2010年06月21日

The Climate Project @北京

地球日記

The Climate Project @北京 http://www.theclimateproject.org/

6月9日~11日にかけて、元米国副大統領であり、ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴア氏によるThe Climate Project(TCP)のトレーニングが北京で開催されました。

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環境関連の仕事をしている友人から情報をもらい、何とか参加者として入れたこのトレーニング、300人以上が集まる大規模なものでした。

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うち90%は中国全土から集まった中国の参加者、その他遠くはドバイ・インドネシア・オーストラリア等からの参加者、そして中国に住む外国人といった感じです。
年齢は14歳から、大学生、社会人、年配の方まで、職業も政府、国連、教師、社会起業家、民間企業、ジャーナリスト、メディア、...、と様々でした。

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北京の大学生たちもボランティアで多数参加していました。

TCPを中国で行うために、2年前から政府や大学との交渉を進め、ようやく実現に至ったとのこと。
一日目はレセプション、2日目は丸一日、ゴア氏によるスライドを使用した講演が行われました。

トレーニングに参加するにあたり事前に『不都合な真実』を見直しましたが、最新の情報と共に中国にフォーカスした情報も多数組み込まれていました。
3日目は気候変動に関わる中国の専門家による講演、参加者同士のグループディスカッションなどが行われ、幕を閉じました。

参加者は、トレーニング終了証と同時にゴア氏が講演で使用したスライドも電子版で受け取り、参加者各自がどのような形でもよいので今回のトレーニング内容を最低10グループに伝達する、ということが約束されました。科学的根拠も多数引用されていたので、まずはしっかりと噛み砕かなければ。

ゴア氏が引用したスワヒリ語のことわざで「早く行きたければ一人で行く方がいい、しかし、遠くへ行きたければ一緒に行く人が必要だ」といった内容のものがありました。
ゴア氏はさらに、「私たちは早く、遠くへ行かなければならない。急いで変化を起こすためのアクションが必要だ」と冒頭で述べました。
講演のタイトルは"Our Choice"。どれだけの人が意識をして、そのうちどれだけの人が行動を起こすか。一人でも多くの人の「選択」が未来を変えていく道筋を創っていく。ゴア氏とそれを支えるメンバーたちの熱意、そして参加者の真剣さからそれをひしひしと感じた3日間でした。

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猪飼麻由美(上海オフィス)

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2010年06月18日

みずのがっこう2010 近況報告!

みずのがっこう

急に暑くなったり梅雨になったり・・・夏が近づいてきましたね。
Think the Earthプロジェクトでは毎年夏にみずのがっこうというイベントを開いているのですが、
いよいよ7月からみずのがっこう2010が始まります!

丸の内さえずり館では、日本と世界の水事情についての展示を行います。

みなさんは水について考えることはありますか?
たぶんほとんどの人が無意識に水を使い、水を飲んでいると思います。
私自身、この展示に関わるまで水を貴重だと感じることはあまりなかったので
調べているうちに水にまつわる色々なことが分かり、驚きの連続でした。

この展示では、普段の生活から世界の水について考えてられるような展示を企画しました。

あとは印刷するだけ、という段階になり、
頭の中で考えていたアイディアがだんだん形になってきて
わくわくしてきました。


展示の他にトークショーもやるのでぜひぜひお越しください!

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みずのがっこう2010の公式サイトは今がんばって作っているところです。
楽しみにしていてください!!


(木村絵里:インターン)

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2010年06月18日

100kmウォークその後

地球日記

4月にチームで100km歩いたOxfam Trail Walker。
→以前のエントリー

ご報告がすっかり遅くなりましたが、箱根から山中湖まで、なんと42時間もかかり! 無事ゴールできたのです。
9時にスタートして、一日目は一時間の仮眠。そして二日目も深夜に突入でゴールに着いたのは03:00。二徹歩きでけっこうしんどかったです。

100kmのウォークも試練なのですが、もう一つのゴールとして、寄付をできるだけ集めてOxfamの人道支援に役立てることが設定されていました。
こちらの目標も、ご協力いただいた皆さんのおかげで目標を大幅にうわまる寄付をすることができました。
「独楽会」という2チームでの出場だったのですが、チームあわせて36万8,752円もの寄付をOxfamにすることができました。
これはホント協力してくれたみんなのおかげだと思います。ありがとうございました!!

