指した大学時代には、ゼミの友人と「自分がこの授業をするとしたら?」と議論をしたこともありますが、いまだに自分の中での正解は見つかっていません。
今週このドキュメンタリーを原案にした映画『ブタがいた教室』が封切られます。
http://www.butaita.jp/
妻夫木聡さんが主演ということでも話題になっていますが、「ブタを食べるか否か」の議論のシーン、生徒役の子どもたちには台本がなかったそうです。カメラの前で子どもたちが自身の言葉で何を語るのか、ぜひスクリーンで見てみたいと思っています。
高校生だった私も今や一児の母。小学校の先生にはならなかったけれど、我が子に「いただきます」の躾をしながら思う、「いただきます」の本当の意味。
私にとっては15年越しのテーマ、<いのちを頂くこと>について考える秋になりそうです。
(平田麻子)
by Think the Earthスタッフ

