2011年06月16日

Think the Earth基金の支援先を訪問=PB(東京)編

地球日記おすすめ info

Think the Earth基金で寄付をさせていただいた、NPO/NGOの訪問記、第五弾です。今回は曽我が報告させていただきます。

6月2日(木)、11日(土)、Think the Earth基金の第二期寄付先のひとつ、ピースボート(PB)を訪問しました。2日(木)は東京・高田馬場にあるピースボートセンターへ、11日(土)はピースボート災害ボランティアセンターがある宮城県石巻市の専修大学に行ってきました。

まずは東京訪問編からのご報告。
6月2日(木)
早い梅雨の始まりの雨の中、高田馬場にあるピースボートセンターにお邪魔させていただきました。入口を入った瞬間、たくさんの人の声が聞こえたと同時に、ものすごい熱気を感じました。少し中をのぞくと、たくさんの人!!これから船に乗る皆さんが、ここでボランティア活動をしているそう。若い方からご年配の方まで、老若男女が混じり一緒に作業をしていました。

皆さんが活動している中、ピースボートの合田茂広さんと森田幸子さんに今回の東日本大震災での活動について伺いました。

RIMG1754.jpg(写真 左:合田さん 右:森田さん)

ピースボートは現在、宮城県石巻市を拠点に支援活動を行っています。

PB_c.jpg<ピースボート災害ボランティアセンターウェブサイトより>

震災から4日後の3月15日に被災地に向け東京を出発し、被害状況の調査や支援ニーズの確認後、3月17日に支援物資の毛布などを届け、一般ボランティアを派遣する支援活動を始めました。

ボランティアの派遣が始まったのは3月25日(金)。5月27日の時点で2500名以上が参加しているそうです。当初は8泊9日の定期ボランティアの派遣をしていましたが、5月17日より最短2日間から参加可能の短期ボランティアの派遣も開始しました。

定期ボランティアの皆さんの主な活動内容は、家やお店や側溝などの泥だし作業や被災地での炊き出し、避難所の手伝い、物資運搬などです。短期ボランティアの皆さんは、主に泥だし作業を中心に活動を行っています。石巻市は半壊地区の範囲が広いので、泥出しの作業だけで2年かかると予想しているそうです。

石巻市では、石巻災害復興支援協議会石巻市災害ボランティアセンターと共に、石巻専修大学の施設を借りています。そのため支援団体、ボタンティアセンター等の横の連携が機能し、団体ボランティアと個人ボランティアの受け入れと役割分担がとてもうまくいっているということです。この体制については雑誌にも取り上げられ、『石巻モデル』と言われています。合田さんは「ぜひ他の地域でも参考にしていただきたい」とおっしゃっていました。

PB_c2.jpg<石巻復興支援協議会ウェブサイトより>

ただ、連携はうまくいっていてもゴールデンウィーク以降ボランティアの数は減っており、人が足りていない状況とのこと。先ほどもお伝えしましたが、泥出しの作業だけでもまだまだ終わっておらず、避難所ではまだ7000人以上(5月23日現在)の方が避難所生活を余儀なくされています。現地雇用の動きも出てきてはいますが、それもまだまだ追いついていません。短期ボランティアでもできることはたくさんあるので、皆さんに来て欲しいとおっしゃっていました。

私自身ap bank Fund for Japanの短期ボランティアに参加し泥だし作業を行っていますが、いつも思うのはこの状況は石巻だけではなく、東北・関東の沿岸地域に広がっているということ。石巻で私が出会う方は元気な方が多いですが、3ヶ月たった今でも行方不明者は8000人(6月10日現在)を超え、地域によって復興の状況は違うことを忘れてはいけないと思っています。

最後に合田さんは「石巻の地元の方はとても元気だから、日本全体でこのエネルギーを動かしていってほしい!」とおしゃっていました。私も石巻に行き、本当にそうだなと感じました。

今回の東京編はここまで。次回、石巻編をお伝えします。

(曽我直子)

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2011年06月02日

Think the Earth基金の支援先を訪問=AAR・活動同行編

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5月19日(木)、Think the Earth基金の寄付先のひとつ、難民を助ける会(AAR)が、福島市と相馬市のグループホームに物資を届けるというので、同行させていただきました。
AARの事務所訪問編はこちら→

仙台を出て高速で福島市内まで車で約1時間半。
まずは福島第一原発から9kmの富岡町から福島市に避難してきたグループホームの皆さんに、タオルや家電製品をお届け。(羊羹やチョコレートも!)

