2016年04月25日

5月28日(土)「ザ・トルゥー・コスト」自主上映会@鎌倉

アースコミュニケーター

はじめまして、アースコミュニケーターの大谷と申します。
まずは今、熊本で、また他の場所で、不安や悲しみ、混乱にある方が、どうか、それぞれの心の中に、穏やかさ、平安や愛や希望を少しでも見出だせますように。心よりお祈りしております。

今回は、あるドキュメンタリー映画上映会の告知で、ブログを書かせて頂きます。

2013年4月に、バングラディッシュ・ダッカで、1100人以上の死者、2500人以上の負傷者を出す、縫製工場の崩壊事故がありました。この事故をきっかけに、アンドリュー・モーガン監督は、ファストフッション業界の裏側を撮ったドキュメンタリー映画「ザ・トルゥー・コスト」を創りました。

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アンドリュー・モーガン監督はまだ20代ということもあり、比較的ポップなドキュメンタリー映画です。問題の繋がりが分かりやすく、行動に導くパワーがあります。ファッション業界の現状を伝えるとともに、1991年からフェアトレードの仕組みを形にしてきた、People Tree 代表のサフィア・ミニーさんの活動も多く紹介されていています。

私は、このドキュメンタリーを見た時、誰かを犠牲にした上で成り立ってるものは続かない、それはどこから来て、どこへ行くのか?何を買うのか?その一つの行動が何に荷担してるのか?その服の背景で、バングラディッシュやインドでは何が起きているのか、どう問題は連鎖してるのか?もっと意識的に、俯瞰で地球規模で、注意深く観ていこうと思いました。

全ては知るところからスタート、といっても映画で表現できることも、ほんの切り取られた90分!これをきっかけに、人として、何を選択し続けるのか、自分の買い物で、人や地球をなるべく酷使しないように、笑顔に出来るように!勉強をし、できるかぎり愛ある一歩を選んでいきたいな、と思い、自主上映会を開催することとなりました。

★自主上映会@鎌倉&イベント情報★
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みらい祭り2016 「ザ・トルゥー・コスト」上映会

〈日時〉
2016/5/28(土)14:00(開場13:30)
※上映後ゲストトーク(16:30終演予定)

ゲスト:ピープルツリー企画マーケティング・シニアマネージャー
鈴木史(すずきふみ)氏 

〈会場〉
鎌倉生涯学習センター2階ホール(定員280名)
( 鎌倉市市小町1-10-5 )

〈チケット〉
①前売り1300円
②※5/5(木)開催 みらい祭り、ヨガピラティス1日フリーパスチケットと、同時購入800円
③当日1500円

http://www.sugata.co.jp/workshop/ka_workshop/8868

こちらの収益は、経費を除き、フェアトレードの支援、教育の支援をしている、グローバルヴィレッジに全て寄付させて頂きます。

※5/5木曜「鎌倉みらい祭り」
ヨガ、ピラティス鎌倉の7ヶ所で、1日フリーパス3000円
http://www.sugata.co.jp/workshop/ka_workshop/8837

〈申し込み、予約購入〉
お電話かメールで前売り予約、当日払いorSUGATA 鎌倉店にて店頭販売。

みらい祭り実行委員会事務局
(鎌倉SUGATA 内)
0467-33-5253
info★miraimatsuri.net   
(★の部分を@に変えてお送りください)

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ちなみに、4/24日に行われたピープルツリーさん主催の上映会で2回目、見させて頂きましたが、再度見てみて、印象に残ったことは、、その答えは、過酷な現状やそれに対比する先進国の有り様などではなく、笑顔、スマイルでした!

