2013年03月25日

地球のいまを知る インフォメーショングラフィックス展【環境編】開催中

地球日記プロジェクト裏話お知らせ

こんにちは、長谷部です。
今日は、現在開催中の「地球のいまを知る インフォメーショングラフィックス展【環境編】」をご紹介します。

b4d319baa25260c748f94aa6e4f29174_436.gif


三軒茶屋キャロットタワー3Fにある生活工房ギャラリーに入ると、まず目に飛び込んでくるのがズラリと並んだペットボトル。

IMG_0043.JPG
そのそばには、カレーやトマトスパゲティ、さぬきうどんのサンプルも並んでいます。いったいこれは何でしょうか?

実はこれ、見えない水「バーチャルウォーター」を表しています。
自給率の低い日本は、多くの食料を海外からの輸入に頼っています。そのため、本来その食料を生産するために必要な水を国内で使わずに済むわけです。つまり、食料を輸入することは、形をかえて水を輸入していることと考えられるのではないでしょうか。

では、このトマトスパゲティ一皿のバーチャルウォーターを見てみましょう。
IMG_0042.JPG

小麦を育てスパゲティをつくり、トマトを育て水煮缶をつくり...さまざまな場面でたくさんの水が必要になります。さらに、にんにく、バジル、オリーブオイル、調味料...どんどん水を消費します。
そうして出来上がったこの一皿。そのバーチャルウォーターはなんと、651リットル!2リットルのペットボトルが325本分です!

となると、たくさんの具が入ったカレーはどうでしょうか? さぬきうどんは?
答えはぜひ会場でご覧ください。きっとみなさん驚くと思います。

壁面もチラリ。
たくさんのペットボトル型のグラフが並んでいます。

IMG_0039.JPG

これは、水の惑星に暮らす私たちを取り巻く地球環境を表しています。

みなさんは「地球上で使える水の量」ってどのくらいかご存知ですか?
海や川、雨に恵まれた日本。水道をひねれば煮沸せずに飲める綺麗な水が溢れます。「水の惑星 地球」というイメージもあり、地球は水に困っていないと感じる方もいるのではないでしょうか。
けれど、たくさんある地球上の水、その中の淡水はたった2.5%程度しかありません。その淡水も、多くは南極や北極で凍っていたり、掘り出すには深すぎる地下に埋もれていたりするので、私たちが使える水は本当にわずかな量しかないのです。
その水も、人間だけで使えるわけではありません。地球に生きるほかの生き物のいのちを育み、地球の資源を彼らと分けあいながら暮らしているのです。
私たちが生きていくためにも、多様な生き物たちとのバランスを整えることは何よりも大切なことではないでしょうか。

けれどいま、これまでの経済発展に伴い、地球と人とのバランスがガタガタと崩れてきています。

これらのグラフで、地球で使える水のこと、深刻化する水不足のこと、気候変動に伴う絶滅の危機まで、地球の今を伝える数値や情報を分かりやすく伝えています。
(えっ?世界の人口70億人のうち、10億人は飢えていて、20億人は太り過ぎなの?!とかね。)

もうひとつチラッ。

IMG_0047.JPG

会場の奥には、インタラクティブな地球儀コンテンツ「アースリウム」の展示も行なっています。地球に触れて、見て、ちょっとだけ思いをはせてみる。そんなきっかけになれば幸いです。

この展示は、せたがや文化財団 生活工房主催で、3月31日まで開催されています。
Think the Earthはこの展示の企画・制作協力をさせて頂きました。デザインは、多くのアーティストのCDパッケージやPVのディレクションなども手がけるグルーヴィジョンズです。

入場料は無料で、自由にご覧いただけます。
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいね。

地球のいまを知る
インフォメーショングラフィックス展【環境編】

会期:3月31日(日)まで   
会期中無休 入場無料
時間:午前9時から午後8時まで
会場:三軒茶屋・キャロットタワー3階 生活工房ギャラリー
(東京都世田谷区太子堂4-1-1 世田谷文化生活情報センター)

主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房
後援:世田谷区
企画制作協力:一般社団法人 Think the Earth
会場・広報デザイン:グルーヴィジョンズ

(長谷部 智美)

この記事へのリンク

2013年03月22日

九州ちくご元気計画@ヒカリエMOV_aiiima 1&2

地球日記おすすめ info

こんにちは、曽我です。
今年は桜の開花が早く、早くも満開になっている場所もありますね。まだまだスギの花粉が飛んでるこの時期に桜が満開になっても、花粉症の私は外に出るのが辛いのでお花見に行けずとっても悲しいです。