●スタッフの田中さんとカリタスドイツというNGOから派遣されて来たフォトジャーナリストのマークさん。
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震災前は、お年寄り17名が介護設備付きのホームに住んでいましたが、いまは、福島市内の1Rアパートに、1部屋2-3人ずつに分かれての仮住まいをしています。
バリアフリー構造ではないので、車椅子のままでトイレにも入れず、介助する側はとても大変。
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しかも、みなさん、この2ヶ月半で5回も!移動を余儀なくされているんです。
*最初は、地震直後、ホームから富岡町内の児童館の広場に。
*2回目は、着の身着のままで町を出て、原発20km圏外の川内村に。その時は2-3日で帰れるつもりだったそうです。環境の変化に認知症のお年寄りは寝られず、みんな落ち着かず、混乱してしまい、一般の方との避難生活は無理と判断。
*そこで、同じ川内村のおそば屋さんの座敷へ3回目の移動。ここで落ち着けるかと思ったら原発の水素爆発で、また避難することに。しかも、夜の8時にこれから避難すると言われ、途方に暮れたといいます。
*川内村から車で6時間かけ、福島市内へ。4回目の移動です。そこでも、ほかの避難者といっしょだったので、現在のアパートに5回目の移動をし、ようやく一息ついた...という様子でした。

●グループホームの方から、現在の状況や必要な物品などについて聞き取りをするAARスタッフの田中さん。
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次に向かったのは、相馬市の認知症の方専門のグループホーム。
9人の認知症のお年寄り(寝たきり3人)が暮らすここは、震災後、周囲の人々が避難するなか、全員のお年寄りを移動させるのは難しく、またガソリンもなかったため、ホームにとどまることを決断。
2週間、なんとか備蓄で持ちこたえたものの、断水が3週間続き、電話も2週間近くつながらなかったとのこと。職員1名の家が流され、1名は家が全壊し亡くなるという悲しみを乗り越え、それでもお年寄りとともに、日々を暮らしています。
AARは、このホームにも、必要な物資を届けています。

●ホームの方と、今後必要になってくるだろう備品や食料について話をしていました。
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今回のThink the Earth基金・寄付先NPO/NGOへの訪問はここまで。
訪問を受け入れてくださった、シャンティ国際ボランティア会(SVA)、RQ災害救援センター、難民を助ける会(AAR)の皆さん、ありがとうございました。

〜〜〜
この後、AARの皆さんとお別れし、南相馬市で数日間、写真洗浄や託児所のボランティアをしてきました。
津波の悲惨な情景が広がっていなくても、目に見えない被災があるということ。忘れてはいけないなと、思っています。
(もちろん、南相馬や相馬市など、福島県内の沿岸部は、津波の被害"も"、受けています)

(はらだまりこ)

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2011年06月02日

Think the Earth基金の支援先を訪問=AAR編

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Think the Earth基金の寄付先NGO/NPOの訪問記、第三弾です。

5月18日(水)、Think the Earth基金の第一期寄付先のひとつ、難民を助ける会(AAR)の、仙台事務所を訪問しました。
翌日は、福島市と相馬市のグループホームへの物資配布に同行させていただいたので、その報告も...。

AARは、震災の2日後、13日にはスタッフが東京を発って現地入りし、以来、2ヶ月で延べ420施設、5万人以上の方に物資配布等を行ってきました。現在は仙台と盛岡に事務所を立ち上げ、仙台に10人、盛岡に7人のスタッフが常駐。主に障害者施設、高齢者施設や支援の届いていない避難所や離島、在宅避難者に物資を届け、炊き出し、医療支援などなどを行っています。

例えば、認知症の方や精神障害の方は、大きな声を出したり動き回ったりするのを止められないので、避難所を追い出されてしまう。あるいは、寝たきりのお年寄りや、身体の不自由な方を抱えているお家は、避難したくてもできない、という状況にあります。こうした人たちへのケアを中心に、宮城、岩手、福島、山形の4県に支援を届けているのです。
物資支援の他、牡鹿半島の巡回診療、巡回バスの運行、福祉施設の修繕、女川でのコンテナハウスの提供、炊き出しなど、刻々と変わるニーズに合わせて、活動を展開しているのです。

でも、どうやって在宅で困っている人たちを見つけているのでしょうか?
「県や各地域の社会福祉協議会、関連する団体と連携し、定期的に情報交換を行っているんです」と、スタッフの野際さん教えてくれました。

