Think the Earthプロジェクトがお送りするフリーペーパーの第3号。

環境問題や社会問題の現場で活動する人、世界と向き合い、それぞれの方法で発信し続ける人たち。 いまこの時代を共に生きる55人の方から、「世界が変わったできごとや体験」、「今後世界が変わっていくために、決定的だと考えていること」を聞きました。
 

青木利晴

Think the Earthプロジェクト理事/株式会社NTTデータ 相談役

私たちはネットワークを通して世界中のパソコンやデータベースに常時繋がっている。時間や距離を意識せずに誰とでもコミュニケーションができる。便利というよりは、もはや個人の価値観が変わるほどの本質的な変化が起こっている。多くの問題を起こしてはいるが、インターネットのさらなる浸透は、私たちが考えを自由に発信することを促し、将来のさまざまな社会問題についても、個人の意識が政治や社会を適正に動かす時代をもたらすだろう。

 
 

赤池 学

ユニバーサルデザイン総合研究所 所長

今後、環境対応のメインストリームは、実は単なる予防策でしかない「温暖化対策」から、現実課題である食料や生物リスクに対する、具体的なソリューション開発、「生物多様性産業技術」へと移っていく。そのための多くの解は、保全、増産、改変までが可能な、持続可能な生物資源の知的活用に収斂するだろう。生物の機能性を活用したものづくり、すなわち「いきものづくり」への着目こそ、人を含めたいのちの多様性と尊厳を形にする、大きな原動力となるだろう。

 
 

安藤忠雄

建築家

地球の未来を創ろうとするならば、その未来を担う子どもたちの教育こそが重要。彼らの心の不安を取り除き、生きていくために必要な力を育み、生きることへの希望を与える。真の意味での教育だ。さまざまな国の子どもたちが、自主的に考え、共に助け合うことの重要さを学べる環境をつくること。今の世界をつくった私たち大人の責任である。

 
 

飯田哲也

環境エネルギー政策研究所 所長

今、世界は、金融危機・気候危機・エネルギー危機という「3つの危機」に直面している。これを乗り越えるために、自然エネルギーに大規模な投資を行って、産業・経済・社会を抜本的に転換するグリーン・ニューディールが提案されている。また、「10年で人類を月に送る」と訴えた1961年のケネディ演説に喩えて、アル・ゴアなどが「10年で自然エネルギー社会に造り替える」ことを訴える「アポロ同盟」を立ち上げ、オバマ新大統領に働きかけてきた。こうした根底からの社会変革が現実に始まった時、世界は変わる。グリーン・ニューディールで、気候・エネルギー・金融の再生を!

 
 

池田正昭

コピーライター/エディター

クラプトンの「Change The World」がヒットしたのは97年頃でしたか。今にして思えば、当時、中途半端な態度でサラリーマン生活をおくっていた僕は、ラジオから流れてくるこの曲をぼんやり口ずさみながら、なにか胸に期するものを感じはじめていたようです。あれは実は、とてつもなく甘美な愛の歌でした。結局、愛に衝き動かされることが世界を変えることだという真理を、僕はクラプトンを通して学ばされたのかもしれません。

 
 

伊勢華子

文筆家

勇気と思いやりのバランス。未来を思い、貫くために努めているものが、いかに日々に落ちているか。ときに、ひとりでは難しいけれど、人はひとりではないから、補えば滑らかになる。徹夜で缶コーヒー片手に仕事をしなくてはならなさそうな人がいたら、そっと、フェアトレード&オーガニックのコーヒーを淹れてあげたりして。ある夜は、その人が誰かにコーヒーを淹れているかもしれない。すべてが連なって、世界はもっと、やさしくなれるし、たくましくなれる。

 
 

伊藤 剛

GENERATION TIMES 編集長/ASOBOT 代表取締役

『I am the World』という自覚。この世界は、65億人の「主観」で構成されている。日本人にとっての虹は7色である一方で、8色の国も5色の地域もある。けれど、虹は100でも100万でもあり得る色のグラデーション。僕らは良くも悪くも各自の「フィルター」を通して世界を存在させる。自分が捉えたようにしか世界は存在しない。この「自分が世界そのもの(=I am the World)」と いう“本質的な当事者意識”からしか、すべての変化は始まらないのだと思っています。

