2013年05月28日

宙のがっこうー星出宇宙飛行士によるリアルタイム講演ー

地球日記

先月4月16日に慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM研究科)と当団体、一般社団法人Think the Earthとの共催で宙のがっこう第二弾を開催しました。

「宙(そら)のがっこう」 宇宙から帰ってきた星出宇宙飛行士の特別授業!

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今回の宙のがっこうは、約4ヶ月に及ぶISS長期滞在から無事に帰還を果たした星出宇宙飛行士に、リアルタイムで講演をしていただくというもの。実際、ほとんどの時間は会場からの質問に答えてくれるというものでした。

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参加者の方からたくさん質問が出たのですが、その中でとても強く印象に残った回答があったのでぜひご紹介させてください。

それは、「宇宙に行って、この感覚・この感動だけは伝えたいということがあったら教えてください」という質問に対する回答です。

星出さんは、

●宇宙でしか体験できないことが一つは無重力。その無重力の中でプカプカ浮かんでいる感覚はたまらない

●90分間で地球を一周する中で、宇宙ステーションにあるキューポラという出窓から見える地球の色んな表情を眺めてるとき

と答えていました。そして、次の回答が私の中でゾクゾクっと感じたお話です。

「船外活動中にロボットアームの先端で作業をしているときに、きぼう(宇宙ステーション)の一番先端にいて、あれ?って思ってふっと前を見たら何もないんです。人工物が自分の目の前に一切ない。キューポラにいるときは視界の中に窓枠や、宇宙ステーションが見えているんですよね。守られている感覚がある。けど、その時は自分の目の前に宇宙と地球しかない。ほかの人工物が何も見えないんです。足元を見ると足の向こう側は地球。あれはたまらなかったですね。」

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想像したらゾクっとしました。自分の目の前に宇宙と地球しか見えないってすごい。夢みたいな情景。人がリアルにそんな体験をしているなんですごい、すごすぎる。今目の前にいる星出さんがその体験をしたんだ!と思うと興奮しました。

今まで私は、宇宙飛行士は、宇宙に行くことができる人たち、宇宙飛行士以外の何者でもなく、ただただすごい人たちだなと思っていただけでした。

けど、今回星出さんのお話を聞き、宇宙飛行士とはいえ、それぞれの体験は違うもので、その体験の中での感動ってそれぞれにあるんだなと感じました。普段の感覚では人の感動は存在する人たちの分あると思っているのですが、宇宙飛行士として体験する感動は、誰でも同じものだと勝手に思っていたところがありました。

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今回は2回宇宙に行き、3回船外活動をした星出宇宙飛行士のお話でしたが、今度は別の体験をした宇宙飛行士の方にお話を聞いてみたいと思いました。

イベントの様子はUstreamをした際のアーカイブで見ることができるので、興味がある方はぜひ御覧ください!

▼Ustream(チャンネル:keiosdm2)
「宙のがっこう」-星出宇宙飛行士による公開講座-

(曽我 直子)

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2013年05月17日

道端の花

地球日記

陽の光を浴びて気持ちよさそうに咲く道端の花にふと目が留まり、駅に急ぐ途中でしたが思わず立ち止まってパシャパシャ撮影してしまいました。

写真を見直すとふだんよく見かけるのにまったく名前を知らないことに気づき、ちょっと調べてみました。

これはカタバミ。一度根付くと根が絶えないことから家紋になったりしていました。夜になると葉を閉じるそうです。クローバーに似てますよね。
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オオイヌノフグリ、ヨーロッパ原産。名前をよく聞くので帰化植物とは意外。
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フランスギク、在来の菊に比べってやっぱりなんとなく西洋風に感じるのは先入観でしょうか笑。
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ナガミヒナゲシ、ちょっとピントがボケてしまいましたが、こちらも帰化植物だそうです。はじめて日本で見つかったのが1961年の世田谷区(Wikipedia情報)。