工場で働いてる23歳の母である女性が、家族に一年ぶりに会えた時の笑顔、子供とほのぼのなショット、フェアトレードで働いてる方が見せた笑顔、工場主が昔の良きころを想った目、ピープルツリーのサフィアさんの笑顔。

やっぱり人(私)は、笑顔が見たいし、美しいものが見たい。映像は本当に多くの情報を一瞬で伝えるツールです、CMやニュースしかり、どこを取るかで、物事は変わって見えます。真実を知っていく、一つと思って様々な角度から、自分の頭や目で真実を見つめようとして頂きたい。みらいのヴィジョンを探って頂きたいなと思います。

それでは、会場でお会い出来るのを楽しみにしております!
長々、本当にありがとうございます。

アースコミュニケーター 大谷友花

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2013年10月09日

アースコミュニケーターインタビューVol.2 安斉紗織さん

地球日記お知らせアースコミュニケーター

こんにちは、インターンの木村です。
アースコミュニケーターの方へのインタビュー第二弾をお届けします。
今回はIsland Gallery(アイランドギャラリー)店長の安斉紗織さんです。

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安斉 紗織(あんざい さおり)
Island Gallery店長
http://islandgallery.jp/

1983年生まれ。女子美術大学卒。
大学在学中にドキュメンタリー映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』に魅了され、学園祭で同作の自主上映会を開催する。卒業制作「自然をまとう」では、優秀賞を受賞。卒業後、しばらくは旅をしたり、西表島で制作活動をしたりして過ごす。さまざまな巡り合わせを経て、現職。ブログ「さおたんのしっぽ」http://saotan.jp/
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----まず、Think the Earthとの出会いや、これまでの交流について教えて下さい。

もともと、当店Island Galleryのオーナーである石島英雄がThink the Earth理事の上田さんと知り合いだったんです。石島はかねてから、上田さんの活動に注目していたようです。ある時、石島と上田さんが、都内の地下鉄でばったりと会う機会があり、ギャラリーに帰ってきた石島が私にそのことを話してくれました。「今日は、さおりの好きそうなことをしている人に会ったよ」と言われて。当時から私は、地球のことを考えるのが好きだったので、すごく興味をもちました。上田さんのことを知ったのが、Think the Earthのことを知るきっかけにもなりました。

それから少し経った2008年に、私たちは、明治神宮文化館で名嘉睦稔(なかぼくねん)の展覧会を行ったのですが、その時に上田さんをゲストとしてお呼びし、名嘉睦稔やThink the Earthの活動について、話していただきました。このとき、私ははじめて上田さんに直接お会いしました。イベント当日は会場で『百年の愚行』や『世界を変えるお金の使い方』、『地球時計』の販売も行いました。私もそこで、本を読ませていただいて、「こういうことを知りたかった!」と感銘を受けました。Think the Earthの具体的な活動を知ったのは、このときだったと思います。

その後も、みずのがっこうを一緒にやらせてもらったり、震災後、Think the Earth基金へ展覧会の売り上げの10%を寄付させてもらったりと、Think the Earthと交流を続けてきました。

----次にアースコミュニケーターになられた経緯を教えて下さい。

私はもともと地球のことに関心があり、大学時代は学園祭で『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』の自主上映をやったり、自然に還る素材で作品を作ったりしていました。漠然と、地球の事を考える活動をしたいな、と思っていたんです。でも、いざ社会へ出て仕事をはじめてみると、日々の業務に追われ、なかなかそういう活動をできずにいました。すごく葛藤がありましたね。そんなとき、2009年くらいだったと思いますが、上田さんとお食事をさせていただく機会があったんです。その席で、上田さんから地球への熱い想いを伺いました。上田さんはちょうどボルネオから帰国されたばかりで、そこで見てきた厳しい現実と、未来への明るい展望をそれぞれ話してくださいました。お話を聞いて、自分も地球のためになにかできることがあるかもしれない、と改めて感じ、家に帰ってすぐに上田さんのお話をブログに書いたんです(http://saotan.jp/148)。

ブログを書いた後、もっとなにかできないかな、と思いました。すぐに行動しないと、この問題意識もいずれ忘れてしまうと思ったんです。そこで目に留まったのがアースコミュニケーターでした。地球のことを考え活動している人たちを応援するThink the Earthを応援する。遠回りではありますが、この方法でなら、地球のために私も活動できると思いました。気づいたら、会員登録のボタンをぽちっとしていましたね。

----続いて、安斉さんご自身のことについて伺います。先ほど大学時代に『地球交響曲』の自主上映会を開催されたとおっしゃっていましたが、その経緯をお聞かせ下さい。

きっかけは、大学一年生の時にたまたま『地球交響曲』を見たことでした。すごくハマってしまって。

----『地球交響曲』の第三番には、Think the Earth理事の上田が助監督として携わっていますが、それは当時ご存知でしたか?