 
 

伊東豊雄

建築家

スペインの建築家、A・ガウディは「そこにある1本の木が自分の先生である」と語っていた。この言葉を知ってから私にとっても1本の木が私の先生となった。木は二股に分かれるという単純なルールを繰り返しながら、周囲の環境に調和しつつ実に複雑でフラクタルな形態を生み出している。決して自分だけで勝手に生きてはいない。個性的でありながら謙虚である。木は地球環境時代の人の生き方や建築のあり方を教えてくれるのである。

 
 

上田壮一

Think the Earthプロジェクト プロデューサー

千年先から振りかえれば、今を含む前後50年が、世界が激変した時代だったってことになるんだろうと思います。宇宙から地球を眺め、ネットが世界をつなぎ、遺伝子が解読され、人口が激増し、資本主義が揺らぎ、持続可能な社会へのチャレンジが始まった……そんな時代に生まれたことを楽しみ、変わるなら良い方向にと思う人が増えること。未来は誰かが作ってくれるのではなく、一人ひとりが日々の積み重ねの末にたどりつく場所だから。変化に参加しよう。

 
 

枝廣淳子

環境ジャーナリスト/翻訳家/有限会社イーズ 代表取締役

世界が変わっていくために決定的に重要なのは、「世界を変えていきたい!」という思いを持って行動する人がどんどん増えていくことです。こういう世界にしたいというビジョンを描き、さまざまな問題や状況が相互に影響し合っている構造を理解した上で、実際に行動していく人が増えていけば、世界は変わっていくでしょう。すでに、さまざまなレベルで世界は変わり始めています。その動きをつなげることで、大きなうねりをつくり出していける──面白く生き甲斐のある時代です。

 
 

江守正多

独立行政法人国立環境研究所 温暖化リスク評価研究室長

「分煙」が進んできたことは、世界が変わることのよいサンプルではないかと思います(僕は別に嫌煙家ではないですが)。「タバコを吸う権利」と「煙を吸いたくない権利」を両立するために、社会は「どこでもタバコを吸ってよい権利」を放棄しつつあります。まったく同様に、「必要なエネルギーを使う権利」と「温暖化を止める権利」を両立するために、社会は「無駄なエネルギーを使う権利」を放棄してもいいような気がします。

 
 

大平貴之

プラネタリウムクリエーター

世界が変わった日。2001年9月11日。同時多発テロをきっかけに、米国が怒りに我を忘れ、一国主義を強め、武力をもって他国への攻撃を繰り返し、世界の不安が高まった。2008年11月4日。バラク・オバマ氏が共和党のマケイン候補を破り次期大統領に選ばれた。これは米国の一国主義に対して米国民がNOを突きつけた日。世界の国際協調への一歩を踏み出した。

 
 

スティーブン・オカザキ

ドキュメンタリー映像作家

私は利己的だ。集団や組織を好まずひとりでいることが好きだ。そんな私が映画製作の道を選んだのは、人と対話し世界とつながらざるをえない道だったからだ。サンフランシスコではヘロイン中毒者に、ミネソタでは農民に、ハワイではフラダンサーに出会った。クメールルージュの兵士とはカンボジアで、原爆の被害者とは広島と長崎で出会った。彼らは自分たちの人生について語ってくれ、私の人生に影響を与えた。私は自分を開き世界に何かを返そうという気持ちを持たざるをえなくなった。私のような利己的な人でも、世界への貢献はできるのだ。

I’m a selfish person. I don’t like groups or organizations. I prefer to be alone most of the time, but not all of the time. I became a filmmaker because it forced me to communicate with people and relate to the world. I met heroin addicts in san francisco, farmers in minnesota, hula dancers in hawaii, khmer rouge soldiers in cambodia, atomic bomb survivors in hiroshima and nagasaki. They told me their stories and touched my life. I had no choice but to open up myself and try to contribute something to our world. So even a selfish person like me can make a contribution.