さて、今日はヒカリエで開催している『九州ちくご元気計画 SPECIAL EXHIBITION』のことを少しご紹介します。

genki01.jpg

九州ちくご元気計画とは、2008年にスタートした福岡県の筑後地区中心とした、行政と民間が連携した雇用創出事業です。

「雇用を生むためには商売繁盛から」をコンセプトにプロジェクトがスタートし、最初は個人レベルでのスキルアップのための講座を開講し、その後研究会と位置づけ、実践販売に向けた商品のブランディング、商品開発、情報発信等の研究が始まります。最終的には研究会から実践販売を目標とし、雇用創出を目指すプロジェクトですが、2011年に第一期が終了し、2012年から第二期がスタートしました。

現在、その第二期『元気計画②』が東京のヒカリエにきています。

genki02.jpg

場所はヒカリエ8Fにある、Creative Lounge MOVのaiiima 1&2。

今回の展示は、実際に研究会から商品開発を経て実践販売しているものが紹介されています。

genki03.jpg
genki05.jpg
genki04.jpg

どれもこれも生産者の想いが詰まっている商品ばかり。デザインはかっこよく、オシャレで素敵なものばかりですが、研究員の方からお話を聞くと、95%以上は素材へのこだわりや伝統を終わらせたくない、生産化するまでの過程に生産者の想いが詰まっていて、デザインの力は数%とおしゃっていました。土台がしっかりあるからこそ、デザインが活きるんだと。それをもっともっとたくさんの人に伝えていきたいと。

元気計画は地方の商品をクリエイティブな手法を使い、生産者と行政が一緒に雇用創出事業を行なっているということでGOOD DESIGN賞を取ったり、色々なメディアに取り上げられていますが、もっと生産者の顔や声も届けていきたいという想いがとても伝わりました。

今回、ヒカリエでは期間限定で商品を購入することができます。実際に手にとって商品をみたり、推進員の方から直接お話を聞くことができる機会になっているので、ぜひぜひ足を運んでみてください。

3月23日(土)にはイベントも開催されます。

トークセッション『いまローカルを考える』
※事前予約制

展示は3月24日(日)までなので、今週末にぜひ立ち寄ってみてください!

(曽我 直子)


この記事へのリンク

2013年03月21日

えっ?の付く環境先進国NIPPON

理事からのメッセージ

みなさん、こんにちは。
Think the Earth理事メンバーがスタッフブログに登場するコーナー、
第4回目は小西健太郎理事/プロデューサーの登場です。

理事の紹介はこちら
http://www.thinktheearth.net/jp/about/organization/index.html
---------------------------------------------------------------------------------

えっ?.gif
「この最先端テクノロジーの環境プラントは、日本以外では必要とされません」

えっ?の付く環境先進国NIPPON

城南島という東京湾の埋め立て地に行ってきた。
この島は、環境テクノロジーの粋を集めたプラント施設の集積地でもある。自治体が事業上の優遇措置なども手厚くして、未来都市の先進システムの育成のために力を入れているエリアである。
そのいくつかの施設を見学する機会があった。

見学したプラントは、食品廃棄物を家畜用の配合飼料原料へ再生処理する施設である。
ふむふむ、さすが素晴らしい施設だ。日本の環境技術はこういったところで先端をいっているのだな。ちょっと安心、むしろ誇らしい心地。

質疑応答タイムにすかさず、この素晴らしい技術とノウハウの海外からの引き合いや技術協力、あるいはプラントの輸出などはどのくらいあるのでしょうか?と質問があがった。
「ゼロです。このプラントは日本以外では必要とされませんから」
"えっ?"
予想だにしない答えに、思考が急停止した。
そして、さらなる衝撃的なお話が。

「日本以外の国々では、食品廃棄物はないですから、このようなプラントのニーズがないのです」
"えっ?"

それから怖い話が一頻り続いた。

 日本で廃棄される食品は年間でおよそ2200万t。
 これがいかにインパクトのある数字かというと、私たちは1食あたり目方にして0.5~1kgを食べているらしい。1日で約2kg。年間で約700kg。
 ということは、・・・・・。
 この国に暮らす私たち日本人は、年間3000万人分の食品を廃棄していることに!
 幼児やお年寄りは、成人ほど食べないので、実質は日本の人口の1/3に当たる4000万人分もの食品が喉を通らずにゴミに!

 一方で、日本は食糧を60%以上輸入しているのです。
 日本の食料自給率が低いのはもはや社会通念であるが。しかし、その実態は、海外から島国の日本に、お金をかけ、労力を費やし、Co2まで排出して、輸入した食糧の半分を超える量を、私たちは食べることなく処分しているわけです。
"えっ、えええええ?????"

