2012年12月27日

10年間を振り返る「Think the Earth のしごと展」

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先週の12月20日(木)から「Think the Earthのしごと展」が始まりました。

外から見ると・・・
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中からみると・・・
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場所は広島のメインストリート、「平和大通り」にあるホテル「オリエンタルホテル広島」です。日本を代表するインテリアデザイナーの内田繁さんがリノベーションを手がけたことで知られています。

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宿泊施設としてのクオリティを追求するだけではなく、文化の発信も担いたいという志のもとに設置されたホテルのギャラリーでは、国内外で活躍するアーティストを
招いてデザイン・家具・工芸などの展示を一ヶ月半ごとに開催しています。過去には松尾たいこさんのイラストや桑田卓郎さんのやきものなどが展示されていました。

今回、この素敵なギャラリーの企画をされている内田デザイン研究所からのお誘いで、Think the Earthのこれまでの「しごと」をまとめて展示する機会をいただきました。

まずはThink the Earthが始まるきっかけとなった作品「地球時計」。半球型のドームの中で、小さな地球が地球の自転と同じ方向、つまり反時計回りにまわります。
印象的なデザインとそのコンセプトが注目されて、世界十数カ国で販売されました。

今回の展示では、もう手に入らない幻の「wn-1」
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そして残りあと100個の「wn-2」が飾られました。
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それから、ちょっと珍しいミラーベゼルタイプの時計も展示しました。
ピカピカ光って、地球の美しさがより目立ちます。

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「宇宙から見ると国境の傷跡は見えない−−−−」。これは、宇宙飛行士が宇宙で地球を見た時言った言葉だそうです。宇宙飛行士の視点で地球を見つめれば、美しい地球はただひとつ。当たり前のことだけど、普段そんなことあまり考えないですよね。地球時計は決して時間が見やすいデザインではありません。でも、地球を見て、自分がいる日本を探して、時間を見る。そんな一連の動作から、自分が地球で生きているんだ、という感覚を蘇らせてくれるように思います。

「これはどうやって時間を見るの?」
「どうして、生産をやめてしまうんですか?」
「時計まわりと逆って、中はどうなっているんですか!?」

展示に来て、初めて地球時計を見たお客さんは、地球時計のデザインと仕組みに興味津々で話を聞いてくれました。残念ながら、地球時計は今ある分で最後になります。それは、今ではもう手に入らない部品を使っていて、生産を続けることが難しくなってしまったからです。時代は進んで、何もかもが出来るようになる一方で、昔ながらの職人さんの技術は、姿を消しつつあるようです。
売り切れる前に、なんとか私も買いたい!のですが、そんなに安くもないので、
うーん。財布と相談しつつ、残りわずかなシルバーを狙っております。

また、ウェブコンテンツのアースリウム

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今回の展示でこんな素敵な姿に変わりました。アースリウムはいろいろな角度から地球を切り取ってみようという試みで、例えば、人類の移動と拡散を表した「Human Migration」や、悪魔の兵器と呼ばれる対人地雷とクラスター爆弾が埋まっている部分を表示させた「Antipersonnel landmines & cluster bombs」など、地球儀のデザインひとつずつに、それぞれの切り口で地球の見え方が変わります。これが入り口にあることで、ギャラリーの中にまで足を運んでくれる人も増えそうです。^^

他にもピースボール、写真集『百年の愚行』のオリジナル作品、Think the Earth Paperの全11号も展示させて頂きました。

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Think the Earth Paper

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ピースボール

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上に吊るしてあるのが写真集『百年の愚行』のオリジナル作品なのですが、
うまく見えるでしょうか?
今回、作品を展示するにあたり、100枚全部の写真とキャプションを改めて読み直し、ビジュアルのインパクトやテーマのバランスを考え8点に絞りました。

農地づくりのために森林が焼き尽くされたマダガスカル島。

密猟者により殺されたサイ。

西ソマリア解放戦線のゲリラ戦士。(食糧不足のため、シラミや、幻覚剤的成分を含む木の葉まで食べ尽くしたという・・・眼光が尋常ではありません)

真剣に向きあうのがちょっと辛い、、、いや、だいぶ辛い作業でした。

しかし、書籍を作る最初の段階では、無数の写真から総計10万枚以上の写真を見て、約3000枚を抽出し、最終的に100枚に絞り込むという気の遠くなるような編集作業が行われたというのですから、100枚の見直しでへこたれるわけにはいきません!
展示会では、実際どの写真も見れるように、写真集『百年の愚行』の大判をそのまま展示しています。ギャラリーに来た方は、展示している写真に惹きつけられて、そのまま書籍をめくっていく方が多かったです。写真の力ってすごいなと、改めて感じました。

それから2003年~2009年にかけて毎年出版したビジュアル・エコブックシリーズの『1秒の世界』『世界を変えるお金の使い方』『気候変動+2℃』『いきものがたり』『みずものがたり』『たべものがたり』の展示コーナーも作りました。

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最後に忘れてはいけないのが、2階コーナー!

こちらは「えこよみ」コーナー。
今回「えこよみ3」の作者、久村香織さんと「ねこよみ」作者の砂山恵美子さんのご厚意で原画を貸して頂くことが出来ました!

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写真ではうまく伝わらないかもしれませんが、一枚一枚丁寧に描き込まれていて、原画ならではの優しさが伝わって、じんわりと心があったまる。えこよみの色の鮮やかさ、ねこよみのキャラクターの魅力が伝わる展示ができました。

また、短編映像作品「うごくえこよみ Ecoyomi In Animation」が座って見れるようなコーナーも作りました。ここで、ちょっとひと休み。7分間の四季の流れを感じでもらえたら嬉しいです。

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モニターの後ろ側には「雷バック」が飾られています。これは、長野県にある福祉施設「OIDEYOハウス」の人たちがひとつずつ、手作業で作った世界に一つのオリジナルバックです!色が鮮やかで、どれも個性的。気に入ったものは購入も出来るので、スタッフさんにお声かけして下さいね。

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今回、Think the Earthとして10年間のしごとを展示する、ということは初めての試みでした。私はメンバーになってまだ2年ほど。これまでの10年を振り返って、改めてThink the Earthが発信してきたメッセージやプロダクトの価値を再認識しました。そして、これまでを振り返るって、大事な作業だなぁと思いました。ちょうど今年もあと数日。みなさんも、今年一年の振り返りをしてみてはいかがでしょう?(10年はちょっと難しそうなので(笑)自分が大切にしていたこと、頑張って続けていたこと、やりたかったけど出来なかったこと・・・今のうちに色々と振り返って、来年をいい年にしたいですね。

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Think the Earthのしごと展は年明けの1月29日までです。
広島へ居らっしゃる方、年末に行かれる方、ぜひぜひ足を運んでみて下さいね。

(笹尾 実和子)

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