 
 

岡田武史

地球の人口は1900年に約15億人、1950年30億、2000年60億、そして現在67億を超えたと言われています。人口が増えると共に地球が大きくなれば問題ないのですが、残念ながら地球の大きさは変わりません。限りある地球で、人口が爆発的に増え、豊かな生活をする人が増えたらどうなるのでしょうか? 私たちは、子どもたちに何を引きついでいけるのでしょうか? それは未来に対する「希望」であり、そして「夢」かもしれません。

 
 

沖 大幹

東京大学生産技術研究所 教授(水文学)

世界が変わる日。それは21世紀の半ば、あるいは終わりにかけて、世界の人口が減り始める日。それは、常に発展して生産を増やさなければならない、という呪縛からヒトが解き放たれる日だ。道具、技術、そしてエネルギーと、新しい力を得るたびに無限の世界に広がり増え続けてきた人類。しかし、地球が有限だと気づいて以来、共に生きる様々な生き物も含めた自らの生存をかけてヒトは人口を減らそうとしている。その努力が報われる日がきっとくる。

 
 

小黒一三

月刊ソトコト編集長/ムパタサファリクラブ オーナー

私がリゾートホテルを造ったケニアでは、エネルギー・キオスクという考え方が主流です。電気が来ていない村に、自然エネルギーの小さな基地を作って、電力を供給する。巨大なダムを作って、電力を大量消費する社会ではなく、エネルギー消費をできる限り少なくしても発展する社会モデルを模索中です。コンクリートづけでない未来社会が、果たしてアフリカに出現するのか。大いなる実現に参加できて私は幸せです。

 
 

小崎哲哉

『百年の愚行』編者/『REALTOKYO』『ART iT』編集長

世界がよい方向に変わることがあるとすれば、我々が言葉のまったき意味で「現実的」になったときでしょう。できうる限り事実を知ること。幻想を抱かないこと。愚痴をこぼさないこと。とはいえそれは「理想的」と矛盾しません。大切なのは「現実の最適化を目指すこと」であり、その姿勢を僕は、カート・ヴォネガットとジャン=リュック・ゴダール、そして中島らもから学んだように思います。実現できているとはとても言えませんが。

 
 

金子美登

霜里農場 代表/1971年より有機農業を営む

国内に豊富にある農的資源を活かして食とエネルギーを自給する。日本の田んぼは米と麦が穫れるばかりでなく、畑では四季を通じて野菜や果物がある。その先には人がうらやむ位に豊かで安心の食卓があった。バイオガス施設では調理用ガスを、廃食油では車やトラクターを動かし、母屋、揚水、アイガモの獣害防止、乳牛の放牧用の電気柵には太陽電池を、給湯にはウッドボイラーを活用…等に見るように、ここには「限りなく永遠に近い農」がある。

 
 

鎌仲ひとみ

映像作家

世界を変えるには本質的な気づきが必要です。気付いたら、新しい事を始める、それに学びながら、また新たな気づきを得る、この3つの同時進行で世界が変わってゆくと感じています。決定的なことは生身の人間がたゆまずあきらめず伝え続けてゆくことです。「六ヶ所村ラプソディー」を観た若者達が行動を起こし、ゼロだったところに様々なアクションやネットワークが広がってきました。500ヶ所で行われた上映会の一つひとつが共鳴して新しい変化が実際起き続けています。

 
 

河邑厚徳

NHKエデュケーショナル エグゼクティブプロデューサー

マンダラを知っていますね。極彩色で密教の哲学を表わした宇宙の設計図。幾何学的な構図に天と地と人が描かれるアートです。僕はシルクロードで生きたマンダラを撮影し、忘れられた世界に出会いました。凍てついたヒマラヤの冬、土壁の農家は、1階が動物界。2階は人の空間。3階の仏間が宇宙に直結します。家畜は乳や肉を生み、糞が燃料。2階の囲炉裏で火を焚きます。家族は一妻多夫。新家庭を作れば人も物も増えます。マンダラは持続可能な究極のエコの設計図でした。

 
 

