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オランダに誕生したソーラー道路は予想以上の電力を生み出していた!

2015.05.14 平澤 直子

オランダで、世界初となる「太陽光発電する道路」が開通してから約半年。道路は予想を上回る量の発電をしていることがわかりました。

太陽光発電する道路、通称ソーラロード(SolaRoad)は昨年11月、オランダの首都アムステルダムの北部に試験的に設置されました。太陽光発電パネルを強化ガラスで覆ったコンクリート製のモジュールからなる長さ230フィート(約70メートル)のソーラロードは、そのエコフレンドリーなイメージと自転車大国であるオランダの文化を反映して自転車専用道路に設置されました。

開通当初は16日間で140キロワット時の発電電力量にとどまっていたソーラロードですが、この半年の間に15万台の自転車がその上を通過し、3000キロワット時以上の電力量を生みだしたといいます。これは、単身世帯の1年分の電力量、または、電動スクーターで世界を2.5周できるだけの電力量にあたるそうです。

「年間換算すると、1平米あたり70キロワット時以上(の発電)が期待できる」「これほど早くこんなに大きい発電量が得られるとは期待していなかった」とこのプロジェクトのスポークスマンであるSten de Wit氏はいいます。

現在、自転車だけでなく、大型バスや車の重さに耐えうる太陽光パネルを開発していると、プロジェクト参画企業の1つであるOoms Civielの取締役、Arian de Bondt氏はいいます。オランダ全土を走る道路の総計は約14万キロ、面積にすると400-500平方キロと、オランダ全土の家やビルの屋根すべての面積を合算したものよりも大きくなります。ソーラロードは屋根や空き地に設置される太陽光パネルと違い傾いていないため、太陽光を正面から受けることができず、発電効率(集光率)はそれらより劣りますが、道路というインフラとの組み合わせにより設置および管理の効率もよいことから、その広がりはかなり期待できそうです。

ソーラロード開通時にオランダ経済相のHenk Kamp氏がコメントしたように、オランダがカーボンニュートラルならぬ「エネルギーニュートラル」の国になることも、遠い未来の話ではないのかもしれません。



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平澤 直子