久しぶりの快晴。心地よい風が吹くなか東京・浜松町にある港区立エコプラザで、子どもと大人が一緒に水について学ぶ授業が開催されました。 執筆:朝香バースリー(Think the Earthプロジェクトスタッフ)
授業概要
橋本淳司先生の授業「めざせ!アクアマスター決定戦」
日時:7月26日(日)
場所:東京・浜松町 港区立エコプラザ
主催:Think the Earthプロジェクト
先生:橋本 淳司さん・打ち水大作戦本部・プロジェクトWET・プロジェクトWILD
参加人数:39人 (見学参加の方は除く)
プログラム:橋本淳司先生の授業「めざせ!アクアマスター決定戦」がまず行われ、子どもも大人も一緒に水にまつわるクイズに参加。休憩時間中には、港区立エコプラザの雨水タンクを見学した後、雨水を使ってみんなで打ち水。続いて、プロジェクトWETとプロジェクトWILDのファシリテーターが先生となってアクティビティを行い、身体も心も頭も使って水について学ぶ休日となりました。本レポートは「アクアマスター決定戦」について。「プロジェクトWET & WILD」のレポートは、こちらから
天気:晴れ
実のところ、私たちはどのくらいの水を使っている?
「アクアマスター決定戦」を行っていただいたのは、みずのがっこうの副校長先生になっていただいている橋本淳司さん。水ジャーナリスト・執筆家として世界各地を旅されている橋本先生が、10リットルの水が入ったバケツを持ってクイズをスタート。レポートを読みながら、皆さんもチャレンジしてみてください。
Q: 日本人1人が、1日に使っている水の量は、10リットルのバケツ何杯分?
A:5杯 B:10杯 C:25杯

答えは、飲食、洗顔・はみがき、トイレ、シャワー、お風呂、炊事、洗濯を全部足すと......25杯・約250リットルです。
ところが、渇水に悩まされる中国では、人々に配給される水はバケツ2杯ずつ。これで一日に使う水の全てをまかなうこと、想像できますか?それでは、次のクイズへ。

Q: エチオピアの少女がもっている水の量は、ペットボトル何本分?(写真にうっすら写っている少女が見えますか?)
A:2本 B:6本 C:10本 さ〜、移動開始。

答えは、ペットボトル6本。12リットル、つまり12kgの水を片道2時間半くらいかけて毎日運ぶのです。時々ではなく、毎日。クイズに参加された方からは「水問題と教育の問題がつながりました」という感想もありましたが、生活に使う水を容易に手に入れられない国や地域では、子どもや女性が水を運ぶ役割を担っており、生きることに欠かせない水汲みが学校に行くことよりも優先されてしまうのです。
では、ここでプチクイズ。水道をひねるとジャーッと水が出てきますね。Q: 水道を約90度にひねったときに出てくる水の量は1分間だとどのくらいでしょう? 答えは、1分間につき約12リットルです。大きなペットボトル6本分。つまり、少女が担いでいる水瓶分の水をわずか1分間で使い切ってしまうのです。
意識することが、やっぱり、変化のはじまり
水道を1分間出しっ放しにすることは、決して珍しいことではないと思います。例えば、食器をため洗いせずに洗ったり、顔をゆすいだり、歯を磨いているときに出しっ放しにしていたり...。でも、自分が使っている量がどのくらいなのかを自覚し、それが世界的に見るととても恵まれているのだと考えると、水に対する意識が変わってくるように思います。
日常的には、どういう場面で水を使っているでしょうか。飲食、トイレ、洗顔・歯磨き、シャワーやお風呂、洗濯、炊事... 皆さんも一度、自分の使っている水の量を計算してみてはいかがでしょうか。「多いことが悪い」のではなく、自覚することが大切。橋本先生の本『水の大研究』によると、"人間が、人間らしい生活を営むのに最低限必要な生活用水は一人1日あたり50リットル。"なんだそうです。これだけの水があれば「どうにかこうにか」まかなえる。世界には、50リットル以下しか使えない国は、55カ国あり、30リットル以下が38カ国、なんとガンビア共和国は4.5リットル・ペットボトル約3本で暮らしているのです。(飲み水ではありませんよ! )
*少女の水瓶と同量の水をかついでみたら、重たい!大人でも何時間も持つのは大変な重さです。
アクアをためて、ドネーションしよう!「アクアマスター決定戦」で会場は白熱!
アクアマスター決定戦は「ドネーション・クイズ」という方法で行われました。参加者は首からカードを下げ、1問正解するごとに"水の女神"にアクアシールを1枚貼ってもらえます。どんどん正解し、シールをためてアクアマスターになると、さらに水について詳しくなる本などがプレゼントされます。さらにアクア1つにつき、3円の寄付がされる仕組みです。今回は、みんなで獲得した293アクア×3円=879円を橋本先生がみずのがっこうを通じて、海外で水支援活動を行っているピースウィンズ・ジャパンに寄付してくださることになりました。わずかな金額に思えるかもしれませんが、アフガニスタンの一家族に約1ヶ月分の水を届けることができる額なのです。ドネーション・クイズは、水についての理解が深まった方の「もっと学びたい」「自分でできる手助けをしたい」という気持ちに答えることができる方法として、橋本先生が考案。学校で実施する際は校長先生が、企業では社長が寄付金を持ってくださることもあるとのこと。ドネーション・クイズのアイディアにも魅了されました。参加者の方からは「寄付につながると思って本気で答えた」(大人)、「ペットボトル6本(水瓶とほぼ同量)のリュックが重くてびっくりした。2時間は持てない」(子ども)、「全部わかると思ったら、意外と間違えて知っているつもりの自分にびっくりした」(大人)、「とっても楽しかった!!」(子ども)、などの感想もたくさん寄せられました。会場は大盛り上がりで、第1部を終了しました。
*正解者にはアクアが配られました。

*アクアマスターたちに橋本先生が、さらに水について学べるアイテムをプレゼント。『水の大研究』(橋本淳司著、PHP出版発行)と『みずものがたり』(Think the Earthプロジェクト著、ダイヤモンド社発行)が贈られました。
→第2部のレポートは、こちらから