北浦喜夫

環境NGO緑化ネットワーク 事務局長

砂漠緑化活動をしています。砂漠が緑の大地に変わったのを見ることは嬉しいですが、それ以上に、緑化作業を通じて現地住民やボランティアなど、関わる皆の心がひとつになった瞬間は最高です。国籍も習慣も違い、言葉も通じないけれど、達成感や価値観を共有できたその時、内なる変化に人は気づきます。世界を変えるとは、まずは自分が変わること。ひとりの人間が変われば、その積み重ねがやがて世界を大きく変えていくのだと、日々体感しています。

 
 

五箇公一

独立行政法人国立環境研究所 侵入生物研究チーム・リーダー

外来生物問題を研究しています。痛感したのは、身の回りの自然がほとんど外来生物に置き換わっていることと、それにほとんどの人が気付かずに過ごしていること。生物だけでなく、食べ物や、景観、文化すらも日本の固有性を失いつつあります。便利にはなりましたが、果たしてそれで幸福を手に入れられたでしょうか? グローバリゼーションという言葉の裏で私たちは今、大切なものを失おうとしているのではないでしょうか? 人の個性、地域の個性、国の個性、自然の個性。個性が集まって多様性は成り立ちます。失われてしまう前に様々な個性=固有性を見直すことから始めませんか?

 
 

小林紀晴

写真家

2001年9月11日、僕は米国のニューヨークにたまたま居ました。さらに半年をその町ですごしました。崩れ去る2つのビルを目の前にすると、それまで信じていたこととか、あたりまえだと思っていたことが、実はそうではなく、ただそう思いこんでいたにすぎなかったのだと、強烈に知らされました。これからはもっと「美しいものを撮ろう」と、決意しました。あれから7年がたちましたが、その思いはいまも変わりません。

 
 

駒崎弘樹

特定非営利活動法人フローレンス 代表理事

今後世界が変わるために。批評家ではなく、社会問題に手を突っ込む実務家が増えることが、最も重要かつ喫緊の課題だ。それを社会起業家と呼ぼうが、アクティビストと呼ぼうが、とにかくリスクを取ってヘドロのようなこの世界の澱に、笑顔で手を突っ込む人間を増やさねばならない。

 
 

紺野美沙子

女優/UNDP 親善大使

今年の夏、UNDP親善大使としてタンザニアを訪問しました。電気も水もない地域で暮らす人々の厳しい生活を目の当たりにしました。国連は2015年までに、極度の貧困と飢餓の撲滅や、すべての子どもたちに初等教育を受けられるようにすることなど、8つの項目からなる「ミレニアム開発目標(MDGs)」を達成することを目標としています。その実現に向けて力を合わせることが何より大切だと思います。

 
 

斎藤 槙

ASU International社 代表/エコイスト

子どもを持って未来とつながった。小さなものをいたわる気持ちが育ち、地球の将来を心配するようになった。同時に、世の中をもっと平和に、もっと住みやすい環境にしなくてはと、自分に課された責任も実感。「自分が変われば、世界も変わる」と言われる時代だからこそ、まずは半径5メートルからできることからスタートしたい。

 
 

左京泰明

シブヤ大学 学長

仕事ってなんだろう? それは、自分と社会が繋がる接点。社長さんからお母さんまで、社会の様々な役割を担うこと。根本にある利他の精神。僕たち一人ひとりが、より良い仕事をしていくこと。今後、社会が変わっていく鍵は、それぞれの手のなかにあるのだと思っています。

 
 

佐藤直樹

ASYL アートディレクター

自分の欲望だけを追求していても満たされないものがあることを人間は五感で知るので、感覚や知識をバラバラにしないことだと思う。ここ100〜200年くらいはバラバラが流行っていた。けれど、それはもう時代遅れで、明らかに次の周期に来ている。古い(と言ってもたかだか100〜200年)習慣を捨てきれない人たちは駄々をこねるだろうけど、今までの欲望のあり方はもう変わらざるをえない。今は次のモデルをつくる時期だと思います。

 
 

佐野章二

有限会社ビッグイシュー日本 代表/CEO

私は67億人の一人にしかすぎないが、67億人もいる当事者の一人である、と私が思うことです。

 
 