いま、一番支援が必要な高齢者や障害者...自分で声をあげられない弱者に、一番支援が届かない状況になっているのだといいます。確かに、災害の規模が大き過ぎて、この2ヶ月は、できるだけたくさんの人を救う、支援するということに重点が置かれていたように思います。
少しずつ、状況がよくなるに従って、いまだに取り残された人々へ、もっと目を向けるべき時がきているのではと感じました。

最後に野際さんから、みなさんに伝言です。
ひとつは、「多様性を受け入れて欲しい。動くことが困難な障害者や痴ほうの方...様々な人に配慮してほしいのです」ということ。
もうひとつは、「ぜひ、継続した支援を。一度にたくさんでなくてもいいんです。1ヶ月500円でもよいので、少なくとも2-3年、被災者を一緒に支えていってください」
とのこと!

仙台事務所では、現在、地元のアルバイト・ボランティアスタッフを募集しています。
http://www.aarjapan.gr.jp/recruit/#job3

●炊き出し用の大鍋やバーナー、食材が積まれている事務所内
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●被災地には車椅子も届けます
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●野際さん(右から2番目)、小林さん(左から2番目)や事務所スタッフ、ボランティアの皆さん。他の方は既に物資配達等にでかけた後でした。
「ずっと被災地で活動していて、お辛いこともあったでしょう」と聞くと、「最初、被災地の悲惨な状況をみて、泣きながら物資を届けていたスタッフもいました。長く活動するためにも、時々はみんなで飲みに行って、気分転換しています」とのこと。泣きながら物資を届けていたスタッフの方の気持ちを思い、思わず目頭を熱くしてしまいました。
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次回は、福島市、相馬市への物資配布に同行させていただいたときの様子を報告します。

(はらだまりこ)

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2011年04月20日

4月22日〜24日はイベント盛りだくさん!!

おすすめ infoお知らせ

今週の東京は、ぼかぼか陽射しが差し込む日もあれば、
冷たい朝露からはじまり分厚い雲が覆って肌寒い日もある。

交互にやってくる曖昧なお天気。
でも今週末は晴れてほしいです。

何故かといいますと...4月22日〜24日はイベントが盛りだくさんだから!
まだ予定決めていない方、ぜひ足を運んでいただきたいイベント掲載します。


【その1:Think the "Earth Day 2011" 】
毎年4月22日アースデイに開催している「Think the Earth Day Party」。東北地方のお酒とオーガニックの有機野菜でお迎えします!(会場はこちら、申込と詳細はこちら から)
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会場として協力いただくSANBANCHOCAFEさんは、最近「TOKYO油田 」の回収スポットになったそう。

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当日はもちろん、その後でも、油をもちこめば被災地へ向けてバスを走らせる燃料に つながります。


【その2:学生が水問題を考えた"STEP" 】
一歩ずつ、につながるイベントといえば、こちらもオススメです。
4月22日〜24日まで東京・原宿で開催するスニーカー展示販売会。
(詳細はWEBやDMから、問合せは@にかえtokyo.vulcanize[at]gmail.comへ)

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実は4月6日に、今年最初のみずのがっこう出張授業をしてきました!「ヒコ・みづのジュエリーカレッジ(東京校)」という専門学校のシューメーカーコースの学生&先生と、"世界の水問題"を考える授業。(▼様子はこんな感じ)

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皆さんお馴染みの"あのスニーカー"を題材に、卒業制作を展示販売するプロジェクトのテーマに選ばれたのが"水問題"。一人ひとりが水問題を「自分たちのこと」として考えながら、シューズのデザインや展示レイアウトに想いを込めています。

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水問題も震災も大きすぎて、"自分に出来ることはない"と感じるかもしれません。
でも、仲間や多くの人と一緒なら、"出来ることが見つけられる"かもしれません。


【その3:Earth Day Tokyo 2011 】
多くの人と触れあい、盛りあがる春のイベントといえばアースディ。
両日とも、STAFFはこちらでお待ちしております!
Think the Earthプロジェクトのブースは23番。今年は東日本大震災をうけて立ちあがった「アートで日本を励ますhagemashi_art」と「想いをカタチに カタチをチカラに!YELL ART Project」を応援します。当日はブースでも絵を飾ったり、描いてもらったりするので、ぜひお立ち寄りください!

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皆さんも色んな場所で、地球のことを考える週末になると思います。
雨も朝露も好きだけど、今週末は暖かい陽射しが届いてほしいです!

(風間美穂)

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2011年04月12日

エネルギーシフトと合わせて、"水シフト"も考えたい!

