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幸せって何だろう? 市民を巻き込む映画「HAPPY」

2010.09.15 宮原 桃子

人々の幸せをテーマにドキュメンタリー映画を製作中の米国人監督ロコ・べリック。自主製作のため資金繰りに苦労した監督は、インターネットなどで広く一般の人々に資金を募り、これまでに約3万6000ドル(約300万円)を集めました。すでに世界14カ国以上を巡り、4年の撮影・編集期間を経て、現在は年内完成を目指して最終仕上げに入っています。べリック監督は「ジンギス・ブルース」(1999年)で米アカデミー賞ドキュメンタリー部門にノミネートされたこともあります。

監督は、アメリカが世界一の経済大国でありながら、多くの人々が幸せだと感じていない現実を見て、世界各地で「幸せ」とは何かを撮影しようと決意。インドのスラムの人々を撮影した際には、「彼らは粗末な小屋に住み、医療や教育が不十分でも幸せそうだった。彼らには周りの人々との強い仲間意識や助け合いがあり、それが今のアメリカに欠けているものだ」と語っています。また、沖縄のおばあたちの撮影も行い、そこでも人々の強い結びつきが幸せにつながっていると感じたと言います。

ブータンの「国民総幸福(GNH)」指標は今や世界的に知られており、またオランダのエラスムス大学が公開するWorld Database of Happiness(世界幸福データベース)など、幸せに関する研究も広く行われています。経済的な豊かさばかり追い求めても幸せにつながらないことは明らかですが、経済発展を優先させたために起きる環境破壊、貧富の格差の拡大といった社会問題は増える一方です。この流れを食い止める鍵は、一人ひとりがどういう幸せを求めるかでしょう。映画「HAPPY」は、私たちに何かいいヒントを与えてくれるかもしれません。



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宮原 桃子