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世界クレーター紀行

1)バリンジャー隕石孔 メテオール・クレーター(アメリカ)
世界で最も有名なクレーター

バリンジャー隕石孔

 アメリカ・アリゾナ州北部のコロラド高原にある衝突クレーター。直径約1.5km、深さは170m。約5万年前に、直径50m、数十万トンの重さの隕石が衝突した跡だと考えられています。最初は火山の噴火の跡だと考えられていたのですが、鉱山技師だったダニエル・モロー・バリンジャーが、20世紀のはじめに隕石衝突説を唱えました。1970年頃、ユージン・シューメーカー博士らの研究によって隕石衝突によるクレーターであると証明されました。実は衝突クレーターであることが科学的に確認されたのは、このバリンジャー隕石孔が世界で最初でした。乾燥地であったことから、今でもクレーターの原型がはっきりと残されており、世界で最も有名なクレーターとして知られています。

2)リース・クレーター (ドイツ)
クレーターの中に街が!

google map
google map

 約1500万年前に隕石が落下してできたクレーターで、直径は24km。リース盆地として知られるこの地には、ネルトリンゲンという直径1kmほどの城壁に守られた街も作られています。この街の人たちは、1500万年前にできたクレーターの中で生活しているわけです。ちなみに、ネルトリンゲンにあるクレーター博物館には、アポロ16号が持ち帰った月の石が展示されているそうです。

3)ゴッシズブラフ・クレーター (オーストラリア)
不思議な形状のクレーター

ゴッシズブラフ・クレーター
© NASA

 オーストラリアのちょうど真ん中、アリススプリングスから160kmほど西にある不思議な地形がゴッシズブラフです。上の写真で直径22kmのクレーターの中央に直径5kmの特徴的な環状の山の列が見えているのがわかります。1億4000万年前に彗星もしくは小惑星が衝突してできたクレーターが浸食されて中心部分が残った形だと考えられています。

4)カラクリ湖 (タジキスタン)
シルクロード上にある観光名所

カラクリ湖
© NASA

 パミール高原北部、標高3900mにあるカラクリ湖。周囲に7000m級の山々がそびえるこの湖は景観が美しく、シルクロードの旅の途上で多くの人が訪れる観光地としても知られています。実はこの湖、500万年前に隕石の衝突によってできたクレーターなのです。

5)フレデフォート・ドーム (南アフリカ共和国)
世界最大、現存する最古のクレーター

フレデフォート・ドーム
© NASA

 南アフリカ共和国にあるクレーター。直径は190kmで世界最大。190kmというと、東京を中心に考えると、西は浜松、北は会津若松くらいまでがクレーターの中に入ってしまいます。そう考えるとびっくりするような大きさです。また、現存するクレーターの中では世界最古のもので、20億2300万年前に直径10kmほどの小惑星が衝突してできたものと考えられています。リースと同じく、このクレーターの中にも町や村があり人々が暮らしています。世界遺産にも登録されています。

6)クリアウォーター・クレーター群 (カナダ)
双子のクレーター

クリアウォーター・クレーター群
© NASA

 2億9000万年前に同時にできた二つのクレーター。隕石が大気圏に突入した後、摩擦熱によって2つに分裂したことが原因と考えられています。こうしたクレーターを連鎖クレーターと呼びますが、大気がある地球ならではの現象です。西側の大きな湖(直径36km)には、衝突時にできた環状のリングを見ることができます。東側の湖の直径は26km。

7)チークシュールーブ・クレーター (メキシコ)
恐竜絶滅の原因となった小惑星衝突跡

チークシュールーブ・クレーター
© LPI

 このクレーターは海に位置し、しかも地下1000mに埋没しているために直接見ることはできませんが、6500万年前に起きた恐竜絶滅の原因となった天体衝突の証拠として一躍その名を知られることになりました。メキシコ・ユカタン半島のチークシュールーブ村を中心とする直径170-180kmもの巨大クレーターで、直径10-20kmの小惑星が衝突したと考えられています。そのエネルギーは広島型原爆50億個分とも推測され、衝突時の衝撃波や津波、地震はもちろんのこと、巻き上げられた粉塵が成層圏にまで達し、長い間太陽光線を遮り、長期間にわたり地球が寒冷化したといわれています。

これらのクレーターの一部はgoogle mapでも見ることができます。たとえば、こんなサイトを入口に、みなさんも探してみてください。

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