当時は知らなかったです。後々知って、驚きました。すごい偶然ですよね。『地球交響曲』には本当に縁を感じているんです。自主上映会を開催するまでにも、不思議な偶然がたくさんありました。

大学四年生の春、私は『地球交響曲』の第四番を学園祭で上映したいと考えていました。理由は、純粋に『地球交響曲』のファンだったから、そしてその中でも特に第四番が好きだったからです。第四番には名嘉睦稔(なかぼくねん)という沖縄のアーティストが出てきます。私は彼のことがすごく好きでした。この方のことを少しでも多くの人に知ってもらいたいと思っていたんです。

自主上映会の開催に向け準備を進めていた頃、たまたま祖父の家へ行く機会がありました。そしたら、なんと祖父の家の前の駐車場に『地球交響曲』の監督がいらっしゃったんです! こんなことがあるだろうかと思いました。お話を聞いたら、祖父と同じマンションに住んでいらして。すぐに『地球交響曲』のファンであること、自主上映会をやろうとしていることを伝えました。すると監督が「今、第五番を作っていて、それがすごくいいから、楽しみにしていてね」とおっしゃって。家に帰ってすぐに、第五番のことを調べました。そしたら、第五番に、私の通う女子美術大学を卒業された方が出ているとわかったんです。染織作家の石垣昭子さんという方なんですけど。先輩ということで、すごく縁を感じて、急遽上映するのを第四番から第五番に変更することにしました。本当に色々なものが繋がっていくのを感じました。上映会当日は、石垣さんにゲストとしてきていただき、お話していただきました。その時の石垣さんとの出会いは、私の卒業制作、ひいては卒業後の活動にまで良い影響を与えてくれたと思っています。

私の卒業制作「自然をまとう」は、石垣さんの創作で出たゴミから作りました。ゴミといっても、自然にかえる素材で、美しいものでした。はじめて見たとき、これは使えそうだなと思いました。私は、後々ゴミになるようなものは作りたくなかったんです。私のゼミの先生が、植物からアートをつくる人だったことにも影響されています。私はずっとフラダンスをやってきたんですが、作品はフラの衣装からインスピレーションを得て作りました。

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----Island Galleryとの出会いについてお話いただけますか

ここには、学生時代にも何度か来ていました。その頃は、まだ店の名称が『ボクネンズアート東京』でしたね。名嘉睦稔が好きだった私にとって、すごく気になる場所だったんです。『地球交響曲』の自主上映会のチラシをここで扱ってもらったこともあります。当時からすごく居心地がよくて「いつかここで仕事ができたらな」と思っていました。ここで仕事をする自分の姿がすごくリアルにイメージできたんです。一度、スタッフを募集しているか問い合わせたことがあったのですが、その時はだめで、就職活動も途中でやめてしまっていた私は、卒業後、しばらくふらふらしていました。

けれど程なくして、私のブログにIsland Galleryからメッセージが入ったんです。新しいスタッフを募集しているので、やってみないか、というお誘いでした。Island Galleryのオーナーである石島と私は学生の頃から面識があり、ギャラリーで働きたいと直接伝えたこともありました。それを彼が覚えていてくれたみたいで。また、不思議と同じタイミングで石垣昭子さんからも、西表島で創作活動をしてみませんかとお誘いをいただき、悩んだ末、結局西表島に3ヶ月間滞在した後、Island Galleryのスタッフになりました。

----最近のIsland Galleryの活動について教えてください

お店の名称が変わったことからもわかるように、最近は名嘉睦稔以外の作家さんも扱うようになりました。動物写真家の高砂淳二さんや、サーファー写真家の芝田満之さん、沖縄を拠点に活動されているchojiさんなどの写真を扱っています。どの作家さんの作品も素敵ですよ。是非一度ギャラリーにお越しいただき、実際にご覧いただきたいですね。

また、先日ソーシャルネットワークのGoogle+を活用した展覧会も行いました。Google+上で、人気と実力があるアマチュアの方を3名選んで、その方たちの写真展をここでひらいたんです。すごく好評でした。普段、ネット上で、彼らの写真にコメントをしているファンの人たちが実際に顔をだしてくれる一幕もありました。是非今後もやっていけたらな、と思っています。ご期待ください!