意外と最近なので、埼玉のこの場所までどんなストーリーがあって辿り着いたのかな、風に乗ったり、人の服に付いたり、と想像すると言葉なく佇む彼らがなにか無言で語りかけてくれるような気がします。
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おなじみのタンポポ。
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意識してみてみると、道端の花にもいろいろな種類があることがわかりました。調べると新しい発見もあり楽しかったので、今年の春は誰の気にも留められず、気ままに咲く名もない(名前はあるんですけど)彼らをもう少し気にかけてみようと思いました。

(谷口西欧)

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2013年05月10日

『ねこよみ』寄付のご報告

お知らせ

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Think the Earth Project 022「ねこよみ」では、このたび書籍『ねこよみ』の初版売上の一部112,000円を、一般社団法人SORAさんの「ドッグラン作成」プロジェクトに寄付させていただきました。

「ねこよみ」では、猫を想うことは地球を想うこととつながっている、という思いから、書籍出版後も、被災地の犬猫の現状や、地域猫の問題などに取り組むNPOの方々を取材してきました。

寄付をさせていただいたSORAさんは、震災後から現在まで、福島市内に犬猫シェルターを運営しています。

困難の収束が見えない状況の中、スタッフの皆さんを中心に、「日本一明るいシェルター」を目指し活動を続けてらっしゃいます。そこには、全国各地から、代わる代わる力を提供しにボランティアさんがやってきています。

そして先ごろ、支援者の方たちの協力で、敷地内にドッグランが完成しました。今回のご寄付は、この「ドッグラン敷設」のための費用として充てていただきました。

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ブログやフェイスブックでは元気に駆け回る犬達の様子が日々伝えられています。
犬達の幸せはもちろん、ドッグランをきっかけにボランティアに参加してみるなど、1人でも多くの方が、福島やSORAさんの活動とつながる一助となれば幸いです。
ご報告まで。

◎一般社団法人SORA ブログFacebook

(鳥谷美幸)

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2013年05月02日

アースデイ東京に出展してきました

プロジェクト裏話

4月20、21日と、東京の代々木公園で行われたアースデイ東京にThink the Earthブースを出展して来ました。今年のアースデイでは「未来の自分への手紙」企画と、Think the Earth Paperの最新号をお配りしました。
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「未来の自分への手紙」はブース内のそこら中にぶら下げたハガキから好きなものを選び、自分(だれか他の人宛でも良いです)宛にメッセージを書いて、ブース内のポストに入れると半年後に届く仕組み。
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こんなお手製ポストに投函します。
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忘れた頃に半年前の自分が思っていたことが届くこのイベントは、どこでやっても皆さん楽しんで書いてくれています。
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100円で参加でき、50円が切手代、50円が東日本大震災「忘れないプロジェクト」へと寄付され、東北のプロジェクトに使われます。ハガキを書き終わった人には、このでっかい地球と一緒に写真をとってもらいました。
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みんな、こんな大きい地球を持ち上げると気分も上がるみたいです。
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子どもだけでなく、大人も盛り上がります。
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参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
また来年のアースデイで再会しましょう!

(山口倫之)

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2013年04月18日

好きなスポーツに挑戦して、日本をアダプティブワールドにしよう!

地球日記

こんにちは、ふしみです。Facebookでは時々びっくりする出会いがありますが、まさに「えー、どうして?知り合いだったの?」という有り得ないつながりを通じて、7年ぶりに嬉しい楽しい再会がありました。

再会したお相手は、NPO法人アダプティブワールドの齊藤直さん。以前このブログで、障がい者のスキースクールを湯沢で運営しているNPO法人ネージュの稲治さんとの再会(こちらはリアルに)についてご紹介しましたが、齊藤さんもまた、清里や車山高原でスキースクールを開催しています。アダプティブワールドは、障がいのある人も安心して楽しめるスポーツプログラムを企画、運営するNPOで、提供するスポーツは他にも、ロッククライミング、乗馬、カヌー、カヤック、ハンドサイクルなど多数あります。

