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色鮮やかでエコ! エチオピア発のフェアトレードシューズ

2012.08.30 ミラクルリリオ

写真提供:SoleRebels JAPAN

エチオピアと聞いてみなさんが思い浮かべるのは何でしょうか? 人口過剰でアフリカでは幼児の人身売買が最も多い国の1つであることから、貧しい国といった印象を持つ人が多いかもしれません。

近年、エチオピアでは経済成長も進んでいますが、寿命、教育、生活の質などから国の豊かさを測る人間の開発指数(HDI)は、187国中174位(2011年度)。主要産業は農業で人口の80%余りが農業に従事していますが、輸出品はコーヒーをはじめとした農産品に限られ、それ以外の産業育成による雇用創出が課題となっています。

そんな中、廃タイヤやオーガニックな自然素材などを活用して環境に配慮し、労働者には正当な労働対価を支払うエチオピア発のフェアトレードシューズ「SoleRebels」が好調な売れ行きをみせています。 

この会社の創業者である女性靴職人、ベツレヘム・アレムさんは8年前に自身の出身地である首都アディス・アべバ郊外の貧困地区ゼナブワークで1万ドル(約80万円)を元手に会社を立ち上げました。「地元の人々には地域にある素材を使ってモノを手作りする発想がもともと根付いていた。だからSoleRebelsにとっての基盤は、ここエチオピアで私たちのブランドを築いて外で売ることだった。それが私たちのビジネスモデルになった」と説明しています。

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写真提供:SoleRebels JAPAN


ちなみにこの「SoleRebels」というブランド名は、エチオピアで過去に起きた数々の紛争で戦士たちが好んで履いていたサンダルにちなんでつけられたそうです。エチオピアの劣悪な労働環境・不遇な立場を自分たちで跳ね退(の)けてやろう、という思いから、「反逆者」の意味をもつ「Rebels」をブランド名に使用。「Sole」は靴底の意味と共に、「Soul」(魂)ともかけているそうです。

そんな思いが込められたブランドは、世界フェアトレード機関(WFTO)の認証も得て、ヨーロッパや北米をはじめとした先進国で順調に売り上げを伸ばし、今では1日800 足を生産しています。現在、75人のフルタイムスタッフがいて、原材料の供給元も、国内200カ所に広がっているそうです。

社長のアレムさんは、これまでの功績が世界的に評価され、2011年には世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーに選出され、5月にはエチオピアで開かれた世界経済フォーラムアフリカ会議で2012年の社会起業家賞を受賞しました。

SoleRebelsの靴は日本でも2010年からオンライン販売されています。ロンドンオリンピックの後、夏のセールもやっているそうですので、一度履き心地を試してみてはいかがでしょうか。

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写真提供:SoleRebels JAPAN


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