----最後に、安斉さんがブログ上で度々使われてきた「アートのチカラ」という言葉について、お聞きします。安斉さんにとって「アートのチカラ」とは、どのようなものですか?

このギャラリーへ来てくださるお客様を見ていると、つくづく、アートは非日常に連れて行ってくれるものだなと思います。疲れていたり、悲しいことがあったりしても、ここへ来て、一枚の絵を見るだけで、一時それから離れることができる。励まされ、元気が湧いてくる。私にとって、「アートのチカラ」とは人を癒やす不思議な力のことだと思います。


----ありがとうございました!

*Island Gallery 展覧会のお知らせ*

10月21日より、名嘉睦稔さんの写真展が行われます。
11月2日、3日には、サイン会も開催されます。是非足をお運び下さい!

名嘉睦稔木版画展『太陽の花 星の花』
http://islandgallery.jp

会 期 10月21日(月)~11月4日(月・祝)
時 間 11:00-19:00
会 場 Island Gallery
    東京都中央区京橋1-5-5 B1
    tel / 03-3517-2125
※会期中無休・入場無料・11月2日(土)17:00まで

*Island GalleryのThink the Earthな商品*

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『究極の自然音 出羽三山〜神さまの通り道〜』
『究極の自然音 八重山〜神々が集う場所〜』

バイノーラル方式でレコーディングされた自然音のCDです。
コンテンツには音楽やナレーションは一切入っていません。
都会にいながらにして、奥深い自然の様子を感じることができます。
是非これを聞きながら、Think the Earthしてみてください!
究極の自然音シリーズ / IslandSound

Think the Earthでは引き続き、アースコミュニケーターを募集しております。
ご興味のある方は是非こちらをご覧ください。


関連記事:アースコミュニケーターインタビューvol.1 山阪佳彦さん

(インターン木村俊介)

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2013年08月30日

生命の限界に迫る!なぜ地球は生命に満ちあふれた惑星になり得たのか?「しんかい6500」見学会レポート(後編)

アースコミュニケーター


前回に引き続き、「しんかい6500」見学会レポートです。
生命の限界に迫る!なぜ地球は生命に満ちあふれた惑星になり得たのか?「しんかい6500」見学会レポート(前編)

今度は海洋科学技術館。「しんかい6500」が獲ってきた深海生物を見てもらいました。
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フィギュアを前に「QUELLE 2013」で潜航した若手研究員が熱水噴出孔現場を解説

「QUELLE 2013」大航海の目的 ― 地球の生命起源は深海の熱水噴出孔ではないだろうか?

海洋科学技術館の奥の部屋には、一時帰国したばかりの「しんかい6500」が深海底から採取した獲れたて研究サンプルが展示されていました。会場でみた深海の模型は異様な世界でした。

深海は太陽光が全く届かない真っ暗な世界。地下のマグマで熱せられて噴出している熱水(温度400℃の高温状態)の近くに沢山の生物がいるそうです。

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自ら持ち帰ったサンプル(チムニー)を持って説明(Tシャツのイラストがカワイイ)

科学でひも解く。深海で生物が生きるすべとは?

素朴な疑問ですが、深海生物はどうやって生きているのでしょう?
太陽光が届かない深海世界では光合成ができません。一部の深海生物は海底下からわき出る硫化水素やメタンなどをエネルギーとして生きていけるそうです。上位種(体の大きい生物)はバクテリアなどの細菌を栄養源として摂取して食物連鎖が成立します。

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飼育中のユノハナガニ(名前の由来は「湯の花」)

熱水噴出孔周辺にいる個性的な深海生物たち

獲れたての深海生物が並べられていました。それぞれの名前の由来や体の特徴がユニークです。

● スケーリーフット (白スケ、黒スケ)
黒スケ(通称)は、体が硫化鉄という金属でおおわれて黒色です。一方、白スケは硫化鉄でおおわれていません。どうやって硫化鉄を帯びるのかなど、詳しい生態はまだ解明されていません。

