東北地方でも最も人口が多く栄えた都市、宮城・仙台市を西から南へと大きく流れる広瀬川。日常生活や身近なところから水の大切さを学ぶ「みずのがっこう」と、 日本全国から魅力ある光景を写真で伝えてきた「みんなのまち」は、今回カメラを持って広瀬川を巡り、水のこと、川のことを知ることで、まちやひとのことを知る機会になったことを体感しました。
日時:2010年10月16日(土)9:30~12:30/13:30~14:30
場所:広瀬川(宮城県仙台市)
先生:みんなのまち by Camera People
:Think the Earthプロジェクト スタッフ
参加人数:20人(午前の部と午後の部の合計)
主催:Think the Earthプロジェクト
共催:みんなのまち by Camera People
協力:広瀬川の清流を守る会/ 有限会社モノグラム
プログラム:
今年8月の京都に引き続き、全国のカメラ好きが集うSNSサイト「Camara People」から生まれたプロジェクト、『みんなのまち』とのコラボレーション企画第3弾。宮城県仙台市にお住まいの方を中心にみずのある風景を撮るワークショップを開催。撮影後、参加した方が撮った写真とコメントをもとに1冊のミニ写真集をつくりました。
はじめに、水についてお勉強!
今回の撮影は午前と午後の二部制。会場は広瀬川を眼下に眺められる「仙台市民会館」をお借りしました。当日館内ではたくさんの勉強会も開催されていたようで、仙台市民の方の勉強熱心さに思わず感心。ツイッター勉強会から能楽の稽古まで幅広いですねー。みずのがっこう×みんなのまちも負けていられません。

さて、まずはじめに参加者のみなさんには、配布資料と地図を確認いただきました。自己紹介、そして水のこと、広瀬川について撮影前にお勉強です。


今回、参加者のみなさんには愛用のデジタルカメラを持参いただきました。そのほとんどの方が、本格的な一眼レフカメラ!なかでも驚いたのが、物心ついたときからお父さんの一眼レフを使っていたという最年少8歳の女の子。構え方も立派!

広瀬川は名前の通り、幅広い浅瀬が多い川。もともと「仙台川」という名称で、山形県の県境まで逆上ります。今では上流から下流まで、すべて広瀬川と呼ばれていますが、江戸時代には上流から、作並川、熊ヶ根川、野川、愛子川、郷六川、仙台川、長町川、若林川と1本の川でも場所によって名が変わり、多くの名称を持っていました。そんな広瀬川は一級河川として、今も昔も仙台市民の方に愛されています。今回のワークショップで巡るのは、そのほんの一部。大橋界隈を散策しながらの撮影会です。
仙台の発展に大きく貢献した広瀬川
広瀬川の歴史は古く、恵まれた水資源を人間が利用していたことは、旧石器時代の古代遺跡からも知ることができるそうです。文献としては、南北朝時代に源頼朝と藤原氏の戦いの際に、防衛線として使われていたことなども残っています。また、伊達政宗で有名な仙台城があったこの地は、城が建てられた青葉山から広瀬川を挟んで城下町が区切られていたことも有名です。城や城下町の建造や、庶民の生活に必要な炭や薪に使われる木材は、上流から流して運んだそうです。


広瀬川は昔から増水による洪水で、人々の暮らしに被害を与えることもありました。しかし、江戸後期からは街の整備が進み、「四ツ谷用水」という仙台市を巡る上下水道の発展に大きく寄与しました。この上下水道のシステムは、東京、大阪に次いで日本で三番目に設置されたそうですよ。驚きですねー。

秋の穏やかな陽気のなか、広瀬川に沿って歩いているときに見つけた、仙台城の堀跡・五色沼。なんとここは「日本フィギアスケート発祥の地」だとか!明治時代、この五色沼の水が凍ることで屋外スケート場となり、スケートの中心地として賑わったそうです。現在は当時よりも冬の温度が高くなってきたため、スケート場としては使用できないそうです。残念!
お散歩中に見つけたどんぐり。川の周りは木が多く、たくさんの木の実や葉っぱが落ちていました。
仙台城の堀はいまもたくさんの水が溜まっています。鳥や虫などの動植物もたくさんいました。
広瀬川に架かる石製の橋。大きな車が渡ってもビクともしません。
川を上から眺めると大小の魚たちが泳いでいるのも見つけることができました。もう少し寒くなってくると、鮎釣りなどもできるそうです。
ここでちょっとひと休み。みんなで記念撮影。お互いをパチリ☆
1年中仙台市民に親しまれている広瀬川
東北地方の一部では秋の過ごしやすい季節、材料と鍋を持ち寄って家族や会社の仲間、友達と楽しむ「芋煮会」が行われるそうです。今回、仙台を訪れる前、「週末に広瀬川行ったらきっと芋煮会やってますよ~!」と言われ、まさかと思ったら・・・なんと本当に開催されていました。


今回のお散歩中にお会いしたのは、近くの大学に通う研究室のみなさん。火加減、鍋の灰汁取りに頑張る人から、その光景を見ながらのんびりおしゃべりしている人まで、のどかな光景が広がっていました。

そして、ワークショップ参加者のみなさんは、水のある風景を写真におさめようと、あらゆる場所でシャッターを切っていました。

広い空の下、冷たい川の水に触れたり、岩場に咲くお花を見つけて生命力の強さに感動したり。

途中からは、子供の頃に遊んだひっつき虫(オオオナモミ)の投げ合いに!みんなで「ワーワーキャーキャー」言いながら、子供も大人も一緒にはしゃぐ始末!気持ちのいい空気が流れていました。

約2時間のお散歩を終え、再び仙台市民会館に戻る頃、室内には西日が射していました。みなさんには、いつの間にかたくさん撮影していた写真を見直してもらいながら、コメントと合わせて各自2枚ずつ写真を提出いただきました。そして、私たちスタッフがお預かりした写真をもとに後日*Web写真集を作成します。どうか素敵な思い出になりますように。。。
(*完成した写真集は下記にてご覧いただくことができます。)
撮影会を終えて
今回で3回目となるワークショップですが、宮城県仙台市は初訪問というスタッフばかり。あらかじめ予習をしていたものの不安でいっぱい。そんなスタッフをあたたかく迎えていただき、仙台愛を語っていただいたみなさんの顔は、とても生き生きしていました。
(事前に地域情報を教えていただいたカメラピープルSNS「仙台*お散歩カメラ」コミュニティのみなさん、「広瀬川を守る会」の日下さん、そして当日ご参加いただいたみなさんの親切なこと!)

参加者のなかには「毎日通勤で橋を渡っているけど、こんなにゆっくり川を眺めたことがなかった」「広瀬川の歴史を聞いて、あらためて恵まれた土地に住んでいることを再確認しました」という声も。このワークショップを通じて、あらためて水や地域のことを見直すきっかけになったならば幸いです。
※当日撮影した写真で作成した写真集(画像をクリックするとプレビューがみれます。)
写真集のプレビューはこちら
協力:広瀬川の清流を守る会 日下さん
関連レポート→2010年8月8日開催
「写真撮影会~白川疎水沿いを歩き、水の風景を撮影する~」
関連レポート→2009年8月1日開催
「水を意識して街をあるけば、いたるところで水と出会える。」