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齊藤さんとはじめて会ったのは2006年、企業の社会貢献担当として寄付先候補団体をあちこち訪問していた私は、それぞれの団体の代表や事務局のかたの個性や想いをよーく覚えています(百聞は一見にしかず、直接お話を聞ける機会というのは本当に貴重で有難いことです)。
齊藤さんには、会社で社員に向けて講演をしていただいたこともありますが、とかく真面目な雰囲気になりがちな社会貢献の講演会で、お話がとても面白く、会場は笑いでいっぱい。優しく熱いお人柄が社員の皆さんに伝わって、最後には会場に来ていた人の半数以上がアダプティブワールド特製手ぬぐいを購入した、という伝説まで残してくださいました(今ではアメブロのパワーブロガーとしてご活躍されているのも、納得!)。

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「Adaptive」とは、「適応する、順応性のある」という意味の言葉で、アメリカでは近年、何らかの障がいのある人をあらわす「Disabled」の代わりになる言葉として使われています。齊藤さんは学生の頃、授業で学ぶ「障がい者スポーツ」を退屈に思っていたそうです。そんな時、アメリカへ留学して、障がい者がごく自然に、楽しそうに自分の好きなスポーツに参加し、積極的に新しい競技に挑戦する姿を目の当たりにします。なぜ日本ではこのような姿を見ることができないのか?なぜ日本では、障がい者だけを隔離して型にはめた対応しかしないのか?なぜ?なぜ?不思議に思ったそうです。そして帰国後、「健常者と障がい者が一緒に参加するスポーツプログラム」を提供し始めました。

アダプティブワールドでは、楽しむためのスポーツだけではなく、教育を意識してプログラムを組んでいます。
たとえば乗馬は、信頼関係を築くための馬とのコミュニケーションから始まる、ゆっくりと時間のかかるスポーツです。これは自閉症の子どもの自己コントロール能力の育成に有効だそうで、乗馬を続けるうちに日常的に我慢強くなった、待つことができるようになったという実例があります。また、ロッククライミングは、視覚障がい者の問題解決能力の育成につながります。視覚障がい者はガイド付きで行動することが多いため、自分の力で進む経験が少なく、物事をすぐ投げ出してしまう傾向が現れがちです(もちろん全ての人ということではなく傾向として)。自分の力だけで目標地点に到達しなければならないクライミングを経験することで、日常でも目標を立てて進むことができるようになるそうです。このような話を聞くと、子どもたちそれぞれの個性に合わせて習い事や勉強方法を選ぶのと同じように、障がいも個性の一つに過ぎないんだな、ということがわかります。

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障がいを持つ人のできること、できないことは、一人一人みんな違います。齊藤さんは、行き過ぎたサポートよりも、それぞれの状態に合わせて、用具の選定などで適正なサポートをすることが大切で、それは健常者である私たちがそれぞれ自分に合わせて行っていること、その日の体調に合わせて用具やスケジュールを決めることと何も変わらない、ということを教えてくれました。

この再会で、当時と同じく、齊藤さんからたくさんのパワーと元気をいただきました。日本がアダプティブで住みやすい豊かな国になりますように、新たな気持ちで挑戦する日々を過ごすぞ〜!

(伏見 聡子)

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2013年04月12日

4月16日(火)の「宙のがっこう」は星出宇宙飛行士が先生です!

Think the Earthは昨年の11月、星出彰彦宇宙飛行士の宇宙滞在にあわせて、「宙(そら)のがっこう」を開催しました。

国際宇宙ステーションやこれからの宇宙開発、芸術分野での宇宙利用について分かりやすく解説するセミナーと、衛星回線を使って国際宇宙ステーション(ISS)と会場をつなぎ、宇宙滞在中の星出さんにリアルタイムで質問をする、という授業で200人以上の方に参加頂きました。

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©2012年11月リアルタイム交信イベントライブ中継 (C)NASA/JAXA