● ゴエモンコシオリエビ 
日本を代表する深海熱水域に生息する甲殻類です。名前の由来は釜ゆでの刑にあった石川五右衛門です。

● リミカリス
エビの一種。目は退化して、背中の赤外線センサーで熱源を関しているのではないかと考えられているそうです。(このエビの機能は、まだ研究中だということでした。)

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写真右:黒スケは硫化鉄の甲羅を持つ深海生物。甲羅破片は金属的音がする

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熱水噴出坑周辺で生きている高温で生きる深海生物たち

元パイロットによるお話し 有人深海調査の歴史とこれから

川間技術副主幹は元潜航士で、「しんかい6500」を操るための技術やノウハウだけでなく、深海調査についての豊富な知見をお持ちでした。現場スタッフが研究の意義を社会に広める活動は、探査プロジェクトを続けていくために必要です。

「しんかい6500」は潜航して24年で、もう何百回も潜っています。現在、有人探査機としては世界で二番目に深く潜れるそうです。一番は中国の「蛇竜号」(ジャオロン号)で7000mへ行けるそうです。さらに深いところは無人探査機が調査します。

そして、次世代調査船の計画と期待を語られました。海外で開発されたいろいろな深海探査機を見せてもらいました。個性的な形と最新機能が面白 かっ たです。私も未来の潜水調査船をデザインしてみたいなと思いました。深海探査はまだ続きます。 「QUELLE 2013」の成果に乞うご期待ください!

この取材で、子どもの頃に読んだジュール・ヴェルヌの冒険SF小説『海底二万里』を思い出しました。リメイクやオマージュとして、アニメやマンガが何回も制作されています。人によって度合いに違いがあるけれど、未踏の世界に踏み出すことは、私たち共通の夢なんですね。

「QUELLE 2013」は航海の途中です。これからまた深海へ行って調査を続けられます。その成果がどんなものか明らかになるのが楽しみです。

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チムニーを持たせてもらって感激の記念写真

参考文献(リンク集)

有人潜水調査船しんかい6500公式サイト
生命の限界に迫る「しんかい6500」世界一周航海 QUELLE2013 特集サイト
有人潜水調査船「しんかい6500」特別見学会特設サイト 見学のしおり(PDFファイル)

(アースコミュニケーター 望月銀子)

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2013年08月30日

生命の限界に迫る!なぜ地球は生命に満ちあふれた惑星になり得たのか?「しんかい6500」見学会レポート(前編)

アースコミュニケーター

「しんかい6500」は生命の限界に迫る世界一周航海「QUELLE 2013」から一時帰港しました。2013年1月、有人潜水調査船「しんかい6500」を搭載した母船「よこすか」が海洋研究開発機構を出港。インド洋、南大西洋、カリブ海、そして南太平洋を約1年かけて巡ります。

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見学者の前に立つ櫻井司令(左)と4名のパイロット

はじめまして。アースコミュニケーターの望月銀子です。
夏真っ盛りの8月18日、神奈川県横須賀市の海洋研究開発機構(JAMSTEC)へ行ってきました。

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京急追浜駅に集合。レポーター&取材陣は貸切りバスでJAMSTEC本部へ

誰しも考える問い 「―人はなぜ生命の根源を追い求めるのか?」

作品「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」は、フランスの画家ポール・ゴーギャンが1897年に描いた有名な絵画です。謎めいた題名に惹きつけられます。

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©Wikipedia

その命題を科学として研究している学問があります。「地球生命はどこから来てどこへ行くのか?」 そして「宇宙には地球生命以外の生命は存在するのか?」 という問いにチャレンジするのがアストロバイオロジー(宇宙生物学)です。自然科学分野間の学際領域として研究されています。私も地球生命の起源やE.T.の探求に興味があります。

未知なる深海の世界を探索するエクスプローラーに魅せらせて

7月1日に慶應義塾大学日吉キャンパスで行われたカリブ海とのライブ中継トークイベント「宙(そら)のがっこうー深海編ー/宇宙と深海はつながっている!しんかい6500&はやぶさ」に参加しました。モデレータは、はやぶさプロジェクトチームの矢野 創氏。中継先にいる地球生物学者の高井 研氏、会場には同じくJAMSTEC研究員の和辻智郎氏と、宇宙と深海における生命探査を熱く語られていました。皆さまの情熱と冒険心に触れて、地球生命探究に興味が湧き上がりました。

