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宇宙にもゴミが散らばる時代

2009.03.04 山田 由美

2月10日、宇宙空間で史上初の衛星同士の衝突事故が起こりました。ぶつかったのはアメリカとロシアの通信衛星。広い宇宙空間において偶然の衝突の確率は低いものですが、機体は壊れて 600を超える破片となり、宇宙空間に拡散してしまいました。その後、九州大学の花田俊也准教授は「(事故の影響で分散した)1センチ以上のデブリ の数は約6万2000におよび、そのうち約6000は通信衛星や気象衛星と衝突する可能性がある」との試算をしています。

これらの宇宙ゴミは「スペースデブリ」と呼ばれています。実はこのデブリ(破片)による宇宙空間の汚染は何十年も前から問題になっており、今回事故のあった地上800キロ付近は特にデブリの密度の高い域として知られていました。役目を終えた衛星を機能させず浮遊させていたり、衛星同士などを意図的に衝突させて破壊させてきたからです。

高速で衝突した機体から出た破片は猛烈な運動エネルギーを持ち、他の衛星を破壊したり損傷させる力をもっています。軍事レーダーならソフトボール大ほどの破片は検知できますが、衛星が急に回避できるかは別問題です。既に宇宙までもゴミだらけにしてしまっている現代。秒速10キロで飛ぶこともあるデブリが我々に問題を投げかけて来ている気がしてなりません。



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