塩見直紀

半農半X研究所 代表

我々は何をこの世に遺して逝こうか。金か。事業か。思想か。そんなメッセージが収められている内村鑑三の講演録『後世への最大遺物』と出会ったのは93年のこと。内村は約百年前の1894年、この講演を33歳でしていたことを知り、衝撃を受けた。28歳だった僕は読了後、自分に誓った。33歳までに人生を再出発しようと。33歳と10か月でリセットした僕は新しい名刺に内村のこの言葉を刷り込み、半農半X(エックス=天職)研究所を設立した。

 
 

SHIHO

モデル

世界を救うのは「愛」しかない! 愛は、人を、環境を、世界のすべてを守ってくれるから。誰かを愛するには、まず、生まれてから家族に愛されて育つことが絶対条件なのではないでしょうか。今、残虐な事件が多いのも、家族からの愛情が足りないのが、決定的な理由だと思います。家族を信頼し、思いやり、守る。すべては、ここから始まっています。

 
 

イヴォン・シュイナード

〈パタゴニア〉創業者/オーナー

何よりも先に変わらなくてはならないのは消費者、つまり私たちです。今、私たちは地球7個分の資源を消費しています。これでは持続可能な社会にはほど遠いことは明らかです。問題が私たち自身だということは、解決策も私たち自身にあるということです。

It is us -consumers in the first world- that have to change. We are consuming the resources of 7 planets. That is a long way from being sustainable. We are the problem and therefore we are also the solution.

 
 

しりあがり寿

マンガ家

ボクは今年の秋、世界を金融危機が襲い、阪神が13ゲーム差を追いつかれた時に「マジヤバイかも」と思いました。今の文明は地球の気温がある温度を超えた瞬間、石油がある残量を切った瞬間、ガラガラと金融危機のように猛スピードで崩れる気がします。それは「そんなのオレが死んだあとだろ」と13ゲーム差にあぐらをかいていた阪神のように、ぼくらを打ちのめす気がします。誰か「そういうの杞憂って言うんだよ」って言ってください。

 
 

末吉竹二郎

国連環境計画・金融イニシアテイブ 特別顧問

世界が見えた日。それは2000年11月フランクフルトで開かれたUNEP金融イニシアテイブの年次総会でのことでした。「金融と環境」をテーマに世界から集まった350名の熱心な議論にショックを受けたのです。あの日から僕の世界を見る目が変わりました。世の中のお金の流れを変えれば世界を変えられるのではと強く思い始めたのです。

 
 

セヴァン・カリス=スズキ

環境運動家

気候変動の危機により、洪水、干ばつ、嵐の影響で食料や土地が不足する事態が各地で現実になっています。私が住む北米では、みな経済不振に気を取られ、財産を守ろうと奔走しています。私たちは人の暮らしも環境も破壊するような経済システムに注力し過ぎたのです。でも、今は、生活の質を高めてくれるような経済システムへと変わるチャンスでもあるのです。オバマ氏が大統領に選ばれるのを見て、変化を起こすことは可能だと気づきました。みなで歩き出せる共通のゴールを決め、計画を立て、変えていこうという気持ちを持って前へ進むだけでいいのです。

Our world faces a giant climate crisis. Wealthier countries such as Canada and Japan are buffered from the impacts of Climate change, but for many places in the world, floods, droughts, harsh storm seasons and resulting lack of land or food, are already a reality.
Where I live in North America, we are now distracted by an ailing economy. Everyone is scrambling to protect their investments and wealth. But we must see that the economy and the environment are connected: we have fed into a flawed economic system that has destroyed environment as well as people. Now is an opportunity to redevelop an economic system that values our quality of life.
I know that we can do this. Many people thought that they would never see change in the American White House. Watching the election of President-Elect Barack Obama on the news two weeks ago, I realized that massive change is possible. We can make revolutions happen. We just have to determine a common goal that we can all work towards, organize ourselves, and commit to the change we want to see in the world.