快晴の海日和!いざ、深海のアカデミアJAMSTEC本部へ

おりしも、今夏は深海ブームで上野の国立科学博物館で特別展「深海」が開催され、NHKでも「深海の巨大生物」が放送されたところでした。その発信源のJAMSTECが主催する「しんかい6500」特別見学会があり、取材へ出かけました。

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潜水調査船整備場前から臨む景色


深海へ潜るテクノロジーとメカニズムを熱く語るしんかい6500パイロット

まずは、「しんかい6500」の公開整備の様子を見学しました。櫻井利明司令が運航チームメンバーのご紹介と自作のプラモデルで有人潜水調査システムを解説して下さいました。
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自作プラモデルで「しんかい6500」テクノロジーを語る櫻井司令

6500mの深海へ26tもの重さがある調査船が潜るのは相当なテクノロジーが必要です。櫻井司令は、水圧に耐える潜水船の構造や潜航時の機能について説明してくれました。

● 深海へ潜るためのテクノロジー 耐圧殻(たいあつこく)
深度1万メートルの水圧に耐えるチタン合金製の球体。内径2.0mの狭い内部に潜航士2名と研究者1名が乗り込んで調査を行います。目的地が深海数千メートルの場合、1日8時間も潜航しているそうです。

● 深海の水圧に耐えるテクノロジー 浮力材
深く潜るほど水圧がのしかかります。潜水調査船は高い水圧に耐えられる強度が必要です。「しんかい6500」は、高い水圧でも変形することのない強度がある浮力材を使用しています

続いては、運航チームによる総合作動試験とマニピュレータ操作訓練を見せていただきました。見学者の中から選ばれた少年とネット中継のカメラが狭い耐圧殻に入りました。

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見学者が深海調査船の船内へ潜入

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約14cmの分厚いアクリル樹脂のぞき窓から船内を覗き込んでみた

整備点検のメインイベント!ロボットアームで捕獲活動

公開点検のラストは、マニピュレータのテストです。私たちの前で、櫻井司令がコントローラを操りながら説明してくれました。
実際は、パイロットは研究者の依頼を受けて、深海や熱水噴出抗などについたら、ロボットアームを巧みに操って、深海生物を獲ります。獲物はサンプル用バスケットに積込んで地上へ持ち帰れます。
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生物や海底の岩石の採取に使うマニピュレータの説明

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見学者から空き缶を持たされたロボットアームの力試し

そして次の見学は海洋科学技術館!なのですが、続きは後編でご紹介します。

生命の限界に迫る!なぜ地球は生命に満ちあふれた惑星になり得たのか?「しんかい6500」見学会レポート(後編)

(アースコミュニケーター 望月銀子)


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2013年07月26日

アースコミュニケーターインタビューvol.1 山阪佳彦さん

地球日記お知らせアースコミュニケーター

こんにちは、インターンの木村です。

Think the Earthには、私たちの想いに賛同し、応援してくださっているアースコミュニケーター(会員)の方たちがいます。その顔ぶれは、実に個性豊か。さまざまな年齢、職種の方たちが、アースコミュニケーターとして日々Think the Earthを盛り上げてくれています。

アースコミュニケーターにはどんな人がいるの?
アースコミュニケーターになったらなにか良いことがあるの?

そんな疑問をもった皆さまへ。今回から、魅力的なアースコミュニケーターの方たちへのインタビューを、Think the Earthインターンの僕達が不定期でお届けします。

記念すべき第一回目は株式会社MAQ クリエイティブディレクターの山阪佳彦さんです。

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山阪 佳彦(やまさか よしひこ)
株式会社マック 専務取締役 東京本部長 クリエイティブディレクター
http://www.maq.co.jp/

1961年大阪生まれ。
コピーライターとしてTCC新人賞、広告電通賞、朝日広告賞ほか多数受賞。2006年、ゴミ置き場をアートにするプロジェクト「GARBAGE BAG ART WORK」をスタートさせる。現在、任意団体purple eyes(パープルアイズ)理事を務める他、「いただきますの日」をはじめとする様々なプロジェクトにも携わり、幅広く活動中。

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ーーまず、アースコミュニケーターになられた経緯を教えていただけますか?

