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バングラデシュ工場崩壊の悲劇、広がる署名キャンペーン!

2013.05.21 宮原 桃子

Dhaka Savar Building Collapse:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by rijans

4月24日、バングラデシュの首都ダッカ近郊で起きた縫製工場ビル崩壊事故では、5月13日までに少なくとも1127人もの死者が確認されました。同ビルには、大手アパレルのマンゴ(スペイン)やベネトン(伊)、プリマーク(英)などの下請け工場が入っていました。違法建築されたビルでは、事故前日も亀裂があることが指摘されていたにもかかわらず、工場経営者は労働者を働かせていました。現在、発注元である大手企業の責任が追及されています。

昨年11月にもバングラデシュでは100人以上が命を失う工場火災事故が起きました。当時も大手企業への批判が起こった結果、各社が火災および建物の安全基準を遵守することを表明しました。今回も世界各地の労働組合やNGOなどが連携し、バングラデシュに生産拠点を置く大手企業に対して、火災と建物の安全協定への合意を求める署名キャンペーンを展開。日本ではフェアトレード・ブランドのピープル・ツリーとその母体組織であるNGOグローバル・ヴィレッジが「RAG RAGE」キャンペーンを立ち上げ、この署名運動を主導。すでに全世界で100万人以上が署名しています。この結果、5月16日までにH&Mやインディテックス(ザラ)など大手31社が、火災と建物の安全協定に合意しています。

バングラデシュのフェアトレード団体アーティザン・ハットによれば、バングラデシュで今回のような事故が初めて起きたのは、1993年に17人の女性労働者が工場火災で死亡した事故だったということです。それから20年経った今もなお、同じような事故が起き、大手各社が対策を表明しては、また悲劇が繰り返されているのです。結局のところ、消費者が生産現場の犠牲の上に作られた格安商品を買い続ける限り、こうした悲劇はなくなりません。これを改善するには、私たち消費者がこれらのメーカーに対してノーを突きつけること、フェアな条件で生産された商品を選ぶことが、一番効果的な手段であるはずです。ぜひ皆さんも署名に参加してみてはいかがでしょうか。署名は、こちらから



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このニュースの地域

ダッカ、バングラデシュ (アジア/オセアニア

宮原 桃子