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不要な本はスターバックスへ 録音図書づくりを応援

2013.11.05 平澤 直子

Starbucks:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Craig Anderson

読書の秋です。しかし、読み終えた本、買ったはいいが読むあてのない本が本棚にあふれている、そんなことはありませんか? スターバックスコーヒージャパンの運営する全国494店舗では、12月4日から同25日まで、本を回収、専門業者に売却し、その買取金額の全額を日本点字図書館への寄付にあて、オーディオブックの製作に役立ててもらうBook For Two プロジェクトが始まります。オーディオブックは録音図書ともよばれ、図書を朗読し、その音声を収録したもので、視覚に障害のある人たちが耳で聴いて読書できるようにと作られているものです。

同プロジェクトは2008年の開始以来毎年(2011年をのぞく)同時期に行われ、2012年には4万5000冊以上の本を集め、152万616円の寄付を行いました。同プロジェクトの起源はアメリカやカナダのスターバックスコーヒー店舗で行われているStarbucks All Books for Children book driveプロジェクトで、こちらは店舗で集められた本そのものを、本の足りない地域の小学校やコミュニティーセンターなどに寄付をするというものです。このプロジェクトは、1997年の開始から6年で150万冊以上を集め大成功を収めていますが、公立学校の図書室や公立図書館の設備の整った日本では、同じ本でももっと別の需要があるのではないかということで、Book For Two プロジェクトが導入されました。

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Tanya Landman Helps Celebrate Starbucks Annual Bookdrive Launch In Bristol:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Matthew Anderson


同プロジェクトの寄付先である日本点字図書館(東京・高田馬場)は、視覚障害者であった本間一夫氏が1940年に創設した民間の福祉施設で、点字図書・オーディオブックをそれぞれ2万タイトル以上保有し、全国に年間約15万タイトルを貸し出す日本最大の点字図書館です。しかし、オーディオブックは制作費が高く、一般に販売されている本は1冊1万円前後することもあります。活字図書(日本での1年間の出版数は7万タイトル以上)に比べればその数はほんのわずか。よって、視覚障害者にとって読書の楽しみは限られたものになってしまっています。

そんな視覚障害者にとって、スターバックスを通じた皆さんの支援は最高のクリスマスプレゼントになることでしょう。この冬はどうぞ、本棚で眠っている本を持ってスターバックスへ。

なお、Book for Twoプロジェクトのほか、日本点字図書館にはお香典の寄付、提携クレジットカード使用による寄付、チャリティー映画・コンサートなど、さまざまな支援システムがあります。ご興味のある方はこちらもご覧ください。



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