山阪佳彦(以下山阪):Think the Earth 理事の上田壮一さんが「NPOもちゃんと儲からないとだめだ」とよくおっしゃっていて、その通りだなとずっと思っていました。持続可能な社会の実現をサポートしたり、推進したり、もしくは何かを啓発したりする活動をしている人は、世の中にたくさんいると思うんですけど、その人たちの活動自体が持続可能じゃないことが結構多いように思うんです。高い志があっても、続けていけない団体が多い。

もちろん、資金的なことだけが問題だとは思いませんが、少なくともちゃんとマネタイズされて、いくらか儲けがあれば、最低限の活動を続けることはできるのではないかな、と勝手ながら思っています。お金を稼ぐことはやっぱりすごく大事なことだと思うんですよ。ですから、アースコミュニケーターとして、本当に僅かではありますけど、資金的にThink the Earthに協力できたら、応援できたらと思い、会員になりました。
  
ーーアースコミュニケーターになって良かったことはありますか?

山阪:今説明した通り、僕は何か特典を期待してアースコミュニケーターになったわけではないのですが、年に四回くらい開催されているセミナーはすごく良いと思いますね。特に学生さんにおすすめです。

学生の頃に、たくさんの人の話を聞いておいた方がいいですよ。それはたくさん本を読んだ方がいいというのと一緒だと思います。価値観というのはたくさんあるし、特にこういうソーシャルな活動に関しては色々な論を持った方がいらっしゃる。その中から、自分に合ったものを見つけたり、比較したりして考えを深めていくといい。セミナーはそれをするすごく良い機会だと思います。

ーーアースコミュニケーターに興味を持っている方々へ何かメッセージはありますか?

山阪:多くの人にとって、アースコミュニケーターになるというのは、僕が考える以上に、ハードルが高いことなのかもしれません。でも、そこを越えれば、様々な価値観に触れる機会が得られますよ。

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ーー続いて山阪さんご自身の活動について伺います。「GARBAGE BAG ART WORK」や「いただきますの日」など創造性に富んだ活動をされている山阪さんですが、なにか問題意識をもってそれらに取り組まれているのでしょうか?

山阪:正直、問題意識はあまり持っていません。ないとは言いませんが。僕は、社会問題を解決したくて活動しているというより、そのような問題に興味を持ってもらうために活動している感じなんですよ。クリエイティブの立場から、きっかけ作りをしたいと思っているんです。そこはThink the Earthの活動と通ずるものがある気がします。

ーークリエイターとして、山阪さんが心がけていることはありますか?  

山阪:僕は、問題を客観的に見る目と、渦中にいる当事者の目の両方を持っていたいといつも思っています。どちらに片寄ってもいけない。これは、これまでの活動を通じて実感したことです。問題には、当事者にしかわからない複雑な部分と、外部の人にしか見えないシンプルな部分、両方が必ずある。

僕は今、purple eyes(パープルアイズ)という団体でDVの啓発活動をしているのですが、この2つのまなざしをいつも意識して、やっているつもりです。例として、purple eyesが一昨年行った「3個に1個は辛い飴キャンペーン」というものを紹介します。

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これは、飴が3粒入った袋を銀座で配りDVの啓発を行おうというものでした。配った3粒の飴は、一見どれも同じものなのですが、実は一粒だけ辛い味がします。これは、結婚した女性の3人に1人がDV被害を受けたことがある、という内閣府の調査数字をもとにしたもので、一見すると甘く幸せに見える夫婦関係にもDVという問題が発生する可能性があることを表現しています。

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「3人に1人はDV被害者です」と書いた紙を配るより、こういう形の方が効果があると思います。実際、2000個用意した飴が、僅か一時間足らずで無くなってしまいました。DVの啓発をしたい当事者の目と、クリエイターとしての客観的な目、両方を意識することで、こういうアプローチも可能になります。楽しそうなものが入り口にあって、その先に啓発したいテーマがあるわけです。

これからも僕はクリエイティブの力で、問題に興味をもってもらう、そのきっかけ作りをしていきたいですね。

ーーありがとうございました!


Think the Earthでは現在、アースコミュニケーターの方を募集しております。
ご興味のある方は是非こちらをご覧ください。

(インターン木村俊介)


 

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