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使い終わったランドセルが途上国で女子支援に

2015.02.27 平澤 直子

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もうすぐ日本は卒業シーズン。6年間使ったランドセルともお別れの子どもも多いことでしょう。せっかく買ってもらった思い出深いランドセル、卒業後はどうしますか?

途上国の妊産婦と女性を守るNGO JOICFP(ジョイセフ)には、2004年度から「想い出のランドセルギフト」という支援メニューがあり、今年も3月10日から5月31日まで、ランドセルの寄付を募っています。

寄付されたランドセルは主にアフガニスタンに贈られ、子どもたち、特に教育の機会に恵まれない女の子の就学に役立てられます。

アフガニスタンでは、2001年までの23年間、内戦が続きました。その間、多数の学校が破壊され、教師も不足、いまだに多くの子どもが学校教育を受けられていません。特に女子の教育はタリバン政権が禁じていたこともあり、15歳以上の女子の87%が読み書きができません。そして女子は早ければ12、13歳で結婚、出産をし、その際に命を落とすことも少なくありません(アフガニスタンは、妊娠・出産が原因で亡くなる女性の率が世界一高い国です)。女子が読み書きを覚えれば、保健・衛生に関する情報が読めるようになり、自分や赤ちゃんの命を守ることができるようになります。

ランドセルは、アフガニスタンでは類を見ない特徴的な形・色をしているため、ランドセルの配付をはじめてすぐに学校へ通う子どもたちの象徴になりました。最初は子どもの就学を渋っていた親も、次第に、「うちの子もあのランドセルを持って学校に通わせてあげたい」と思うようになったといいます。ランドセルを受け取ることで教育を受けるきっかけがうまれる。日本で役目を終えたランドセルは、アフガニスタンの子どもたちの人生に大きなチャンスを与える道具となっているのです。

2004年度から2014年度までの11年間でアフガニスタンに贈られたランドセルは14万3701個。それでもまだ、ランドセルを待っている子どもがたくさんいます。家に眠っているあなたのランドセル、アフガニスタンの子どもたちのために役立ててみませんか?

ランドセルの寄付・配付の詳しい様子はジョイセフのスタッフブログ、ランドセルカテゴリや、Facebookで読むことができます。

※ランドセルを寄付するときは、ランドセルの海外輸送費1800円を負担する必要があります。
※鉛筆などの学用品もランドセルの中に入れて一緒に贈ることができます(新品のみ。贈れる物のリストはこちら)。
※学用品のみの寄付も可能です。詳しくはこちらを参照のこと。
※宗教上の理由で豚革製のランドセルは贈ることができません。豚革製かどうかの確認方法はこちら



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平澤 直子