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Water

1分間のショートフィルムで水イシューを考える

2015.01.27 岩井 光子

©ITV

上の写真を見てください。1920年代のイギリスをイメージした舞台設定であるにもかかわらず、右端の優雅なフォルムの瓶の左になんとペットボトルが写り込んでいます。これは、NHKの深夜海外ドラマシリーズでも放送中の「ダウントン・アビー」のPR写真撮影で本当に起きた珍事件。英国貴族の高貴なイメージも飲みかけのペットボトルのおかげで台無しです。「ウォーターゲート事件」ならぬ「ウォーターボトルゲート事件」と呼ばれ、ひと騒動を巻き起こしました。

イギリス人の社会貢献への関心の高さをよく示すエピソードが、この後。番組スタッフとキャストは、この騒動を逆手にとったソーシャルキャンペーンを立ち上げてしまおうと、出演俳優がそれぞれウォーターボトルを手にした集合写真を撮ったのです。世界で安全な水へのアクセスがない人たちへの支援を訴え、途上国の水と衛生の問題に取り組む国際NGO「ウォーターエイド」(本部・ロンドン)への寄付を広く呼びかけました。

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© WaterAid/ Sam James


思わぬハプニングから始まったウォーターエイドとダウントン・アビーの縁。他にも、著名な映画監督やワールド・ビュー(英連邦放送連盟が映画プロデューサーを支援するために立ち上げたプロジェクト)から個別に支援の申し出が重なっていたこともあり、今回形になった企画が、ウォーターエイド初のショートフィルムコンテスト「SH2Orts」です。3月22日の世界水の日に向けて「水はあなたにとってどのようなものですか?(What does water mean to you?)」をテーマにした1分間以内の映像作品を世界中から公募します。本格的な映像機器がなくても、手持ちの携帯の動画撮影でもOKだそうで、誰でも気軽に参加できます。

審査員にはもちろん、ダウントン・アビーでグランサム伯爵を演じる俳優のヒュー・ボネヴィル、そして「ベッカムに恋して」のグリンダ・チャーダ監督、「Black November」のジェタ・アマタ監督、英紙ガーディアンのドキュメンタリーを担当するチャーリー・フィリップ、映像作家のフィリップ・ブルーム、そして、審査委員長はアカデミー賞7部門にノミネートされた「エリザベス」のシェーカル・カプール監督が務めます。最優秀賞受賞者には富士フィルムのデジタルカメラ(XT1)と高倍率ズームのレンズ(XF18-135㎜)のほか、カプール監督による映画製作の特別レッスンも贈られるそうです。

ウォーターエイドジャパン事務局の高橋郁さんは、「映像が持つインパクトの強さは日ごろから感じています。コンテストで集まった映像が世界の水問題への関心を高めるきっかけにつながれば。水は誰にとっても身近なイシューだと思うので、日本からも入賞目指してたくさんの方に応募してほしいです」と話していました。

締め切りは2月21日。最優秀賞1人を含む入賞者5人は世界水の日に向け、3月20日に発表されます。申し込みはこちらから。応募フォームは英語ですが、名前やメールアドレス、映像のタイトルを記入し、短いアピール文をつけるだけで応募できます。

右下の字幕アイコンをクリックすると日本語字幕が見られます



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岩井 光子