 
 

鈴木菜央

greenz.jp 編集長/株式会社ビオピオ 取締役

私にとって世界が変わった決定的出来事は、手塚治虫の『火の鳥』を読んだこと、ニワトリの首を絞めて食べたこと、世界中から集まった人たちとともに自然の中で1年間の自給自足の暮らしをしたこと。この地球に無数のいきものが有限な水と空気と土を共有していること、人類は巨大ないのちのつながりの中の一部だということを、多くの人が感覚で理解することが、持続可能な社会をつくることの土台になると思います。それが、greenz.jpを運営している理由です。

 
 

高見幸子

国際NGOナチュラル・ステップ・ジャパン 代表

世界が持続可能な社会に転換していくために、決定的なことは、どれだけ早く世界の政治家がリーダーシップをとって勇気のある賢明な決断をしていくかだと思います。たとえば、全世界の国々が、スウェーデンの炭素税の10分の1でも導入できれば地球温暖化を食い止めるための技術への投資金ができると科学者が言っています。かつて、欧米は奴隷制度を全廃しました。それなら化石燃料からの脱却もできるはずです。そのために社会にオピニオンを作ることが必須です。

 
 

竹村真一

文化人類学者/京都造形芸術大学 教授

地球時代、宇宙時代といわれながら、私たちはいまだに“地球に生きている”という実感値を持ち得ていません。私たちは毎日毎食“地球を食べている”にもかかわらず、そうしたグローバルな生活に拮抗しうるだけの意識のプラットフォームが存在しない。要するに「情報環境」の問題なのです。そうした思いからデジタル地球儀「触れる地球」や地球の裏側の人々の気配に耳を傾ける「地球聴診器Aquascape」を創っています。未来は「予測」するものでなく自ら「創造」するものだと思うので。

 
 

田中 優

未来バンク 代表/中間法人天然住宅 共同代表

地球が変わる日
「あれっ? こんなことしかしてないのに、おカネがなくても暮らせるね」
「本当だ、みんなで家建てて、食べ物作って料理して、それで暮らせるなんて不思議ね。太陽光発電の電気と薪ストーブの熱で足りるんだし」
「オレ、会社辞めてよかったよ、家族で一緒にいられるし。少し稼ぐだけなら会社の奴隷にならずにすむしね」
「じゃ、今日は天気がいいから、共有の電気自動車でドライブ行きましょ」

 
 

谷川俊太郎

詩人

私はメッセージが好きじゃありません。言葉が外に向かっていて、自分自身に向けられていないからです。いま人類がかかえている問題は、すべて私たち自身の貪欲の結果だと私は考えています。自分にひそむ小さな「悪」が地球大の悪に育ってしまうのを、他人に責任転換せずに制御していきたいと思っています。世界を変えることはできませんが、自分を変えることはできるかもしれませんから。

 
 

谷崎テトラ

構成作家/環境メディアプロデューサー

人類は今後100万年生きたとしても生物学的な進化はしないという説を英国の科学者が唱えました。とすると人類の進化の戦略は「意識」や「価値観」の変化としてあらわれてくるのではないか。ヒトはやがて地球生命圏の中での知性としての役割を担い、意識の延長としてのネットワーク、多様性の中で調和する共同体としての身体を持つ。それが今おこりつつある変化(ワールドシフト)の意味するところであり、今日の出会いの意味することなのかもしれない。

 
 

玉村美保子

国連世界食糧計画(WFP) 駐インド代表

東京からインドに赴任してから約3ヶ月。デリーから1日かけてオリッサ州の奥地コラプトを訪ねた。インドで最も貧しい地域のひとつ。山岳地帯に多くの先住民たちが住み、焼き畑農業で生計を立てている。しかし、たった2年で彼らの行動が変わった。荒れ果てていた土地を畑にし、山に植林を始めたのだ。これは、灌漑の整備と農業の技術支援の結果だ。インドでも温暖化が人々の生活に大きな影響を与えている。でも、少しの支援で人々の行動が変わり、持続可能な開発ができると確信した。

 
 

名取美和

HIV感染孤児施設「バーンロムサイ」 代表

世界で今どのような事が起きているのか知り、その状況を想像すること、そして考え、ひとりの力を無力と思わず、できる事から行動する必要があると思います。それには知識を詰め込む今の受験のための暗記式教育をやめ、小さな時からお話を聞き、本を読み想像力と考える力を養い、知恵を使えるよう親は子どもに知らしめ、学校では「思考力」を養う教育をするべきです。「比較+比べる=競争」の図式が「知る+考える=知恵」に変われば、もっと優しく気持のよい社会になるのではないでしょうか?