星出さんが大画面にパッと現れた時は本当に宇宙にいるの?と思ったほど
近くにいるように感じました。

50年ほど前までは、地球の姿を見たこともなかった私たち人間ですが、
技術の進歩により宇宙との距離は、日に日に近くなってきています。

私は昨年の宙のがっこうの授業と初めて流れ星を見たことで、星や宇宙に興味を持ち出しました。その結果、宇宙的視野で自分の悩みを見ると、本当にちっぽけなことで悩んでいるなと。そんな感覚も持てるようになりました。笑

来週は宙のがっこう第2弾として、無事地球に帰還した星出さんに、今度はISS長期滞在中の話やこれからの宇宙開発について、特別授業を行って頂きます!

さらに今回の授業でも、星出さんにリアルで質問できるチャンスがあります。
お申し込みはこちらのページにある「宙のがっこう申し込みフォームより受け付けています。

前回の宙のがっこうに来てくれた方はもちろん、宇宙が大好きな方、宇宙飛行士の仕事や宇宙のことに興味がある方、みなさんぜひ遊びに来て下さい。

「宙(そら)のがっこう」詳細

○日時: 4月16日(火)19:00〜20:30
○場所:慶應義塾大学日吉キャンパス 協生館 藤原記念ホール
(横浜市港北区日吉4-1-1)
◯参加費 無料

○プログラム(予定)
18:30 :開場
19:00-19:15 :イントロダクション
19:15-20:00 星出さん講演
20:00-20:25 質疑応答
20:25-20:30 終わりのあいさつ

○主催
:慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 
:一般社団法人Think the Earth

○共催
:慶應義塾大学理工学部

○協力:宇宙航空研究開発機構

(笹尾 実和子)

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2013年03月25日

地球のいまを知る インフォメーショングラフィックス展【環境編】開催中

地球日記プロジェクト裏話お知らせ

こんにちは、長谷部です。
今日は、現在開催中の「地球のいまを知る インフォメーショングラフィックス展【環境編】」をご紹介します。

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三軒茶屋キャロットタワー3Fにある生活工房ギャラリーに入ると、まず目に飛び込んでくるのがズラリと並んだペットボトル。

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そのそばには、カレーやトマトスパゲティ、さぬきうどんのサンプルも並んでいます。いったいこれは何でしょうか?

実はこれ、見えない水「バーチャルウォーター」を表しています。
自給率の低い日本は、多くの食料を海外からの輸入に頼っています。そのため、本来その食料を生産するために必要な水を国内で使わずに済むわけです。つまり、食料を輸入することは、形をかえて水を輸入していることと考えられるのではないでしょうか。

では、このトマトスパゲティ一皿のバーチャルウォーターを見てみましょう。
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小麦を育てスパゲティをつくり、トマトを育て水煮缶をつくり...さまざまな場面でたくさんの水が必要になります。さらに、にんにく、バジル、オリーブオイル、調味料...どんどん水を消費します。
そうして出来上がったこの一皿。そのバーチャルウォーターはなんと、651リットル!2リットルのペットボトルが325本分です!

となると、たくさんの具が入ったカレーはどうでしょうか? さぬきうどんは?
答えはぜひ会場でご覧ください。きっとみなさん驚くと思います。

壁面もチラリ。
たくさんのペットボトル型のグラフが並んでいます。

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これは、水の惑星に暮らす私たちを取り巻く地球環境を表しています。

みなさんは「地球上で使える水の量」ってどのくらいかご存知ですか?
海や川、雨に恵まれた日本。水道をひねれば煮沸せずに飲める綺麗な水が溢れます。「水の惑星 地球」というイメージもあり、地球は水に困っていないと感じる方もいるのではないでしょうか。
けれど、たくさんある地球上の水、その中の淡水はたった2.5%程度しかありません。その淡水も、多くは南極や北極で凍っていたり、掘り出すには深すぎる地下に埋もれていたりするので、私たちが使える水は本当にわずかな量しかないのです。
その水も、人間だけで使えるわけではありません。地球に生きるほかの生き物のいのちを育み、地球の資源を彼らと分けあいながら暮らしているのです。
私たちが生きていくためにも、多様な生き物たちとのバランスを整えることは何よりも大切なことではないでしょうか。

