thinkFace
thinkEye

考える、それは力になる

contents

2017.03.29 | インフォメーション

2016年度 第6回目「忘れない基金」の寄付を行いました

Thinkくん
Thinkくん 東日本大震災からもう6年も経ったんだね

東日本大震災の被災地復興のために活動する団体やプロジェクトを、長期的に支援する「忘れない基金」の第6回目の寄付を実施しました。

「忘れない基金」は、復興のフェーズやニーズに応じて、復興支援・長期支援活動を行う団体やプロジェクトを選定し、寄付を行っています。震災から6年という歳月が流れ、被災地という言葉を使うことにも躊躇することがあります。けれども、状況は刻々と変わっており、自力で前に進んでいる人、様々な事情で立ち止まっている人など、多様化・個別化は進んでいます。だからこそ、現場で日々活動されいる団体の皆さんを応援したいと「忘れない基金」を続けています。2016年度は、仮設住宅から災害復興住宅への移転が進み、新たなまちづくりが続いているコミュニティで、地域の紡ぎ直しのために継続して活動されている団体への寄付を実施しました。

また、忘れない基金へのご寄付の窓口として、年に1回、クレジットカードによる引き落とし寄付ができるようになりました。復興に向けて暮らしを再建している人たちを、これからも微力ながら応援していきたいと考えています。引き続きのご支援、何卒よろしくお願いいたします。

◆忘れない基金 寄付の方法はこちら!◆
今回の支援先は下記の6団体で、それぞれ20万円ずつの寄付を行います。

●特定非営利活動法人 さんりくWELLNESS
岩手県大船渡市と大槌町で、仮設住宅に支援員を常駐させ住民の見守りを行なう仮設住宅支援員配置事業と連携し、2013年度から活動を始めた団体です。支援員事業や行政との連携の中で住民の困りごとの解決や運営のお手伝いを行なうほか、健康運動指導士などの専門家、実務経験者が各仮設住宅で高齢者を対象とした健康体操を行っています。住民の方々の移転にともない、災害公営住宅や地域公民館に活動の場を移しながら、さらに健康体操の成果を発揮する場、社会との接点を広げる場として、お出かけサービス(買い物など)なども行っています。災害公営住宅では、自治会等の形成が遅れていて交流の機会が減っているのが現状。忘れない基金は、外出支援やサロン活動など、社会との交流機会を増やす事業に使われます。

●特定非営利活動法人 つながっぺ南相馬
2011年に震災と東電福島第一原発事故で避難を余儀なくされた方々の支援を目的に発足。当初は、福島県南相馬市鹿島区内4ヵ所の仮設住宅集会所でサロンを開設しコミュニティ創りを行っていましたが、避難生活が長期化する中で生活再建への不安や生活不活発に起因する心や身体の健康問題等へも取り組んできました。2016年7月に南相馬市小高区を中心とした20km圏内に出されていた政府の避難指示が解除され、それぞれが災害公営住宅への移動、ふる里を離れ生活再建、ふる里に戻り生活を始める等、仮設住宅での団体の活動は収束に向かっています。忘れない基金は、避難指示で復興・復旧が大きく立ち後れ、震災前の人口の10%まで低下した小高区内に帰還し新たな生活を始めた人をコミュニティサロン活動で支えながら、失われた街の賑わいを取り戻す活動に充てられます。

●双葉郡未来会議
「はなれていてもおとなりさん」を合い言葉に、住民同士が自治体の枠を超えて繋がり、情報や問題を共有して今後に役立てる民間レベルの寄り合いの場です。震災後さまざまな課題がある福島県双葉郡には、広域での連携も必要です。同会議は2015年、それぞれの地域で活動を続けてきた10代から40代を中心にした有志で発足。横につながりお互いに支えあい、協力して、住民の目線で、本音で、双葉郡の復興に立ち向かっています。交流の場づくりや廃炉を進める原発の視察、各町村視察などを行い、2017年からは住民同士によるインタビューやコミュニティFM設立などについても動いています。忘れない基金は、住民による川内村、楢葉町、双葉町視察と、具体的な地域づくり活動を行っていくための活動冊子作成に使われます。

●特定非営利活動法人 生活支援プロジェクトK
2011年8月に地元の保健福祉関係者が中心となって設立。宮城県気仙沼市階上地区約4000人を対象に住民同士の繋がりを大切にして、地域の問題解決に取り組んでいけるように、住民の健康面・生活面の土台作りのサポートを行っています。「なんでも相談」は普段埋もれがちな様々な困りごとを抱えた人の身近な相談窓口として、「はしかみの保健室」、「健康講話と保健劇」などでは、住民が気軽に健康について学び、セルフケアができる仕組み作りに取り組んでいます。未就学児を気軽に預けられる場がなくて自身の健康診断に行けない母親が健康で安心して暮らせる環境を整えることも必要です。忘れない基金は、地域のコミュニティづくりとあわせて行われる健康、生活支援のために活用されます。

●みやこ映画生活協同組合
震災直後の2011年5月から被災地での無料巡回上映会を開始。三陸沿岸を中心に6年間で約450回の上映会を続けてきました。昨年から本格入居が始まった災害公営住宅は、仮設に比べ住環境が格段に良くはなっているものの外に足を向ける機会も少なく、住民同士のコミュニケーションが希薄になり孤独を深めている方も多い状況です。まさにこれから必要とされる住民同士をつなぐ取り組みに、同じ場所に集まり楽しい時間を過ごす映画上映は大切な役割を果たすことになるでしょう。忘れない基金は、岩手県宮古市内の鍬ヶ崎地区と田老地区で行われる懐かし映画上映会と上映前後のお茶っこサロンを通じた高齢者の交流の場や、ファミリー向けの映画上映会を通じた子どもと若い親世代の交流の場づくりに活用されます。

●特定非営利活動法人 移動支援Rera
津波による大きな被害を受けた宮城県石巻市で、震災直後から車を流され移動手段を失った方々の移動支援ボランティアを行っています。被災地には今でも、心身に大きな傷や病を負った方、独居の高齢者や障害者など、新しい環境でさらに孤独が深まり苦しみを増す悪循環から抜け出せない人々が存在します。移動支援Reraは、復興から取り残されながらも懸命に生きる人々に寄り添い、生活と命の足を確保し、人や社会と関わりながら自立した暮らしを続けられるよう、お手伝いをしています。2017年1月には、送迎のべ人数が12万人を越えました。忘れない基金は、月に一度行っている”お出かけイベント”に活用。以前と違う暮らしで閉じこもりがちな生活をしている方に楽しみと交流の機会を作り、利用者の「笑顔」を作っていきます。