 
 

西村佳哲

リビングワールド 代表/働き方研究家

知ることは、そのままではいられなくなることなんですね。僕は3年ほど前あるワークショップで、人の話を「聴けていない」自分を知りました。以来、その力の鍛錬を意識しています。自己表現が上手な人より、「聴ける」人の多い社会の方が未来を感じる。本当に聴く人の前でのみ私たちは自分自身を語るものだから。どこかで読んだ環境の話や立派な社会倫理よりも、心から溢れる生の言葉を、互いに語り・聴き合いたい。

 
 

ハセベケン

green bird 代表/渋谷区議会議員

環境問題って、考えれば考えるほど難しい。何していいんだか分からなくなってしまいます。っで、僕なりに考えた結論は、とにかく何かアクションを起こすことから始めるということ。ありがちの結論ですが、とどのつまりそういうことなのねと思いました。ほんの少しのことからでもイイと思うんです。マイバックを持つことや省エネ製品を購入するでもイイ。募金するということもひとつのアクションですね。小さくてもイイので一歩を踏み出しましょう!

 
 

ピーター・D・ピーダーセン

株式会社イースクエア 代表取締役社長

私たちがつくった社会が本当に永続性をもって、子どもたちにバトンタッチできるか。最近は、私たちがヒトとしての精神的・文明的進化を遂げられるかにかかっているのではないかと思う。
頭でっかちの「ホモ・サピエンス」から、「ホモ・ソシエンス」へと、ここ数十年のうちに進化できるか。ホモ・ソシエンス(homo sociens)とは、他の生き物や将来世代と「共鳴」できるヒト/さまざまな境界線を越えて「協働」できるヒト/他とともに未来を「共創」できるヒト/
そんなヒトが誕生したときに、世界は変わる…。

 
 

福岡伸一

分子生物学者

地球環境の歴史をふりかえったとき、世界が変わった日はいつかと問われれば、私はためらいなく最初の性が生み出されたときと答えるだろう。重要なのは、しかし、アダムがイブを作ったのではなく、イブがアダムを作り出したという事実である。最初、遺伝子の使い走りにすぎなかった男はやがて、森を拓き、道をつくり、そして余剰を生み出した。そのような必然の帰趨として現在がある。生物学の箴言はこうである。いばるな男、と。

 
 

藤田紘一郎

東京医科歯科大学 名誉教授

若者が子どもを生めなくなる日。「キレイ社会」は若者の感性や情熱を奪い、「生きる力」を弱めています。「キレイにすることがよいことだ」と言って身体を何度も石鹸で洗い、ワイシャツを毎日ドライクリーニングに出していると、ビスフェノールAのような化学物質が出てきます。「キレイに見せる」ために多く使われている包装紙を焼却処分にするとダイオキシンが出てきます。これらの物質のために、若者が子どもを生めなくなる危険性があるのです。

 
 

星川 淳

グリーンピース・ジャパン事務局長/作家・翻訳家

その日、私たちは屋久島の山中にある、使われなくなった林道を歩いていた。30人ほどの島民とメディア関係者と連れ立って、林野庁が屋久島で最後の原生林伐採を計画する森への「見学ハイク」だ。まだ電子メールのない時代で、国内外から営林署に伐採中止要求を集中させるファクス作戦と抱き合わせだった。2週間後、林野庁は計画断念を発表し、翌年の世界自然遺産登録にもその森が含まれた。みんなの頭と手足で世界を変えた日──。

 
 

