お盆明けでまだまだ暑さの続く8月中旬、東京国際フォーラムで開催された「丸の内キッズフェスタ」での3日間、みずのがっこうは出張授業を行いました。
3日目となる8月19日は、橋本淳司先生による授業「水クイズ大会・アクアマスター決定戦」が実施されました。橋本先生とアシスタント役の大学生3名がナビゲートし、参加した子どもたち自身が"普段毎日使っている水"と"世界の水事情"について考える、クイズ大会を行いました。3日目は約60人の子どもたちが参加した授業の様子を、主催者側の目線でレポートします。
めざせ!水博士inキッズフェスタ 〜水クイズ大会・アクアマスター決定戦〜
日時:2010年8月19日(木) ※1日2回開催
[1]10:30〜11:30 [2]16:00〜17:00
場所:東京国際フォーラム(東京都千代田区)
先生:橋本淳司さん→プロフィールをみる
大学生ボランティア3名(アシスタント役)
参加人数:各回約30人(小学校低学年を対象、一部未就学児含む)
主催:Think the Earthプロジェクト
共催:河合塾グループ
プログラム:
私の挨拶で幕を開け、"はっしー先生"こと橋本淳司先生とアシスタントの大学生ボランティアメンバーが進行役を務めた「水クイズ大会・アクアマスター決定戦」。クイズの答えは3択。問題ごとにA・B・Cの中から正解と思った席へ移動しながら、身の回りで使う水のこと、世界各国で使われる水のことについて学びました。"はっしー先生"と大学生の息の合った? 掛け合いとクイズの面白さに、子どもたちからは笑い声や歓声が湧き上がりました。クイズの成績優秀者には本もプレゼントされ、大盛り上がりの授業になりました。
みんなは毎日どれくらい水を使っている?
クイズのルールについて大学生から説明があった後、最初のクイズは自分たちの"身の回りの暮らし"から出題。「日本人1人が1日に使っている水の量はバケツ(10リットル)何杯分?」
A 5杯/B 10杯/C 25杯、みなさんはどれくらいだと思いますか? はっしー先生が「毎日どんなところで水を使うか」質問を投げかける中、子どもたちは早速正解だと思う席へ移動。

この問題では、ほとんどの子どもが25杯(=250リットル)の席へ移動。大学生が答えの理由をインタビューしてみると、
・5杯、10杯では少ないと思ったから
・色々なことに水を使っているので25杯だと思った
など、素晴らしい返答が。ちゃんと子どもたちでも、毎日の生活からどれくらい水を使っているかは、分かっているんだなぁ〜と関心してしまいました。

もちろん正解はC 25杯。正解した子どもたちは、"水の天使"に扮した大学生から、アクアシールをカードに貼ってもらいました。
ちなみに、最初の挨拶で「水のことについて勉強したことある?」という問いかけに対しては、飲み水がどこからどうやって来ているのか、取水堰(しゅすいせき)という言葉も交えながら、詳しく解説してくれる子どももいて、これにもちょっと驚きました。
2問目は、「水道の蛇口から1分間に出る水の量はどれくらい?」という問題。蛇口は約90度にひねった場合で、2リットルのペットボトル何本分なのかを考えながら、タイムリミット間際まで移動していました。
で、この問題の答えはどれくらいだと思いますか? ヒントはこのリュックサック。

子どもたちはリュックの中に正解分のペットボトルが入っていると聞くと、「あーだめだ!」、「これはあたったな!」などと言いながら、一緒にペットボトルの数を数え・・・結局出てきたペットボトルは計6本(=12リットル)。
半分くらいの子どもたちが正解し、アクアシールをもらいに「水の天使」のもとへ。正解者が多くなると、結構「水の天使」も大変そうでした・・・

少女が持っている水の量に挑戦!
3問目以降は、世界の水クイズ。日本では250リットルの水を毎日使っているけど、世界の国ではどうだろう? 同じように使っているのだろうか? まず、はっしー先生からイラクと西アフリカの国々で1日に使われている水の量の説明がありました。その水の少なさには、大きな驚きの声が。そして、西アフリカの少女が何かを背負って歩いている写真を見せながら、「少女が持っている水の量はペットボトル何本分?」と出題。
実はこの問題の答え、前に日本の水クイズで出てきた「蛇口から1分間に出る水の量」と同じなのです。"普段使っている水"と"世界で使われている水"の量をうまく繋げた問題だなぁ〜、これであれば子どもたちも"自分と世界を繋げやすい"だろうなぁ〜、と関心してしまいました!

実際にペットボトル6本(=12リットルの水)が入ったリュックを背負ってみてびっくり!意外に重たいというのが分かり、西アフリカの少女が毎日のように水を運んでいる大変さを、少しだけ実感することも出来たようです。
それは"ひも"か"コンセント"か?
その後に出題された「この道具は何をするための道具でしょう?」という問題。写真が示す丸く青い道具の脇には、"細くて黒い何か"がついていたのです。ここで、この授業最大の議論が巻き起こりました!

答えは、A 水をきれにする/B 水をまるくする/C 水をはこぶ、の3択。
「水をきれいにする」を選んだ子どもたちから、その"黒い何か"がコンセントで、電気を使って中に入っている水をきれにする!という意見が出たと思えば、「水をはこぶ」からは、その"黒い何か"はひもで、それを引っぱって水をはこぶという意見が出て、真っ向から意見をぶつけ合っていました。
そんな中はっしー先生から、西アフリカには電気通っているのかな・・・という一言で、コンセントチームはちょっとトーンダウン。でも、子どもたちの発想の柔軟さと固定観念のなさには関心してしまいました。大人になると"それはありえない"という考えや色々な情報にとらわれて"発想の豊かさ"がなくなってきてしまいますが、いつでも子どもの"発想の柔軟さ"は持っておきたいな、ということを心から思いました。

子どもたちが学んだこと
10問程の問題を通して、子どもたちは何を学んだのでしょうか? それは、自分たちが毎日使っている水のことを色々知ることが出来ただけでなく、「世界には知らないことがいっぱいあった」、「もっと勉強してみる!」という子どもたちからの言葉で表されている気がします。

授業の最後に、はっしー先生からクイズ多数正解者にビジュアル・エコブック『みずものがたり』と先生自身が執筆した本が送られました。保護者の方々も水に関心を寄せて、パンフレットを見たりスタッフに質問をしたりしていました。授業を通して子どもたちが得たものはとても大きく、これをきっかけに「もっと水のことや広い世界のことを勉強していってもらえるといいなぁ」と思っています。


