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Art & Design

すべての子どもに絵本の楽しみを「世界のバリアフリー絵本展2013」開催

2014.08.31 平澤 直子

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さわって感触を楽しめるほか、色彩もコントラストがはっきりしており、見えにくい人への配慮がうかがえる  photo by Naoko Hirasawa


7月29日から8月24日まで、東京・国際子ども図書館で「世界のバリアフリー絵本展2013-国際児童図書評議会2013年推薦図書展」が開催されました(共催:日本国際児童図書評議会、JBBY))。バリアフリー絵本の存在や必要性に対する理解を深めることが目的です。

バリアフリー絵本とは、障害の有無にかかわらず楽しめる絵本のことで、同展では点字付き絵本のほか、手話付き絵本、絵文字付き絵本、布絵本、やさしく読める本、障害のある子どもを描いた本などが展示され、一口に障害と言ってもさまざまであることを認識できる内容になっています。

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絵も透明な線で浮き出ている『ぐりとぐら』


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グラフィックイメージの上に点線で迷路が作ってあり、見える人も見えない人もさわって楽しめる『さわるめいろ』


同展は、JBBYが日本窓口をつとめる、子どもと子どもの本にかかわるすべてのひとをつなぐ世界的ネットワークである国際児童図書評議会(IBBY、本部:スイス)の障害児童図書資料センターが選ぶ推薦図書作品を展示したもので、2013年版では世界22カ国60作品が紹介されています。

1985年にノルウェー・オスロ大学内に設置された同センターは、障害のある子どものための、または、障害のある子どもに関する本を収集、研究しており、その蔵書は世界40カ国、4000冊にのぼります。1997年、同センターはその蔵書の中から推薦図書を選ぶ「障害のある青少年のための推薦図書リストプロジェクト」を開始。今では、世界74カ国に存在するIBBYの支部から推薦本を募り選定していて、日本からも8月、2015年版用の図書が推薦されました。日本での推薦図書の展示は、IBBY50周年の2003年に始まりました。

2年に一度開催される展示では毎回非常に美しい本の数々が紹介されています。2013年版も日本全国を巡回しますので、近くでの展示があれば訪れてみてはいかがでしょうか(巡回予定はこちら)。障害の有無にかかわらず、今まで知らなかった美しい絵本の数々に出合えるはずです。

遠方にお住まいの方は、推薦図書をまとめたカタログ(2013年版過去のもの<ともに英語>)をどうぞ。こちらも十分美しく、わかりやすい作りになっています。

なお、障害児童図書資料センターの蔵書は現在カナダ・トロント公共図書館に移され、一般公開されています。トロントにお住まい、またはご旅行予定の方はぜひ訪れてみてください。

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日本でも人気の絵本の点字版


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東京、日本 (日本

平澤 直子