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考える、それは力になる

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2021.02.19 | スタッフブログ

20周年に寄せて

Thinkくん
Thinkくん あっというまの20年でした!

早いもので、今日で「Think the Earth」創立から20年が経ちました!
そのすべては、共にこの活動を推進し、応援してくださったパートナー企業やNPO、教育研究機関、アースコミュニケーターのみなさま、そして頑張ってくれたスタッフのおかげです。まずは、この場をお借りして心よりお礼申しあげます。ほんとうにありがとうございました。

20年、その節々にはいろいろな出来事がありました。
まず「Think the Earth」を創立した2001年は21世紀が始まった年です。経済規模拡大に伴う成長一辺倒だった20世紀に対して、ちょっと立ち止まって「エコノミー」と「エコロジー」の両立について考えるべき「成熟化時代」の始まりでした。さまざまな矛盾を解決しようと、「Think the Earth」、すなわち「地球について考えよう」というネーミングでスタートした活動は、最初はなかなか理解されませんでしたが、出版事業などを通じて次第に評価されるようになりました。その第一冊として2002年に上梓した写真集『百年の愚行』は、昨今地球規模の問題意識として語られる「SDGs」の趨り(はしり)ともいえる問題提起になっていました。

10周年の節目であった2011年には、東日本大震災が起きました。人類文明といえども大自然の前では完全な無力さを思い知らされた出来事でした。さらに同時に起きた「人災」ともいわれる「原発事故」は、人類の愚行そのものでもあったのです。

そしてさらに20周年を迎える今年は、昨年来の新型コロナウイルス・パンデミックによって、東京オリンピック・パラリンピック開催が延期されたこと以上に、従来のワーキングスタイルやライフスタイルが根本的に変化する「兆し」をももたらしました。あらゆる過去の価値観が大きく変革しそうな状況です。

このコロナ禍は、強大な地球エネルギーでねじ伏せられた10年前の大震災と異なり、30億年前に地球上に現れた肉眼では見えない原生生物によって、現代人の最新科学が未だ弄ばれているのです。これは実に不名誉な出来事にも見えますが、厳正な事実なのです。まさにこれからの10年は、現代の科学技術を過信して突き進んできた人類が、すべての原点に立ち返り、謙虚に反省すべき時なのです。

ポーランドのアーティスト、リヤ・ソコルのメッセージ映像「ありがとうコロナウイルス」が全世界で話題になりました。たしかにコロナウイルスは多くの不幸を地球上にもたらしましたが、同時に多くの大切な気づきももたらしてくれました。それは前述した20年前に出版した『百年の愚行』への原点回帰ともいえます。

これらの多くの気づきに対して畏敬の念を抱きつつ、コロナを乗り越えた遙か先に見える風景である「Beyond Corona」時代の「Think the Earth」を共に実行していこうではありませんか!

これからもよろしくお願いします。

水野誠一
一般社団法人シンク・ジ・アース 理事長

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