6月18日現在、4,500万円もの寄付が、このイベントを通じて集まっています。
Oxfamすごいですね!

ちなみに寄付の使い道はこちらから

(佐々木拓史)

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2010年06月16日

親子の日

おすすめ info

毎年、ちょこちょことお知らせしているのですが
個人的にお手伝いしている「親子の日」というソーシャルアクションがあります。

5月第2日曜日の母の日、6月第3日曜日の父の日に続いて
7月第4日曜日を「親子の日」にしようというもの。
アメリカ人写真家のブルース・オズボーンさんの提案で2003年にはじまり、
毎年、様々なイベントを開催しています。

親子の日は、プレゼントを贈り合う日ではなく
親子でコミュニケーションをする日です。
一緒に食事をしたり遊んだり、会えなくても電話やメールで会話を楽しんだり...。

親子の日普及推進委員会では、公式イベントとして
親子をテーマにした写真やエッセイのコンテスト、
ブルース・オズボーンさんが100組の親子を撮影するフォトセッションなどを
企画しています。詳しくは公式サイトまで!

ちなみに「親子の日」を紹介すると、「うちには小さな子どもがいないから...」と
言われてしまうことも多いのですが、いえいえ、みんな誰かの子どもなんですよ。
年齢を重ねた親と子で、たまにはじっくり大人の話をしてみてはいかがでしょう。

私は今年は、おばあちゃんになった私の母と、その初孫である私の息子、それから私の親子3代で、一緒にご飯でも食べようかと思ったりしています。

(平田麻子)

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2010年06月08日

ボルネオからの報告(2) ー トランスロケーション

地球日記

ボルネオからの報告第二弾です。
サバ州野生生物局と現地NPOのBCT(ボルネオ保全トラスト)が行なっている重要な保護活動に、野生動物の移動(トランスロケーション)という仕事があります。今回オランウータンのトランスロケーションの一部始終を取材することができました。

キナバタンガン川の下流域に、オイルパーム(油椰子)のプランテーションに囲まれて取り残された小さな森があります。広さは80haですから、900メートル四方くらいの大きさ。ここに現在、5〜10頭のオランウータンが暮らしています。

分断されて孤立した狭い森でオランウータンが生きていくことはできません。食べ物が枯渇して餓死してしまう可能性があるだけでなく、他のオランウータンと出会うことができないため繁殖のチャンスもないからです。
このオランウータンを一頭ずつ救出して広い森に移します。

1日目、「トラッカー(追跡者)」と呼ばれる4名のレンジャーたちと森に入りました。森の湿度は80-90%、虫に刺されたり、ヒルに吸われないように完全防備体制。ちょっと歩くだけで、全身から汗が流れます。

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レンジャーたちは、様々な痕跡を頼りにオランウータンを探します。地上を歩いた痕跡、アンモニア臭(おしっこの匂い)、食べた葉っぱの状態(この森には実のなる木がほとんどないので、主に葉っぱを食べています)など。特に重要なのが巣の跡。オランウータンは木の上に葉っぱで寝床を作りますが、高い頻度で場所を変えます。木の葉が青い色をしていれば最近作った新しい巣なので、近くにいる可能性があります。

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オランウータンの巣(撮影:ボルネオ自然トラスト坪内俊憲さん)

1回目、2時間。2回目、2時間。昼食をはさんで3回目、3時間。合計7時間かけて森の中を彷徨うも、この日はオランウータンの影すら見つけられず。レンジャーも僕たちも、へとへとに疲れ果てて帰路につきました。レンジャーが一日で発見できないことは少ないらしく、プロ意識の強い彼らは、かなり落ち込んでました。

翌日は、もっと朝早い時間から探すことになり、6時集合。僕らは、前日の7時間の探索を思いだし、悲壮な覚悟をして臨んだのですが、この日はあっさり探索30分ほどで発見(ほっ)。

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見つかったのは、7-8歳の若いオスのオランウータン。レンジャーたちは、麻酔銃の準備が整うまで、発見したオランウータンを見失わないように追跡、もしくはうまく誘導していきます(撮影:坪内俊憲)

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麻酔を打ち込むのは、その道30年の熟練したレンジャーのエリスさん。木の上にいるオランウータンの大きさから体重を予測して、麻酔の量を決めます。麻酔の量が少なすぎると捕獲できないし、多すぎると死んでしまう可能性があるため慎重に準備。

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動き回るオランウータンに狙いを定める。このあと、一発でお尻に注射針を命中させました。さすが!