けれどいま、これまでの経済発展に伴い、地球と人とのバランスがガタガタと崩れてきています。

これらのグラフで、地球で使える水のこと、深刻化する水不足のこと、気候変動に伴う絶滅の危機まで、地球の今を伝える数値や情報を分かりやすく伝えています。
(えっ?世界の人口70億人のうち、10億人は飢えていて、20億人は太り過ぎなの?!とかね。)

もうひとつチラッ。

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会場の奥には、インタラクティブな地球儀コンテンツ「アースリウム」の展示も行なっています。地球に触れて、見て、ちょっとだけ思いをはせてみる。そんなきっかけになれば幸いです。

この展示は、せたがや文化財団 生活工房主催で、3月31日まで開催されています。
Think the Earthはこの展示の企画・制作協力をさせて頂きました。デザインは、多くのアーティストのCDパッケージやPVのディレクションなども手がけるグルーヴィジョンズです。

入場料は無料で、自由にご覧いただけます。
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいね。

地球のいまを知る
インフォメーショングラフィックス展【環境編】

会期:3月31日(日)まで   
会期中無休 入場無料
時間:午前9時から午後8時まで
会場:三軒茶屋・キャロットタワー3階 生活工房ギャラリー
(東京都世田谷区太子堂4-1-1 世田谷文化生活情報センター)

主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房
後援:世田谷区
企画制作協力:一般社団法人 Think the Earth
会場・広報デザイン:グルーヴィジョンズ

(長谷部 智美)

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2013年03月22日

九州ちくご元気計画@ヒカリエMOV_aiiima 1&2

地球日記おすすめ info

こんにちは、曽我です。
今年は桜の開花が早く、早くも満開になっている場所もありますね。まだまだスギの花粉が飛んでるこの時期に桜が満開になっても、花粉症の私は外に出るのが辛いのでお花見に行けずとっても悲しいです。

さて、今日はヒカリエで開催している『九州ちくご元気計画 SPECIAL EXHIBITION』のことを少しご紹介します。

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九州ちくご元気計画とは、2008年にスタートした福岡県の筑後地区中心とした、行政と民間が連携した雇用創出事業です。

「雇用を生むためには商売繁盛から」をコンセプトにプロジェクトがスタートし、最初は個人レベルでのスキルアップのための講座を開講し、その後研究会と位置づけ、実践販売に向けた商品のブランディング、商品開発、情報発信等の研究が始まります。最終的には研究会から実践販売を目標とし、雇用創出を目指すプロジェクトですが、2011年に第一期が終了し、2012年から第二期がスタートしました。

現在、その第二期『元気計画②』が東京のヒカリエにきています。

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場所はヒカリエ8Fにある、Creative Lounge MOVのaiiima 1&2。

今回の展示は、実際に研究会から商品開発を経て実践販売しているものが紹介されています。

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どれもこれも生産者の想いが詰まっている商品ばかり。デザインはかっこよく、オシャレで素敵なものばかりですが、研究員の方からお話を聞くと、95%以上は素材へのこだわりや伝統を終わらせたくない、生産化するまでの過程に生産者の想いが詰まっていて、デザインの力は数%とおしゃっていました。土台がしっかりあるからこそ、デザインが活きるんだと。それをもっともっとたくさんの人に伝えていきたいと。

元気計画は地方の商品をクリエイティブな手法を使い、生産者と行政が一緒に雇用創出事業を行なっているということでGOOD DESIGN賞を取ったり、色々なメディアに取り上げられていますが、もっと生産者の顔や声も届けていきたいという想いがとても伝わりました。

今回、ヒカリエでは期間限定で商品を購入することができます。実際に手にとって商品をみたり、推進員の方から直接お話を聞くことができる機会になっているので、ぜひぜひ足を運んでみてください。

3月23日(土)にはイベントも開催されます。

トークセッション『いまローカルを考える』
※事前予約制

展示は3月24日(日)までなので、今週末にぜひ立ち寄ってみてください!

