陸路の要所として栄えたバーミアン

 世界遺産の仏像がタリバンにより破壊された映像とともに、この地方は世界的に有名になりました。"桃源郷"を意味する『バーミアン』の名を持つこの地方は、古くシルクロードの時代から陸路の要所として繁栄していました。戦場にならなかった川沿いの美しい自然は、今でも、人々が平和に生活を送っていた時の面影を残しています。
 バーミアン地方は、現在ハザラ人指導者ハリリの統治下にあます。ハリリはカブールのカルザイ政権と協力関係を表明し、現時点では治安も安定しています。しかし、軍事拠点のある中心地には、今なお多数の兵士が駐屯しています。居住区も残ってはいますが、大部分は破壊され、行くあてなく遺跡に住んでいる帰還民も多数います。遺跡は衛生面で生活には適しておらず、また真上は軍事基地となっているため、日夜演習による薬莢(やっきょう)が落ちてきます。
(遺跡に住んでいる帰還民は、国際機関・NGOの協力により地域政府の整備している新しい居住区へ移行する予定です。)
 タリバンにハザラ人武装勢力が反抗し激しい戦闘が行われた地域では、村は徹底的に破壊され、生活基盤は失われました。タリバン撤退後、それらの村は国際機関・NGOの支援を受け復興にむかっています。しかし、戦闘中に投下された不発弾や設置された地雷が多数残されたままで、人々は常にその危機にさらされながらの生活を余儀なくされています。