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麻酔が効いて動けなくなり、運び出されたオランウータン君

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なんで檻の中にいるのか、たぶんよくわかっていないオランウータン君

救出されたオランウータンは、セピロックにあるオランウータンのリハビリセンターまで移送し、健康チェックを行ないます。問題なければ、人間に慣れてしまわないように3日以内に森に放します。

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リハビリセンターで診察

そして3日後、12万ヘクタールの広大な森、タビンに移送してリリース。ケージの扉を開けると、あっというまに森に還って行きました。オランウータン君からしてみれば夢の中の出来事だったかもしれません。

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森に還って行くオランウータン

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あっという間に木に登り、自然の中へ(撮影:坪内俊憲)

今回、レンジャーたちの仕事の一部始終に付き合ってみたけれど、高いプロの技術と集中力が要求され、体力的にもキツイ仕事です。それでも年間、一人のレンジャーで40頭くらいレスキューしているとか。オランウータンだけでなく、ボルネオゾウや、ボルネオサイ、マレーベアなどもレスキューの対象です。

当然のことですが、野生動物は人間には全く慣れていません。彼らを追跡し、捕獲し、安全な場所に移す、(時には救出しない判断をする)のは並大抵の仕事ではありません。ひとたび森を離れると、レンジャーたちは人間味があってスバラシイ男たちでした。以前地球リポートで書いたように、人間の消費活動のせいで、ボルネオの野生動物は絶滅の危機にあります。ギリギリのところで食い止めようと、野生動物たちを必死になって保護しているのも同じ人間です。いったい人間は何をやっているのやら。。
(上田壮一)

参考:
地球リポート#48 緑の絆は結べるか 〜ボルネオの熱帯雨林で起きていること

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2010年06月03日

「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会から思う。

おすすめ info


わたしたちはまいにちなにげなく電気を使う。
スイッチを入れるのに、パソコンをつけるのに、
エアコンをつけるのに、ほとんどなんの意識もせず。

「省エネ」という言葉が示すものを、わたしたちのほとんどは
「電気代節約」くらいの意味にしか普段は考えていない。

しかし都市とは遠くはなれた自然の多い島に、生活を脅かされながらも、
自分たちの生活だけではなく地球の未来をも考えて、闘っている人びとがいた。

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鎌仲ひとみ監督
映画「ミツバチの羽音と地球の回転」を観た。

山口県、祝島。
「いわいじま ではなく いわいしま。にごらないんですよ。
祝島でいわいじま なんていったら あ、こいつだめだってんで追い出されますよ。」
映画の後、祝島島民の会代表の山戸貞夫さんがなごやかに語った。
この島の近海に、今、原子力発電所が建設されようとしている。

人びとは、島の自然の恩恵とともに生きてきた。
電力会社の人はそれを「発展のない第一次産業」と言った。
平均年齢75歳のその島の人びとは、毎日建設予定地に通い、反対運動を続けている。

もちろんこの映画は原発反対側の人びと目線の映画だ。
聞くところによると、島には原発賛成の人もいるらしいが、映画の中にはでてこない。

生活の糧、島の自然、原子力の脅威、
地域の発展・活性化、電力の安定供給、カネと政治事情
さまざまな見解があれば、対立は生まれる。

そのなかで、映画の中のある言葉が心に残る。
(多少個人的解釈もはいってしまっていますが)

「祝島島民では、原発は止められない。僕たちは、原発建設を一日でも引き延ばそうとしてるんです。人びとが原発について知り、世の中が脱原発という風潮になるまで。」
山戸貞夫さんの言葉だ。そして同じく島の住民である山戸孝さんはこう言う。
「次の子どもたちが島で生きていくかいかないかは、彼らが決めればいい。だけど自分たちが助けられてきた自然を未来に残していくことは、義務であり、僕らの決意です。」

世界が今抱えているエネルギーの問題。
わたしたちは自分たちの使うエネルギーがどんな性質のものかも知らずに、なんの責任も持たずにただ使っている一方で、祝島の人は自分たちの生活を守るためだけではなく、これからの日本や、世界や、地球のエネルギーの未来のためにも行動を起こしている。

未来を政治家や経済システムに頼り、現在をそれらの責任にして文句を言っている人はテレビを見ていてもたくさんいるけれど、祝島で反対運動をしている人びとは、ただただ権力に対して文句を言っているわけでは決してないのだ。

