百年の愚行(ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY)

枝廣淳子
(環境ジャーナリスト/幸せ経済社会研究所 所長)

悪党たちが次々と悪いことをやっているわけではない。愚行を繰り返しているのは私たちなのだ。私たちがそうしようと思ってやっているわけではない。正確には「私たちのシステム」が私たちに愚行を繰り返させているのだ。変えるべきは、私たちもその一部であるところのシステムである(なので自分が変わることも大事だ)。
私たちに愚行を繰り返させているシステムの構造を見抜き、効果的な介入点(レバレッジ・ポイント)を探し、対話と共創で、少しずつでもシステムを実際に変えていくこと。効果的なレバレッジ・ポイントは「情報の流れ」と「メンタルモデル」(意識・無意識の前提)だ。情報をつなぐこと。「○○とはこういうものだ」という思い込みをゆるめること。