(曽我 直子)


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2013年03月21日

えっ?の付く環境先進国NIPPON

理事からのメッセージ

みなさん、こんにちは。
Think the Earth理事メンバーがスタッフブログに登場するコーナー、
第4回目は小西健太郎理事/プロデューサーの登場です。

理事の紹介はこちら
http://www.thinktheearth.net/jp/about/organization/index.html
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「この最先端テクノロジーの環境プラントは、日本以外では必要とされません」

えっ?の付く環境先進国NIPPON

城南島という東京湾の埋め立て地に行ってきた。
この島は、環境テクノロジーの粋を集めたプラント施設の集積地でもある。自治体が事業上の優遇措置なども手厚くして、未来都市の先進システムの育成のために力を入れているエリアである。
そのいくつかの施設を見学する機会があった。

見学したプラントは、食品廃棄物を家畜用の配合飼料原料へ再生処理する施設である。
ふむふむ、さすが素晴らしい施設だ。日本の環境技術はこういったところで先端をいっているのだな。ちょっと安心、むしろ誇らしい心地。

質疑応答タイムにすかさず、この素晴らしい技術とノウハウの海外からの引き合いや技術協力、あるいはプラントの輸出などはどのくらいあるのでしょうか?と質問があがった。
「ゼロです。このプラントは日本以外では必要とされませんから」
"えっ?"
予想だにしない答えに、思考が急停止した。
そして、さらなる衝撃的なお話が。

「日本以外の国々では、食品廃棄物はないですから、このようなプラントのニーズがないのです」
"えっ?"

それから怖い話が一頻り続いた。

 日本で廃棄される食品は年間でおよそ2200万t。
 これがいかにインパクトのある数字かというと、私たちは1食あたり目方にして0.5~1kgを食べているらしい。1日で約2kg。年間で約700kg。
 ということは、・・・・・。
 この国に暮らす私たち日本人は、年間3000万人分の食品を廃棄していることに!
 幼児やお年寄りは、成人ほど食べないので、実質は日本の人口の1/3に当たる4000万人分もの食品が喉を通らずにゴミに!

 一方で、日本は食糧を60%以上輸入しているのです。
 日本の食料自給率が低いのはもはや社会通念であるが。しかし、その実態は、海外から島国の日本に、お金をかけ、労力を費やし、Co2まで排出して、輸入した食糧の半分を超える量を、私たちは食べることなく処分しているわけです。
"えっ、えええええ?????"

 最先端の施設を見学して、胸膨らまずに、暗澹たる気持ちになるのって・・・。

"えっ?"は、think the earthが監修した書籍「1秒の世界」の帯の文言である。
その世界に倣えば、日本は1秒間に約1.3tの食料を廃棄し続けている。
そして、1.3t/秒の食料を作り、運び、その上、消費されずに廃棄するために、さらに数倍、数十倍もの環境資源が消失し、環境負荷が掛っている。

 私たちの「いただきます」や「もったいない」の文化からすると眼を覆いたくなるような状況に、私たち自身がかなり無自覚に生きている。

 捨てることができるのは、「豊かさ」の証ではなく、「愚かさ」の証。
 同じくthink the earth監修の「百年の愚行」は、過去の世紀の話でなく、その愚行の山を降りることなく、我々は現在進行形で登り続けている。
 「自然界でゴミは人間しか出さない」のは有名な話であるが、「人類で食料廃棄物は日本人しか出さない」ことはあまり知られた話でもないし、世界は食料を高値で買ってくれるお客さんとしての島国日本を非難したりはしない。今、話題のTPPでもそういう論点はごっそりと抜け落ちてしまっている。

 お隣の中国で食事を残す見栄の文化を見直そうという動きが起きているそうだ。日本では、元来、社会課題を自浄して自然と共生する文化を持っていたはずなのだが、どうやら平和と豊かさのコストとして、その種の文化力を減損処理され、劣化させてしまったようである。