自分たちの未来を自分たちでつかもうとしていて、
そしてその未来を次の世代にも残そうとしている。

わたしたちがこの映画から学ぶこと。
それは、エネルギー問題を通して見えてくる、人の生き様ではないだろうか。
今の世界がこうであるのは、誰のせいでもない、自分たちのせいであり、そしてこれからの世界がどうなるかは、誰かが何かするのに従うのではなく、自分たちが何をするかで決まってくる。

エネルギー問題に関して言えば、もうこの映画は手本を示してくれている。
1980年に「脱原発」が国民投票で決まったスウェーデン。
日本がこんな風になったら、どんなにいいだろう。


観た後は、いろいろ考え込んでしまうかもしれない。
しかし遅かれ早かれ、じきにきっと、背筋をすこし伸ばしてくれる、そんな映画だと思った。


■ミツバチの羽音と地球の回転
http://888earth.net/index.html
ただいま各地でお披露目上映会を開催中です。
物産展や写真の展示、トークイベントも。

予告編はこちら


(柚原薫子:インターン)

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2010年06月01日

「世界を変えるデザイン展」に行ってきました。

地球日記

六本木の東京ミッドタウン デザインハブとアクシスギャラリーで開催中の「世界を変えるデザイン展」に行ってきました。

■「世界を変えるデザイン展」
http://exhibition.bop-design.com/

「デザイン」という言葉を辞書で引くと「意匠。設計。図案。」とあります。
造形や質感が気に入って集めたモノを眺めては、「デザインいいね〜!」と悦に入っていた私ですが、原研哉氏深澤直人氏の著書との出会いをきっかけに、モノの「見た目」以外の側面--デザインに込められた「作り手の意図」や、それが「解決している課題」についても考えてみるようになりました。

私には4歳の娘がいるのですが、小さな子どもとの暮らしでは、日々使うモノの形状やその配置の「デザイン」如何で、感じるストレスが全く異なります。
身体に合った食器と椅子を選べば、きれいな姿勢でこぼさず食べる。ハサミと紙の横にバスケットを置けば、子どもは自ずと紙くずをそこに捨てる。
「デザインの力」に頼ると、「課題(お行儀悪い!散らかる!)」がいとも簡単に解決する−それを実感したのも、デザインに対する意識が変わった理由かもしれません(...卑近な例で恐縮ですが)。

課題の解決とデザインの関係についてもっと学びたい。そう思い始めた時に「世界を変えるデザイン展」のご案内を頂いたので、早速2つの会場に足を運んでみました。

会場では、発展途上国に住む人々が直面する課題を[water][food][energy][health][housing][mobility][education][connectivity]の8つに分類し、それらを解決してきた「デザイン」をプロダクトごとに(@デザインハブ)、教育機関や企業によるプロジェクトごとに(@アクシスギャラリー)紹介されていました。


axis1blog.jpgaxis2blog.jpgアクシスギャラリー

hub1blog.jpghub2blog.jpgデザインハブ

誰かのために。誰かと一緒に。
「当たり前のこと」をシンプルに提供する。
「納得いかない」を原動力に。
(子どもたちに)本来の自分でいられる遊び場を。
振る舞いを変えるためにデザインを利用するのなら、未来を変えられる。

...これらは、会場に掲げられていたデザイナーたちの言葉です。

例えば、水くみをする女性や子どもの身体への負担を軽減する「Q Drum」。そして「発展途上国の子どもたちに教育を届けたい」と活動する「One Laptop Per Childプロジェクト」など、この展示会で出会った「デザイン」には、現地の人々の真のニーズをとらえよう、たまたま生まれた環境がもたらす不利益から彼らを解放しようという、デザインする側の人に対する愛情やフェアな精神のようなものが感じられました。
相手の置かれた状況への「想像力」や「共感する力」がビジネスの原動力になる...「世界を変える」ことが、ぐっと身近なものに感じられませんか?