細川佳代子

認定NPO法人世界の子どもにワクチンを 日本委員会 理事長/ 認定NPO法人スペシャルオリンピックス日本 名誉会長

この地球はひとつの生命体で全ての命は繋がっています。様々な障害のある人びととの交流や、途上国での体験や現地の人々から人間として生きていくうえで大切なことを沢山学びました。
生きとし生ける全ての生命に意味があり、無用な生命はありません。だからこそ共生の理念が大切であると思います。人間の傲慢さと欲深さは紛争を引き起し、地球を破滅へと導くだけです。勿体ない、お陰さま、お互いさま、ご恩返し、といった日本人が古来から培ってきた精神を復活させたいと願っています。

 
 

水野誠一

Think the Earthプロジェクト 理事長

「世界が変わるきっかけ」はついこの間来たような気がします。9.11でもなく、北京五輪でもなく、世界の金融市場の崩壊が始まったあの日です。20世紀は、西洋文明の進化がもたらした快適生活と引き替えに、資源を蕩尽し環境破壊をし尽くした100年でした。そして西洋文明が考え出したグローバルスタンダードと金融ゲーム。そのちょっとした綻びから、矛盾だらけの文明の限界が白日の下に晒されたのです。まさに表層的文明の限界を知って、地に足の着いた実体的文化の意味を再認識すべき日がやってきたのではないでしょうか。

 
 

村山嘉昭

フォト・エコロジスト

川から子どもたちの笑い声が聞こえてくる。岸から飛び込み、魚を追いかけ、日が暮れるまで川で遊ぶ子どもたち。彼らは実に素直に、大好きな川について自分の想いを語る。毎日のように自然環境の危機が叫ばれ、見たこともない生きものの映像や写真、ときに数字が、ぼくらに解決しなくてはいけない問題があることを知らせてくれる。でも実感が持てず、何をしたらいいのかわからない。そう思うのは、ぼくを含めて珍しいことじゃない。自然を守りたいという想いは、人を好きになることと似ている。まず相手を知り、興味を持つことから、変化が始まると思うのだ。

 
 

山名清隆

日本愛妻家協会 事務局長

仕事をする時間より、妻と過ごす時間を大事に楽しんでみることにしてから僕の世界は変わりました。暮らしの軸をThink the WorkからThink the Wifeへ移したという感じです。きっかけは離婚。これまでの仕事の仕方が間違っていたと実感、もっと自分も周りも幸福になる働き方にしようと決めました。そうしたら不思議なことに働くことは競争や断定を超えて、しなやかでワクワクするような新しい調和を作り出していくことだと思えるようになりました。

 
 

山本良一

東京大学生産技術研究所 教授

北海道洞爺湖のG8サミットで、2050年までに世界の温室効果ガスを半減することが実質的に合意された。国際エネルギー機関はそのための費用を4,800兆円と見積もっている。欧米先進国や日本は2050年までにそれぞれの年間排出量を60〜80%削減することを長期目標としている。これは正に環境革命である。金融崩壊は再生可能だが、環境崩壊がひとたび起これば復元は不可能である。若い皆さんには環境革命を経済復興のエンジンとして、是非サステナブル経済を実現していただきたい。

 
 

湯浅 誠

反貧困ネットワーク 事務局長

「このままいったら、世界と日本はどうなっちゃうんだろう?」という不安を抱えつつ、「でも自分がひとりで何かやったとしても、どうせ何も変わらない」と諦めている、そんな不安と諦めを同居させている人が多いと感じます。「あきらめるな。声をあげよう」と言われても、日々の生活が大変でそれどころではない。実際には、声をあげられるような余裕や空間を社会の中に作っていく作業が先行しないといけません。私は日本国内の貧困問題に取組んでいます。貧困者たちが声をあげられる条件を作ること、そのとき世界は変わると思います。

 
 

この企画について


このサイトでは、Think the Earthプロジェクトが定期発行しているフリーペーパー「Think the Earth Paper」の第3号に寄せていただいた、様々な分野55名の方々のメッセージを掲載しています。

Think the Earthプロジェクトは「エコロジーとエコノミーの共存」をテーマに2001年に発足したNPO(非営利団体)です。持続可能な社会の実現のために、ビジネスを通じて社会に貢献するしくみを提供し、コミュニケーションやクリエイティブの力で環境問題や社会問題について考え、行動する、きっかけづくりを行っています。

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