おすすめ infoみずのがっこう

東北関東大震災から一ヶ月が経ちました。
皆さんはどんなことを思いながら、4月11日を迎えられたでしょうか。

私は、この一ヶ月半を"インプット強化月間"として捉えることにしました。これまで様々な情報に触れながらも、自らの活動として繋がっていかなかったことを振り返り、自戒を込めて「人と出逢い、語らい、即行動を起こす」ために動こうと決意。


「被災地にいない私たち市民は、いま何ができるだろうか」

という問いを念頭に、多くの方と会話をしています。と同時に、水を通じて地球や社会を考えるみずのがっこうとしては、今年の夏に向けどんなことができるだろう......とくり返し考えています。

今日はまず一つ目のインプット情報を、ダイジェスト版でご報告します。二つ、三つ目のインプット情報も報告していきますので、気になる活動があれば、ぜひご連絡ください。

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【3月30日(水)長野県・上田市】

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先の大震災の影響により、東北地方を中心とした各地では「上下水道」が大打撃を受けました。これにより、広域な被災地では飲料水はもちろん、衛生的な生活をおくるための水の確保には大変苦労されています。下水道の復旧にいたっては、全域の作業を終えるのに3〜4年はかかると言われるほど、目処が立ちにくい状況です。

また、被災地以外でも電力供給がうまくいかないために、あらゆる地域や事業に支障がでました。この教訓から、いま各地では「エネルギーシフト」や「安全で安心な生活」の見直しをはかろうという動きが出てきています。

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※写真は中本信忠先生

そこで、この日はみずのがっこう副校長の橋本淳司さんと共に、長野県上田市をホームとして活動されている中本信忠先生を訪ねました。先生は"緩速ろ過処理、およびろ過池の生物被膜の生物群集に関する研究"をされてきた専門家で、信州大学の名誉教授。現在は、NPO法人地域水道支援センターの理事長をされています。

そもそも、聞き慣れない言葉かもしれませんが、私たちが普段使っている水道水は"急速ろ過"された水が殆どです。川やダムから水を取り入れ、幾つもの工程を経て処理され、消毒された上下水道が、私たちのもとへ届けられています。(詳しくは、東京都水道局のサイトを参照)

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※写真は上田市水道局浄水管理センターの資料室内で撮影

これらの過程を通る水は、たくさんの電力を使って浄化しているため、エネルギー依存度が高い水と言えるでしょう。一方、"緩速ろ過の浄水場"はまだ存在していますが、近年は"急速"方式にとって変わられ、使われなくなった施設も少なくありません。こちらは急速と比較されるため、緩速と称されているのですが、正しくは"生物浄化法"と呼ばれる方法で浄化されています。(詳しくは、中本先生のブログを参照)

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近年は、更にコストをかけ多くのエネルギーを使って、"高度浄水処理"された水を供給するべく、巨額の設備投資がなされているのをご存知でしょうか。一般には知られていないようですが、水道事業は各都道府県の自治体で運営することになっています。また、水道事業は各自治体のエネルギー使用量の約4割を締めています。まして大規模な水道事業を自治体が請け負うということは、そこにかかる費用を住民が負担しなければならないために、全国の水道料金には大きな差が生まれているのが現状です。(この部分は橋本さんの著書で詳しく解説されています)

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美味しく安全に浄水できる方法で、且つローコストなのに少ないエネルギーで運営できる浄水処理施設が既に存在している。そして、この度の大震災を経験してもなお、大きなダメージを受けずに運営できているとしたら、どうでしょうか?

少し聞いただけでも、"急速ろ過"より断然、"緩速ろ過"の方が魅力的に感じませんか。実は、中本先生をはじめとするNPO法人地域水道支援センターの方々は、これまで何年もこの主張を続けてこられてきました。ところが、エネルギー兼電力事情のように、水道事情もまた様々な圧力という壁があった為に、急速方式が広まっていったのです。

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しかし今回の震災を機に、"エネルギーシフトの必要性"が強く語られ始めました。中本先生のもとを訪れた橋本さんも、環境負荷の低い浄水処理方法を推奨する"水シフト"の動きに、大きな期待を寄せています。

3月末から二ヶ月かけて、橋本さんと共に"水シフト"を取材していきます。5月下旬にはまとまったリポートを執筆いただく予定です。東北地方を中心に、ローカルコミュ二ティの中でエネルギーシフトと水シフト両方が実現されれば、大きなモデルになるはず。

今後も大いに注目していきたいと思っています。

(風間美穂)

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