どちらの会場も、展示は6月13日まで。
ワークショップやトークショーも開催されています。

会場に足を運べない方、このような取り組みについてもっと知りたいという方に−「世界を変えるデザイン展実行委員会」のお勧めBooksはこちらです:

生きのびるためのデザイン」ヴィクター・パパネック(晶文社)
世界を変えるデザイン----ものづくりには夢がある」シンシア・スミス(英治出版)
スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫)」F・アーンスト・シューマッハ--(講談社)
未来をつくる資本主義 世界の難問をビジネスは解決できるか [DIPシリーズ]」スチュアート・L・ハート(英治出版)

(中島愛子)

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2010年05月31日

ボルネオからの報告(1) ー スマート・パートナーシップ

地球日記

マレーシア・サバ州野生生物局の活動全般を撮影する目的で、再びボルネオに行ってきました。2週間という短期間に盛りだくさんの取材内容だったのですが、今日はその中から、SIMCAというプロジェクトをご紹介します。

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サンダカンからスピードボートで90分ほど行ったところに浮かぶ小さな島、ランカヤン島。この島はいわゆる「ワンアイランド、ワンリゾート」のスタイルのダイビングリゾートです。青い海と小さなジャングル、そして居心地がいいコテージ。スタッフもよく教育されていて、気持ちいいホスピタリティで迎えてくれます。お客さんの7割はヨーロッパ人だそうで、日本人にはまだあまり知られていないようです。

これまたほとんど知られていないのですが、ここはサバ州野生生物局が「スマートパートナーシップ」と呼んでいる、自然保護のユニークなスキームの事例でもあるのです。

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ランカヤン島周辺は、世界的にも海洋生物の多様性が高いエリアに属している豊かな海です。
しかし、80年代は海賊がはびこり、90年代にマレーシア海軍が掃討作戦を展開するまでは無法海域でした。海賊はいなくなったものの、ダイナマイトを使った違法漁業やトロール漁のせいで、美しいサンゴ礁は破壊の限りを尽くされていました。
そこで州政府は2001年に、この海域を「自然保護区」(SIMCA:Sugud Islands Marin Conservation Area)に指定しました。このエリア内での漁業等の採取活動は一切禁止です。

その保護のスキームが画期的。保護のためにリゾートを作ってしまったのですから。
このリゾートを中心に、州政府、非営利組織、株式会社が手をつなぎ、それぞれの立場で自然を保護するために力を尽くしているのです。

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ランカヤン島ダイブリゾート

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レストランから海を臨む

会社であるLankayan Island Diver Resort社は島でリゾートを経営し、世界中から観光客を呼び寄せます。1泊一人18000円とちょっと高めですが、そのうち600円が自然保護のために徴収されていることがお客さんに知らされます。お客さんは、保護区であることが説明され、この島から何も持ち出さないという誓約書を書かされます。ルールは厳しい反面、ウミガメの産卵や孵化をお客さんに見せたり、排水の浄化システムが導入されていたり・・・自然を大切にすることが、この島での楽しみを増やしてくれることを随所で気づかせてくれるようになっています。

自然保護のためにお客さんから集めたお金はReef Guardianという非営利組織の活動資金になります。彼らの仕事はビーチや海の清掃、調査、ウミガメの保護、違法漁業の取り締まりなど。事務所にはレーダーが設置され、周辺海域を常に監視しています。

州政府は、リゾートに土地を無料で貸し、NPOのスタッフに名誉野生生物保護官という資格を与えます。
とにかくビックリしたのが、この名誉野生生物保護官という制度。彼らは銃こそ携帯できませんが、違法業者の逮捕権や押収権も付与されているのです(5日間の研修と試験の合格が必要)。

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リーフガーディアンのオフィスとEnforcement Officerのエドウィン・アルベルトさん

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珊瑚礁の調査活動。大きなシャコ貝の成長を記録する

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保護区に入ってきた漁船を取り締まる

お金の流れもスマートです。会社が利益を出せば州政府には税金が入ってきます。もし警察や政府スタッフが現場に駐在すると、莫大な税金が使われることになりますが、現場を良く知るNPOスタッフが逮捕権をもって監視や臨検を行なえば、経済的にも非常に効率的で、税金の節約になります。

政府、企業、NPOが互いに持ち味を活かして自然保護をする。
このスキームを「スマートパートナーシップ」と呼んでいます。

「win-win」よりも良い言葉だと思いませんか?
誰もが「得をする」ということではなく、
誰もがそれぞれの立場で努力して大切なものを守る。
結果としてちゃんと収入を得て経済活動も自然保護も持続可能になる。

