2014年02月13日

高崎の街から「あすもあなたの会いたい人になろう」

地球日記

こんにちは、関根です^^ わたしの生まれ故郷である群馬県高崎市に、最近おもしろいカフェが誕生しました!その名も「cafeあすなろ」。

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カフェの外観。期間限定のイルミネーションが飾られています。

実はここ、およそ30年前に惜しまれながら閉店してしまった高崎市の音楽喫茶「あすなろ」を地元大学生などの手で復活オープンさせたお店なのです。

日ごろ東京で仕事をしながらも、地元のために何かできないか...と思いめぐらせていたところ。今回は帰省に合わせて、カフェの運営に携わっている「あすなろ学生部会」代表・小池雅樹さんと副代表・林あかねさんに、お話を伺ってきました!

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カフェあすなろ
小池さんと林さん。高崎経済大学地域政策学部の2年生です。

■あすなろは「特別な場所」
ー 昨年6月にオープンして、半年が経ちましたね。あらためて「cafeあすなろ」立ち上げまでの経緯を教えていただけますか。

小池さん:はい。昔この高崎の街で多くの人に親しまれていた喫茶店「あすなろ」は、詩人の崔華国(さい・かこく)氏が、映画「ここに泉あり(※)」に感銘を受けたことがきっかけで開業されました。

"芸術活動の拠点"として、谷川俊太郎や茨木のり子など多くの文化人が訪れたそうですが、1982年に閉店。その後、旧・あすなろに通っていた方から何度か復活を望む声が上がり、2012年に高崎市が正式に再オープンを発表。「実社会体験の場」として高崎経済大学が市の補助を受けながら、運営することとなりました。

ー 詩の朗読会や演奏会などもたびたび開かれたようですね。わたしの母が高校時代に通っていたようで「大人っぽい雰囲気で最初はドキドキした」なんて話も聞きました。

小池さん:自分も高崎出身なのですが、親や祖父母世代に聞くと「(旧・あすなろのことを)知っている」と答える人が多いです。高校生が喫茶店に行くことをあまり良く思っていなかった人も「あすなろはOKだった」なんて話もありました。閉店した後もあすなろに関わった人たちで交流が続いていたことを聞くと、『特別な場所』だったんだなぁと思います。

※映画「ここに泉あり」は、敗戦直後の高崎で"戦後のすさんだ心を音楽で癒そう"と誕生した市民オーケストラ(現・群馬交響楽団)がモデルとなった作品。1955年の公開以来、全国で300万人を超える大ヒットとなり「音楽のある街・高崎」としての認知を広げました。

あすなろ店内
店内は奥行きがあり広々としています。

■個性豊かな同級生との出会い
ー 大学からカフェ運営にあたる募集があったとき、どう思われましたか?また参加に至った理由を教えてください。

林さん:入学して間もないころ空き時間が多く、何かしたいと思っていました。そんなとき大学からの案内を見て「たくさんの人とつながりを持てそう!」と直感的に感じ、あすなろ学生部会の入会を決めました。

小池さん:元々NPO法人DNAという地域活性を目的とした団体に所属しており、街の人と直接交流できるカフェという場所でも、やりたいことを実現できるのではと思いました。
現在は30名前後のメンバーで運営していますが、この活動に参加したきっかけは人それぞれです。あすなろという場所で何かしら実現したいことがある学生が集まっています。

ー あすなろ学生部会のブログを読んでいても、みなさん個性豊かですよね。毎回楽しく拝見させていただいています。

小池さん:「高崎経済大学にこんな面白いやつがいたのか!」という発見はありましたね。(笑)

高崎 カフェあすなろ
地域の方からいただいたレコードで、店内には心地よい音楽が流れます。

■やりたいことと求められていることは違う
ー 学生メンバーのなかで、経営・企画・広報と担当を分けて会議を進めているということですが、実際大変なことも多いのではないでしょうか?

