thinkFace
thinkEye

考える、それは力になる

contents

2020.03.23 | インフォメーション

2019年度 「忘れない基金」の寄付を行いました

Thinkくん
Thinkくん 忘れない基金より4団体に寄付を実施しました

忘れない基金」は、復興のフェーズやニーズに応じて、復興支援・長期支援活動を行う団体やプロジェクトを選定し、寄付を行っています。震災から9年という歳月が流れました。被災地では復興が進み、新しい町並みができていますが、現在も復興支援を行っている活動はたくさんあります。2019年度は映画や音楽、子どもの遊び場、集いの場作りを通じて、復興支援活動をされている4つ団体への寄付を実施しました。

●みやこ映画生活協同組合(岩手県)

http://cinemarine.blog45.fc2.com/
寄付額:30万円
震災後から続けている被災地での無料巡回上映会は、8年間で710回、子どもからお年寄りまで2万8千人の人たちに映画を届けてきました。当初は避難所や仮設住宅の集会場で行っていた上映会ですが、現在は災害公営住宅の集会所や隣接する公民館やコミュニティセンターなどで実施。災害公営住宅に住んでいる方に限らず、地域の方々が一緒になって映画を楽しんでいます。また、上映会前後に交流お茶っこ会などが行われることもあり、参加した方々は映画の感想や近況を話しあったり、懐かしい映画の上映の際は当時の映画館の思い出など語り合ったりしています。忘れない基金は、今年も引き続き上映会を開催するにあたって、古くなった機材の新規購入などに充てられます。

●あじ島冒険楽校(宮城県)

https://plaza.rakuten.co.jp/ajisima/
寄付額:30万円
宮城県石巻市の沖合いに浮かぶ網地島で、島のお年寄りが先生となり、被災地の子どもたちに海の楽しさや島の生活を伝えています。シーカヤックや小刀を使って作る竹鉄砲づくり、網地島だけの魚釣り「あなご抜き」等の網地島の昔の遊びを伝えています。2004年から活動を始め、震災で島はガレキに埋もれましたが、子どもたちからの励ましの手紙を受け取り、島の住民がガレキを片付け、2012年夏には裸足で海に入れるほど安全な海を取り戻しました。被災地の子どもたちに、海は怖いものではなく、楽しいものだとわかってもらえるよう活動を続けています。忘れない基金は、島の先生となるお年寄り・学生ボランティアの新規開拓等、長く活動を続けるために活用されます。

●一般社団法人エル・システマジャパン(福島県)

http://www.elsistemajapan.org/
寄付額:15万円
東日本大震災の被災地の子どもたちを支援するために2012年3月23日に設立され、地方自治体と協力して「音楽を通して生きる力を育む事業」を実施。子どもたちが音楽を通してたくましく成長するとともに、子どもたちを中心に地域が活性化されることを目指しています。忘れない基金は、エルシステマを通じて「相馬市楽器応援募金」に寄付いたしました。東日本大震災でも被災した福島県立相馬東高校は、2019年の台風によって、図書館、音楽室など20室以上が床上浸水し、多くの楽器が使えなくなってしまいました。「相馬市楽器応援募金」は、エル・システマジャパンが生徒たちに無償貸与していた楽器や相馬東高校が緊急に必要としている楽器を修理、新規購入するための資金となります。

左上)吹奏楽演奏会写真:FESJ/2019/Mariko Tagashira 提供

●特定非営利活動法人 つながっぺ南相馬(福島県)

http://www14.plala.or.jp/yamaki_farm//
寄付額:15万円
東電福島第一原発の事故による避難指示で、暮らしていた南相馬市小高区を離れなければならなかった方々の支援を目的に、小高区住民の手で発足しました。2016年7月に避難指示が解除されてからは、小高区にある拠点でサロンを開設。震災前は約1万3000人だった南相馬市小高区の人口は、住民登録数7403人、実際の居住者は3650人(2020年1月31日時点)となりましたが、地域に戻った人々や、小高を離れて暮らす元住民が一時帰宅する際に、みんなが集い話ができる場をつくっています。サロン活動の他、地域の人が作った野菜を販売する朝市、シニア向けパソコン教室などのカルチャー教室を開催。また、地域外の人たちに向けた被災地ツアーも行っています。忘れない基金は、サロンや朝市の備品購入に充てられます。

2021年、震災から10年を節目に忘れない基金は終了予定となります。これまで寄付をした団体のその後を振り返る機会をつくりたいと考えています。引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。