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地球にやさしいパーム油製品を認証マークで見分けよう

2011.03.17 平澤 直子

RAN's Rainforest Agribusiness Team Investigates Palm Oil Controversy in Indonesia
:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Rainforest Action Network

チョコレート、アイスクリーム、スナック菓子、洗剤、キャンドル、化粧品。さて、これらに共通するのは一体何でしょう?

答えは「パーム油が使われていること」。パーム油とは、椰子から搾られる油のことで、上記の通り様々な製品に使用されています。しかし、このパーム油を生産するために、熱帯雨林が伐採され、オラウータンのすみかが失われていることはご存知ですか?

2月24日、国連大学(渋谷区)でシンポジウム「生物多様性と企業の役割~認証パーム油の最新動向」が開催されました。スピーカーの一人、国際環境NGO FoE Japan(豊島区)の満田夏花(みつたかんな)氏によれば、パーム油生産量第1位のインドネシアでは、パーム油のプランテーションが1990年から2005年の15年間で4倍以上に増えましたが、このうちの7割が森林を開発して作られたものとのことです。また、マレーシア・サバ州野生生物局長、ローレンシウス・アムブ氏によれば、同州のキナバタンガン野生生物保護区では、オラウータンの数が2002年からの5年間で30%も減少したとのこと。

こうした現状に危機感を覚えた世界自然保護基金(WWF)と主に英国の企業は2004年、持続可能なパーム油のための円卓会議(Roundtable on Sustainable Palm Oil; RSPO)を発足させ、持続可能な方法で生産されたパーム油の認証を促進してきました。持続可能な方法、それは、労働者の賃金や労働条件といった社会的問題から原生林の保護といった環境面まで、様々な問題をクリアした方法なのですが、ではその方法で生産されたパーム油やそれを使用した製品を、私たちはどうやって見分けたらいいのでしょう?

そんな声を受け、2010年、RSPOが認証した持続可能なパーム油を使用した製品につけることができるマークが開発され、2011年から実際に使用されることとなりました。2011年のいつから、という明確な期日は未定のようですが、スーパーのお菓子売り場で、洗剤売り場で、このマークを見かける日もそう遠くなさそうです。

RSPOが認証した持続可能なパーム油を使用した製品に使用できるマーク

rspo mark.jpg




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平澤 直子