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Food

あなたの行動が9億人の飢えを救う

2012.09.19 大野 多恵子

World Food Day action in Indonesia:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Oxfam International

今、世界では9億2500万人が、十分に食べることができずに困っています。一方、日本では食料の多くを輸入に頼りながらも、大量の食品を捨てているという現実があります。10月16日は、国連が定めた「世界食料デー」。この日をきっかけに改めて私たちの食について考えてみませんか。

毎年、世界各地で干ばつなどの災害が頻発し、食料生産が危ぶまれている現代。開発途上国では生活費のほとんどを食費が占めますが、食料を輸入に頼る国々が農地を買い占めてしまうなどさまざまな問題があります。そのため、世界では5歳未満で亡くなってしまう子どもが年間760万人いるのです。

一方、先進国では毎年食用に生産されている食料の約3分の1が、食べる前に無駄になったり、捨てられたりしているのです。日本では、1年間に消費される食料9100万トンのうち、1900万トンが捨てられ、その中には食べ残しや賞味期限切れなど、本来は食べられるものが500-900万トンも含まれています。世界の死因のトップが飢餓でありながら、先進国では飽食による成人病が死因のトップになっているとは、なんとも皮肉なことです。

そこで、NPO法人ハンガー・フリー・ワールドなど9つの呼びかけ団体と8つの賛同団体(9月20日現在)によって10月16日の「世界食料デー」を中心に、10月を「世界食料デー」月間としてさまざまな呼びかけをしています。私たちが出来ることとして、イベントやシンポジウムに参加する、ブログやフェイスブックでこのような現状を広めることなどがあります。

しかし、まずは私たちが実践できることとして、外食や宴会の食べ残しを減らすために、先に適正量を把握すること。そして、なにより家庭の冷蔵庫や棚にストックしている食品の全体量を把握すること。買い過ぎていれば、ひょっとして賞味期限切れになっているものも多くあるかもしれません。日々の少しずつの意識が、世界へとつながっていきます。

対極にある飢餓と飽食の問題ですが、ハンガー・フリー・ワールドでは「世界に足りないのは食べ物じゃなく、一人ひとりの行動!」と呼びかけています。



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