2017年02月09日

「KP法で学ぼう!環境教育とコミュニケーションの未来」[セミナー&サロン]

セミナー&サロン

1月25日に行った今年度最初のセミサロは、KP(紙芝居プレゼンテーション)法を生み出した川嶋直(かわしま・ただし)さんがゲストです! 川嶋さんは、公益社団法人日本環境教育フォーラム理事長であるとともに、1985年代半ばからの30年間は山梨県清里のキープ協会で「環境教育・インタープリテーション」として活躍されていました。

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「みなさんこんばんは、川嶋直と言います。本名は『ただし』なんですけども『ちょくさん』と呼ばれています。今日は紙芝居を20セットほど持ってきました。」とおもむろに取り出したのは、厚さ3cmもある紙の束。

「この中から10数セットを抜き出して使います。本当はこの20セット以外にもたくさんあるんですけどね」

KP法のセットの新作をどんどんつくるので、川嶋さんのご自宅には、この15倍の量(300セット!)が置かれているそうです。どんな話が飛び出すのか、ワクワクしますね!


次々と出てくる直筆のスライド

1時間半をお話いただくセミサロ。今回は、前半「環境教育について」後半「KP法について」の2部で構成されています。まずは川嶋さんの自己紹介からスタート。川嶋さんがファシリテーターとして踏んできた"数えきれないほどの場数"とはどんなものだったか、生い立ちを交えながら話が展開されます。

一つ目のセットは『川嶋直のファシリテーター修行歴』というタイトルです。「いま思えばこれも場数のうちでした」と「ボーイスカウトと学校」と川嶋さん直筆で書かれたA4用紙が出てきます。異なる2つの異空間に所属することで自分自身を客観的に見る力が培われたそう。次の1枚は「生徒会長(15才)」。「ここで、みんなの意見が自分とは違うことを、身を持って体験し......」と「高校で学生運動」「32才--清里」と次々とホワイトボードに貼りだされます。

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川嶋さんの口からポンポンとでてくる言葉と貼りだされるA4用紙のテンポの良さに、聞いているうちに楽しい気分になってきます。

ちなみに、川嶋さんが自己紹介につかった時間は10分弱。本当は1セットにつきおよそ4分〜5分が目安だそうで、「ちょっとゆっくりすぎたかな......」と参加者の笑いを誘います。プレゼンをしている間にも参加者に話しかけたり、腕を大きく動かしたり、ととにかくコミュニケーションを絶やしません。


環境教育は子どもだけが対象ではない

環境教育については、川嶋さんの考えがあるそうです。

環境問題を解決するための方法はたくさんあります。その中でも以下の3つの方法が重要だとよく言われています。

1、規則
2、技術
3、教育

この3つのうちどれが欠けても、地球の環境は改善されません。さらに、川嶋さんは「環境教育は子どもだけが対象なのではない」といいます。

「大人を教育しようと思ってもいまさらダメだから、未来を担う子どもにこそ環境教育を、という意見もありますが、そんな無責任なことを言う大人の言うことを、どこの子どもが聞くのでしょう? 子どもは大人のツケを払うためにいるのではありません」

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「子どもたちへの環境教育で大事なことは2つあります。1、自然のなかで遊ばせること 2、環境問題の解決に向かって頑張っている大人の姿を見せることです」

子どもたちは親しんできたものが好きになる、というお話もありました。自然と遊ぶこと、普段から自然に親しむこと、その自然と共にいる人たちを身近に感じてもらうことが、地球を大事にすることに繋がるのですね。


良いKP法のポイントは情報を詰め込みすぎない

後半は川嶋さんによるKP法の作成方法です。

KP法の基本を、5つのポイントに絞って教えてくれました。

1、絞り込んだキーワードで構成する
2、詰め込みすぎない
3、レイアウトをデザインする
4、色をデザインする
5、良いKPとは?

「重要なのは内容を絞って詰め込みすぎないこと。伝えなくてもいいことはどれかを判断して捨てる。15枚5分以内でまとめて構造化するのが良いです。」

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「色も大事です。同じ種類の言葉には同じ色を当てましょう。良いKPと言うのは、話を聞かなくても後でそのKPを見ただけで内容がわかるもの、最も伝えたいことが記憶にのこるものです。YouTubeにKP法の動画を24本上げているので、もし興味がでたら、そっちもチェックしてみてください!」

「KP法 Kamishibai Presentation」のチャンネル

川嶋さんのさりげない1言で、会場の空気が和らぎます。プレゼンの最中にも、1セットが終わり片付けている時にも小ネタが出てきます。「用紙を片付けている間には、力を抜いて参加者同士で雑談もしてください、KP法は呼吸のようなものなんです」と呼びかけました。

さらに、説明とプレゼンの違いを解説します。

「説明は論理的に、プレゼンは感性に訴えます。知性と感性、どちらで人が動くのか。"感動"という言葉はあるけれど"知動"という言葉はないでしょう? 感性に訴えて裏に理論を付けることが大事です。僕達は、人に行動を起こしてほしいからプレゼンをしているのです」

参加者で振り返り

今回のセミサロでは、前半と後半の間と最後に、「ペチャクチャタイム(PKT)」の時間がありました。参加者同士で思ったことを話すこの時間では「1セット終わるごとに、ひと目で全体が見えるのが楽しい」「KP法を会社のプレゼンでも使いたい」という率直な感想が聞けました。

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その他、じゃんけんでアンケート(GCPアンケート)を取るなど、内容のバリエーションも豊富です。

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「これを押さえれば大丈夫です! 不安な人には本もあります!」とさりげなくご自身の著書も宣伝される川嶋さんのお話は、1時間半もあっという間に過ぎてしまうほど、とても濃密で楽しい内容でした。



\川嶋さんのKP法がよくわかる本です!/

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『アクティブラーニングに導くKP法実践:教室で活用できる紙芝居プレゼンテーション法』(みくに出版)


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『KP法 シンプルに伝える紙芝居プレゼンテーション』(みくに出版)



(まつもとあさみ)

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