2012年09月22日

そうだ!東北に行こう・・・ということで行ってきました。

地球日記

少し前のお話になりますが、夏まっさかりの8月初旬に、岩手と宮城に行ってきました。
目的は
「忘れない基金」の第一期寄付先へのご挨拶と
昨年行った「Think the Earth基金」の寄付先のいくつかを訪問
ついでに沿岸の観光地めぐり でした。

時間も限られていたので、ほんの一部しか回れなかったのですが、東日本大震災から1年半たった東北の1シーンをお伝えできればと思います。

第一回は、宮城県亘理郡山元町訪問記です。
仙台から南東にある山元町は、いちごとりんごでは県内生産1位を誇る、温暖な地域です。
今回は、「わすれない基金」で寄付をさせていただいた、『NPO法人住民互助福祉団体ささえ愛・山元』さんに、ご挨拶に伺ってきました。

まず、最寄駅を探してみたところ、Googleマップに常磐線の山下駅が出てきたので、理事長の中村さんに「山下駅で降りればよいですか?」とお電話したところ、「あ、その駅まで電車が来ていないので、手前の亘理駅まで迎えに行きますね」とのお返事。

・・・あ、そうか(ノ_< ;)
海の近くを走る電車は被災している可能性があること。ちょっと前だったら、あたり前のように想像していたことなのに、震災から1年半が過ぎて、無自覚に感覚が薄れているのを実感した瞬間でした。

中村さんに亘理駅まで迎えにきていただき、まずは被災した町の様子を案内していただきました。

雑草におおわれたここは...
senro1.jpgのサムネール画像

(私が知らずに乗るつもりでいた)常磐線の線路です。
垂れ下がった架線の様子から、かろうじて、ここが線路だったことがわかります。
senro0.jpgのサムネール画像

道路左側、木が繁っているところは、地域では古くから親しまれてきた八重垣神社。仮の社殿が設置されていました。

「この道路の両側にもビッシリ家が立ち並んでいたんです。でも跡形もなくなって」と、中村さんは車を走らせながら、震災以前の町の様子をお話してくださいました。この辺りは庭師さんがたくさんいて、それぞれの家のお庭もとても立派で、ビックリするくらいきれいなお庭があったのだと。
「ここも・・・ここも・・・立派なお庭があったんですけどね」
中村さんの目には震災前の町の情景が映っているように思えました。

走っていると、海岸沿いになにやら工場のような建物が見えてきました。
ガレキの処理施設でした。
yamamoto3.jpg

1km先の海岸線に建つ施設が見渡せます。
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山元町の南の端のほう、海からわずか数百メートルのところにある町立中浜小学校。
建物の屋根の下あたりに見える青いプレートが3月11日の津波到達ラインです。
nakahamasho.jpg

ここの小学校の生徒達は、学校側の機転で校舎の屋上部分(中村さんはシェルターと言っていました)に避難し、全員無事だったとのこと。

当時の傷跡を残す体育館
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ひととおりご案内いただいた後、ささえ愛・山元の通所施設にお邪魔しました。
ささえ愛・山元は、山元町で18年活動している高齢者福祉のNPO法人です。
震災で、海に近い施設は流され、職員3名・利用者3名が亡くなり、今回訪れたデイサービスのセンターも1階が大きな被害を受けました。

震災直後、職員や家族を亡くし、どうしたらいいかと途方にくれていたところ、これまでつながりのあった全国のNPOの人たちが支援物資を送ってきてくれたので、とにかくそれを避難所や自宅避難している方達に届けようと、無我夢中で動き続けたそうです。

でも、ふっとひと息ついたとき、自宅も流され家族も失い、職員の半分が被災しているなか、気持ちがなかなか再建に向かなかった...とも。そんなとき、全国からたくさんの人たちが応援に来てくれて、後押しをしてくれたことが大きかったと、中村さんは話してくださいました。

そして、いま再建に向けて一歩一歩進んでいる、『ささえ愛・山元』さんは、こじんまりしたアットホームな雰囲気を大切に、地域のお年寄りのよりどころを目指しています。

最後に中村さんから「震災があったこと、私たちのことを忘れないでください。企業や行政単位で復興は進んでいますが、一人ひとりの生活は、まだまだこれからなんです」と、メッセージをいただきました。

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施設の再建のための土地が必要なのだけど「地価が上がってしまって...」と悩みながらも、地域のお年寄りのために、とにかく前向きにがんばる中村さん(左)と、中村さんを支える事務長の馬場さん。

今回訪問した場所はこちら↓
yamamoto_maps.png

(はらだ まりこ)

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