Think the Earth

一生の思い出となる結婚式。だからこそ自分たちにも社会にも気持ちの良い式にしたい。日本の結婚式費用の平均は343.8万円（2012年データ）にもなり、それだけのお金を費やすならば社会に還元したいというニーズが今、広がり始めています。

例えば婚約・結婚指輪は、コンフリクト・フリー（紛争の資金源となっていない）でエシカルな（倫理的に配慮された）ジュエリー、ドレスや靴、キャンドルや花、紙小物などの装飾品はフェアトレード製品、披露宴の食事や引き出物はオーガニック＆フェアトレード...。近年は、フェアトレード商品を専門に扱うピープル・ツリーが手掛けるウェディング・コレクションをはじめ、エコやフェアトレードを意識した結婚関連商品やレストランも増えているため、結婚式にかかわる多くのことはエシカルに行うことができます。

ただ、これまでの日本のブライダル市場では、式場をどこにするかが大きな要素であり、結婚式の総合プロデュース会社でもエシカルに特化したパッケージはあまり見られませんでした。自分たちでエシカルな会場・商品をそれぞれ選び準備することもできますが、労力と時間を必要とするため、これまでは引き出物など一部のみをエシカルにするようなケースがよくみられました。

そんな中、エシカル・ウェディングを総合的にプロデュースする専門会社「Walk in Beauty」が6月に始動。ピープル・ツリーで約9年間営業の中心を務めた加唐花子さんが立ち上げました。Walk in Beautyとは、ネイティブ・アメリカンのナバホ族の祈りの言葉で、この地に生きるすべての生命やモノ、環境と調和して生きていくことを表しています。この言葉を大切にしてきた加唐さんは、「式を挙げる自分たちだけでなく、周りを取り囲む世界にとっても美しい式。式当日だけでなく、将来に渡って美しい世界が続くような式」をプロデュースしたいと言います。現在、10月に行われるエシカル・ウェディングのプロデュースを手掛けており、多くの問い合わせを受けているところです。

この他にも、結婚情報誌ゼクシィPremier（プレミア）とエシカル・ジュエリーブランドHASUNAなどが共同で、今秋から来春にかけてエシカル・ウェディングのモニター募集企画を進めるなど、徐々に広がりを見せています。これから結婚式を予定されている方々は、ぜひエシカルで！