この方法、世界がもっと知って、参考にすれば良いのではないかと思いました。
逮捕権や押収権まで与えるというのが、ハードルが高そうですが・・

リーフガーディアンのEnforcement Officerのエドウィンさんは、もともとは優秀なダイビングガイドだったそうです。海をよく知るプロフェッショナルに、法の執行権まで与えて自然を守る。できそうで、できない優れた仕組みだと思います。

(上田壮一)

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2010年05月28日

宮崎県の口蹄疫のこと

地球日記

4月20日に宮崎県で口蹄疫が確認されてから約一ヶ月。
27日に口蹄疫特別措置法が衆議院を通過し、今日、参院本会議で可決、成立しました。

国が指定した地域内で拡大防止のために殺処分が国の判断で可能になった他、殺処分された牛や豚の埋却地の確保を国の責任でやるようになったり、2年間で1000億円の予算で経営支援策などが盛り込まれています。

1000億円と聞くと、かなり手厚い予算なのかなと最初は思ったのですが、
処分に関する費用や、長い年月をかけて大切に育ててきた家畜を失ったあとに立て直すための費用、他の県への影響などを調べてみると具体的な数字までは分からないけれども、これはどうにも足りないのではないかと考えてしまう。もちろん、自分の手で何十頭、何百頭も殺処分している獣医や農家の方の精神的なダメージも私たちの想像を遥かに超えたもののはず。

今、私たちができる事は義援金を送ったり、ブログやツイッターで情報を共有したり調べたりするなど、関心を持ち続けながら小さいことでもできる事を続ける事ではないでしょうか。
義援金については、宮崎県では、義援金の募集していて口座振り込みの他、新宿のアンテナショップ「新宿みやざき館KONNE」では募金箱が設置されているようです。

参考
宮崎県:口蹄疫に関する情報提供について
毎日新聞:特別措置法が成立 国の損失補償、より手厚く
西日本新聞:松阪牛の産地・三重県松阪で肥育される子牛の...

(井手 大:インターン)

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2010年05月25日

映画、Beautiful Islandsを観て

地球日記

先日、映画Beautiful Islandsの試写会に行ってきました。
実は、この映画の監督である海南友子さんに、7月から開かれる みずのがっこう2010 で行われるトークイベントにてお話ししていただく予定になっています。
※詳細は、またお知らせします。


beautifulislands.jpg(c) Kana Office.

この映画は、気候変動により影響を受けている3つの場所:南太平洋の島ツバル、イタリアのベネチア、アラスカのシシマレフ島を描いたドキュメンタリー。

BGMもナレーションも一切使われていないこの映画からは、風の音、波の音、人々の話し声や生き生きとした音楽など、その場所に存在している音や声だけが聞こえてきました。そしてその音とともに目に飛び込んでくるのは、ツバル、ベネチア、シシマレフの、声が漏れるほどの美しさでした。

ツバルの透き通ったエメラルドグリーンの海に飛び込んで遊ぶ子どもたち。
ベネチアでは古き趣のある建物の間を運河が走り、その上をギターの音色と歌声を乗せたゴンドラが走る。
そして、ただただ白い世界の中を、犬ぞりのシルエットが横切っていくシシマレフ。

これらの美しさの中で生きる人々の、ごく普通の幸せそうな暮らし。

しかし、その暮らしの中に徐々に浸食しつつある脅威。その脅威に、彼らは目をそらさずに向き合おうとしています。

beautifulislands2.jpg(c) Kana Office.

ツバルは、島全体が海抜約1.5m。今世紀中に海に消える危機にさらされています。
ベネチアは、近年異常な頻度でアクア・アルタと呼ばれる高潮に襲われ、浸水に見舞われています。
シシマレフ島では近年は海が凍らず、永久凍土の土壌が溶解し島民の2割が家屋を失いました。


この映画を見てはっきり分かったことは、気候変動による影響は、未来に起こりうる「いつか」の話ではなく、まさに「今」起こっているということ。

気候変動や温暖化やCO2の情報が蔓延し、どれを信じればいいのか分からない世の中で、ただシンプルな問い―気候変動によってわたしたちは何を失うのだろうか?―そんなことをそっと教えてくれた映画でした。


Beautiful Islandsは、
7月より恵比寿ガーデンシネマ、ほか全国の映画館で上映予定です。
また、現在Beautiful IslandsオリジナルのiPhoneアプリを製作中だとか。
どんなアプリなのか楽しみです。
詳細はBeautiful IslandsのオフィシャルHPで:http://www.beautiful-i.tv/


(柚原薫子:インターン)

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