 文明とは、ジレンマの捩じれを抱えたまま成長を遂げる社会装置である。そして、そのジレンマがバランスを大きく欠いた状態で走り続けている時に、「想定外」の事態と遭遇すると不可逆的な結末に陥ってしまう。そのことは、2年前の福島原発事故で修復不可能な傷を負いながらこの社会は学んだばかりのはずだ。

 東京からは、食品廃棄物を運ぶトラックが引きも切らず押し寄せてくる。
 人が暮らしていない埋立地特有の殺風景にも増して、心の中が寒々と・・・。
 "むむむっ・・・う~ん"
寓話の中に迷い込んだような一日でした。

 ソリューションや行動が付かないとボヤキの域をでないのが苦しいところだが、逆の発想で、その無駄を低減させることで社会保障の負担を減らしていくことに結び付けられる可能性のようなものは感じた。

 この国には、社会システムの整体師が必要なんだな。
 本来は、その整体師の正体こそ文化そのものなんですが。

小西健太郎

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2013年03月15日

映画 『サバイビング・プログレス − 進歩の罠』

先週の3月7日にマーチン・スコセッシ製作総指揮、ドキュメンタリー映画『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』の特別試写会に行ってきました。

映画『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』

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私たちは、今の生活を当たり前のように思っていますが、果たしていつまでこの生活を続けることが出来るのでしょうか?

この映画は、今の地球が抱える様々な問題を、見ている側にどんどんと投げかけます。人口増加や環境破壊の問題など、ずっと前から危惧されていたはずのテーマです。それは例えば、1972年のローマクラブの『成長の限界』でも同じく、このまま人口増加や環境破壊が続けば、資源が枯渇し、人類の成長は限界に達すると警鐘を鳴らしていました。

なのに、今日の今まで来てしまった。どうしてここまでひどい状況になるまで止められなかったんだろう?そう思わずにはいられない気持ちになりました。

今回、なぜこの映画を紹介しようと思ったのか、配給会社ユナイテッドピープル代表の関根さんは映画の後のトークショーでこう語っていました。

「長期的な視点を持つことの大切さを多くの人に伝えたかった。私たちは短期的な問題や目標ばかり見て、今を大切にしすぎているのではないか?」

目先のことだけ見て、私たち人間は2013年という今日の日まで来てしまった。それはもう、どうにも変えられない事実です。

では、私たちはこれからどうしたらいいのでしょう?
今から地球を守っていくことは出来るのでしょうか?

映画の中では、「地球を諦め宇宙に行く」や「変わりゆく環境に適用出来るような遺伝子を組み替える」などの解答例が出て来るのですが、私はちっともいいアイデアだと思えませんでした。もっと違う方法があるのではないでしょうか?美しい自然や太古から続いた生命の営みを諦めたくありません。

私がこの映画を観て印象に残っている言葉。それは「5万年もの間、人類の頭脳はアップグレードされていない。それにもかかわらず同じ頭脳をオペレーションシステムとして、21世紀に私たち人類が直面する難解な問題解決を図ろうとしている」です。

つまりは、猿とあまり変わらない。ショックですよね。

でも、猿と人間の脳で決定的な違いが1つだけありました。
何かの物事に対して「なぜ?」と問い続けられること。

おそらくこの映画は、解決策を提唱するのではなく、それぞれが今の地球存続の危うさを知り、考え始めることを私たちに期待しているように感じました。

今は素晴らしいアイデアはあっという間に世界中に広がる時代です。
私たち一人ひとりが真剣に「どうしたらいいのか?」と問い続け、具体的な行動を起こし続ける努力をするしか未来は見えません。

『サバイビング・プログレス - 進歩の罠』は渋谷アップリンクで3月23日(土)よりロードショーです。

たくさんの人がこの映画を見て、現実を受け止め、これからを考えるきっかけになってくれたらと思います。

(笹尾実和子)

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