 最先端の施設を見学して、胸膨らまずに、暗澹たる気持ちになるのって・・・。

"えっ?"は、think the earthが監修した書籍「1秒の世界」の帯の文言である。
その世界に倣えば、日本は1秒間に約1.3tの食料を廃棄し続けている。
そして、1.3t/秒の食料を作り、運び、その上、消費されずに廃棄するために、さらに数倍、数十倍もの環境資源が消失し、環境負荷が掛っている。

 私たちの「いただきます」や「もったいない」の文化からすると眼を覆いたくなるような状況に、私たち自身がかなり無自覚に生きている。

 捨てることができるのは、「豊かさ」の証ではなく、「愚かさ」の証。
 同じくthink the earth監修の「百年の愚行」は、過去の世紀の話でなく、その愚行の山を降りることなく、我々は現在進行形で登り続けている。
 「自然界でゴミは人間しか出さない」のは有名な話であるが、「人類で食料廃棄物は日本人しか出さない」ことはあまり知られた話でもないし、世界は食料を高値で買ってくれるお客さんとしての島国日本を非難したりはしない。今、話題のTPPでもそういう論点はごっそりと抜け落ちてしまっている。

 お隣の中国で食事を残す見栄の文化を見直そうという動きが起きているそうだ。日本では、元来、社会課題を自浄して自然と共生する文化を持っていたはずなのだが、どうやら平和と豊かさのコストとして、その種の文化力を減損処理され、劣化させてしまったようである。

 文明とは、ジレンマの捩じれを抱えたまま成長を遂げる社会装置である。そして、そのジレンマがバランスを大きく欠いた状態で走り続けている時に、「想定外」の事態と遭遇すると不可逆的な結末に陥ってしまう。そのことは、2年前の福島原発事故で修復不可能な傷を負いながらこの社会は学んだばかりのはずだ。

 東京からは、食品廃棄物を運ぶトラックが引きも切らず押し寄せてくる。
 人が暮らしていない埋立地特有の殺風景にも増して、心の中が寒々と・・・。
 "むむむっ・・・う~ん"
寓話の中に迷い込んだような一日でした。

 ソリューションや行動が付かないとボヤキの域をでないのが苦しいところだが、逆の発想で、その無駄を低減させることで社会保障の負担を減らしていくことに結び付けられる可能性のようなものは感じた。

 この国には、社会システムの整体師が必要なんだな。
 本来は、その整体師の正体こそ文化そのものなんですが。

小西健太郎

この記事へのリンク

2013年03月15日

映画 『サバイビング・プログレス − 進歩の罠』

先週の3月7日にマーチン・スコセッシ製作総指揮、ドキュメンタリー映画『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』の特別試写会に行ってきました。

映画『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』

サバイビング・プログレス.jpg

私たちは、今の生活を当たり前のように思っていますが、果たしていつまでこの生活を続けることが出来るのでしょうか?

この映画は、今の地球が抱える様々な問題を、見ている側にどんどんと投げかけます。人口増加や環境破壊の問題など、ずっと前から危惧されていたはずのテーマです。それは例えば、1972年のローマクラブの『成長の限界』でも同じく、このまま人口増加や環境破壊が続けば、資源が枯渇し、人類の成長は限界に達すると警鐘を鳴らしていました。

なのに、今日の今まで来てしまった。どうしてここまでひどい状況になるまで止められなかったんだろう?そう思わずにはいられない気持ちになりました。

今回、なぜこの映画を紹介しようと思ったのか、配給会社ユナイテッドピープル代表の関根さんは映画の後のトークショーでこう語っていました。

「長期的な視点を持つことの大切さを多くの人に伝えたかった。私たちは短期的な問題や目標ばかり見て、今を大切にしすぎているのではないか?」

目先のことだけ見て、私たち人間は2013年という今日の日まで来てしまった。それはもう、どうにも変えられない事実です。

では、私たちはこれからどうしたらいいのでしょう?
今から地球を守っていくことは出来るのでしょうか?

映画の中では、「地球を諦め宇宙に行く」や「変わりゆく環境に適用出来るような遺伝子を組み替える」などの解答例が出て来るのですが、私はちっともいいアイデアだと思えませんでした。もっと違う方法があるのではないでしょうか?美しい自然や太古から続いた生命の営みを諦めたくありません。

私がこの映画を観て印象に残っている言葉。それは「5万年もの間、人類の頭脳はアップグレードされていない。それにもかかわらず同じ頭脳をオペレーションシステムとして、21世紀に私たち人類が直面する難解な問題解決を図ろうとしている」です。

つまりは、猿とあまり変わらない。ショックですよね。

でも、猿と人間の脳で決定的な違いが1つだけありました。
何かの物事に対して「なぜ?」と問い続けられること。

おそらくこの映画は、解決策を提唱するのではなく、それぞれが今の地球存続の危うさを知り、考え始めることを私たちに期待しているように感じました。

今は素晴らしいアイデアはあっという間に世界中に広がる時代です。
私たち一人ひとりが真剣に「どうしたらいいのか?」と問い続け、具体的な行動を起こし続ける努力をするしか未来は見えません。

『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』は渋谷アップリンクで3月23日(土)よりロードショーです。

たくさんの人がこの映画を見て、現実を受け止め、これからを考えるきっかけになってくれたらと思います。

(笹尾実和子)

この記事へのリンク

1