小池さん:「カフェを運営する」というワードに集まったものの、経営や広報については初心者ばかりなので最初は大変でした。(笑)始めのうちは院生や事務局の人が必ず会議に入り「本当にこれで実現できるのか」「なにが必要になるか」など、アドバイスをもらいながら進めていました。

今はわりと学生主体で動けるようになってきましたが、現場の声と大学としての希望と...それぞれの主張が違うときは、まとめるのが本当に難しいですね。やりたいことと求められていること、できることと求められていることは違うので、何を求められているのかを常に考えながらチームを動かしています。

ー 求められていることとして、例えばカフェを訪れた方からはどんな感想をいただいていますか?

小池さん:さまざまなご意見をいただいていますが、旧・あすなろに通われていた方の一人に「昔のあすなろはもうないから、新しく若い人たちの力で盛り上げてほしい」という言葉をかけていただきました。

ー 定期的に上映会やLIVEなどのイベントを開催されていますよね。

小池さん:ほとんどが持ち込みの企画です。ありがたいことにこの場所でLIVEをしたい、イベントを開催したいという声を多方面からいただいています。
企画内容によって参加されるお客様の年代は異なりますが、「若い人たちを街なかに呼び込もう」と立ち上げた新生あすなろなので、10〜20代の若い世代の方にも、気軽に利用してもらえるお店にすることが課題としてあります。

あすなろの本棚
寄付された本や昔のあすなろについて書かれた雑誌が置かれています。

■これからあすなろに関わる人に楽しんでもらいたい
ー 高崎という街について、あすなろの運営に関わる前後で気持ちの変化はありましたか?

林さん:わたしは長野県出身で大学進学と同時に高崎に来たのですが、最初は家と大学の往復のみで、街なかを歩く機会があまりありませんでした。でもこの活動に参加するようになってから、同じように個性のある喫茶店や、離れた場所にも素敵なお店があることに気づくようになりました。今ではこのあたりを散策するのがとても好きです。

ー すこし歩いただけで色んな発見がありますよね。駅構内で買い物を済ませてしまう人も多いですが、もっと周辺の街なかに足を運んでほしいなと思います。
最後にあすなろを通しての夢や目標などあれば聞かせてください。

林さん:わたしはあすなろをあたたかいお店にしたいと思っています。例えば就職活動や仕事で疲れたときも、ここに帰るとほっとできるような...。スタッフもお店の雰囲気も、そういった温かみのあるものにしていきたいです。

小池さん:一人一人があすなろでやっていきたいことを実現できたらいいなと思います。街なかがつまらない場所と思われないよう、地域活性を担えるよう下から支えていきたい。「あすなろっておもしろいよね!」とたくさんの方に楽しんでいただけるようなお店にしていきたいです。

小池さんと林さん
笑顔が素敵なお二人。ありがとうございました♪

★  Cafeあすなろの店舗情報  ★
[所在地] 〒370-0827 群馬県高崎市鞘町73
[TEL] 027-384-2386 [営業時間] 11:00〜21:00/月曜定休
[HP] http://cafe-asunaro.com/index.html
[アクセス] JR高崎駅西口から徒歩10分


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群馬県高崎市カフェあすなろ

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取材後記

植物の"アスナロ"は漢字で「翌檜」と書き、檜(ひのき)によく似ていることから「明日は檜になろう」の意でその名前がついたとも言われています。
同じくcafeあすなろにも、実は素敵なキャッチコピーがあるのです。

『あすもあなたの会いたい人になろう』

立ち上げ当初コミュニティカフェであるという意識を常に持つよう、学生メンバーのみなさんで考えた言葉だそうです。高崎に住む人、高崎を訪れる人がこの場所で出会い、つながり、「また再会したい」「いつかここに帰りたい」と思ってくれたら...わたしもとても嬉しいです。


[ text&photo: 関根茉帆 ]

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