2009年09月17日

社会を良くするデザインとは?

地球日記

こんばんわ。夏も終わりですね。みなさんどうお過ごしでしょうか。
毎度、インターンの日下部です。

僕はといえば、丁度二週間ほど前の9月の3日に、AXISギャラリーにて開催されていた「金の卵 学生選抜オールスターショーケース」のトークショーに行ってきました。
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実はうちの上田さんが、そのトークショーのスピーカーの一人だったこともあり足を運んだのもあるのですが、個人的に一番興味があったのが、今の日本のデザイン学生の生の声でした。

トークショー自体は前半後半の二部構成になっていて、前半は慶応義塾大学SFCの教授の方々とオランダ・リートフェルトアカデミー designLABの先生のお話、そして後半がわれらが上田さんとほか三名の方による「社会を良くするデザインとは?デザイナーに期待すること」と銘打ったパネルディスカッションだったのですが、その後、学生による出展作品のプレゼンテーションもあったんです。

ワタクシゴトなんですが、実は僕もデザインを学んでいまして。しかもそれが日本ではなく海外なんです。僕は日本では大学教育を受けた事がないので、今、日本の大学でデザインを勉強している学生達に興味があったのです。

結果は、かなり面白かったです。実際にそういう方々とお会いして、生の声が聞けたのはとても良い経験でした。みんな若いのに、知識も豊富でよく考えてらっしゃる。そしてやはり日本は技術がすごいな!といのが率直な意見でした。ちゃんと外も中も考えてあって実際に機能する、とういう点に於いては本当に素晴らしかったです。

ただ、ふと考えることもありました。
僕は個人的には、ただ紙の上に絵を描いたり物体を形作るようなデザインはもう古い観念ではないかと思っています。デザインとは、あるモノではなく、ある"状況"をつくる事だと思っているからです。その"状況"を造りたいが為に、モノを媒体として作る、といった考え方です。
その観点からすると、その"状況"が達成できればなにもモノを作らなくてもいいことになります。むしろ既存のモノを取り除いてやれば、期待した"状況"になる可能性だってある。
designLABの先生が面白い話をしてくれました。

オランダのあるデザイナーが、市から川に掛ける橋をデザインして欲しいと言われたそうです。ところがそのデザイナーは、こう言いました。
 「調査の結果、ここには橋を作らない方が良い」
そして、結局本当に橋は作られなかったようです。そこでまたそのデザイナーが言いました。
 「ほら、おれのアイデアを採用したじゃないか。おれは"橋を掛けない"というデザインをしたんだ。君らはおれのデザインを使ったんだから、ちゃんとデザイン料を払ってくれ。」
そしたら、なんと本当にデザイン料が払われたらしいです!!
さすがオランダ。自由の国です。

では日本はどうだろう。モノを作る事にかけては素晴らしい知識と技術があります。もちろん教育機関もそういう事を前提とした内容を教えます。
でもこれからの時代、むしろ教育の場からそういう"作らないデザイン"も教えて行った方が良い気がします。もちろん、僕の大学でもそんな事は言いません。だって商業的じゃないですから。それでも、これからの時代はきっとそういうデザインが必要になってくると思うのです。

何が必要で、今何をするべきか。もっと大きな視野で世界を見ていきたいです。

(日下部理 インターン)

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