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国連防災会議が仙台で開催へ SNSで市民も参加を

2015.02.24 平澤 直子

#Road2Sendaiキットをかかげる仙台市長とマルガレータ・ワルストロム国連事務総長特別代表(防災担当):Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by UN ISDR

3月14日から18日まで、仙台で第3回国連防災世界会議が開催されます。同会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議で、約10年に一度開かれています。第1回は1994年、横浜で、第2回は2005年、阪神淡路大震災後の神戸で開かれました。今回は、第2回会議で採択された「兵庫行動枠組2005-2015:災害に強い国・コミュニティーの構築(HFA)」の後継となる枠組が採択される予定です。

国連国際防災戦略事務局(UNISDR)が制作した防災を呼びかけるアニメーションムービー。非常にわかりやすくなっている

仙台では本会議に合わせ、「もう一度考える5日間」と題したパブリックフォーラムが開かれる予定で、以前地球ニュースでも紹介したせんだいメディアテークをはじめとした各会場では、シンポジウムから音楽会まで、多種多様な事前イベントが始まっています。

一方、世界規模では、SNSを使ったユニークな取り組みがなされていて、各国の市民がこれに参加しています。"On the ROAD TO SENDAI" と名付けられたこの取り組みでは、兵庫行動枠組(HFA)を理解し、後継の枠組(HFA 2)のコンセプトを解説し、そして市民の声を拾い上げることを目的としていて、実際に、防災や復興に役立った話や、HFA 2に含めてほしいと思う意見を市民から集めています。

具体的には、市民はツイッターで#Road2Sendaiをつけてつぶやいたり、キャンペーンホームページからダウンロードした#Road2Sendaiキットを持って撮影した自分の写真をflickrにアップロードしたり、ホームページからコメントを送ったり、Facebookのキャンペーンページに投稿したり、イベントで配られるチラシに意見を書いたりと、たくさんの方法が用意されています。また、これらのアーカイブはtumblrで見ることができるなど、私たちが普段から使用しているSNSが多分に活用され、若者も気軽に声を上げることができる工夫がなされています。

また、この取り組みで特筆すべきは、同キャンペーンが公式のものであるということ。本会議の事務局であるUNISDR(国連国際防災戦略事務局)をはじめとしたさまざまな機関が協力して成り立っているキャンペーンであるため、このキャンペーンを通じて集められた市民の声は、本当に、新たな枠組みを作る世界のリーダーに届くのです。国連主催の、世界のリーダーだけしか参加できない国際会議、でも、私たちの未来を決める大切な会議に、自分の声が反映されるなど、少し前だったら考えられなかったことでしょう。ですが、今は、それができるのです。まずは、自分が慣れ親しんだSNSから声をあげてみてはいかがでしょうか。

なお、本会議期間中の16日には、防災をテーマにしたテレビドキュメンタリーのコンペティションの授賞式も予定されています。声をあげることを躊躇(ちゅうちょ)している人は、まずはドキュメンタリーを見てみるというのも手かもしれません。



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