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三島市内の富士山湧水が6年ぶりに復活

2010.12.16 大野 多恵子

12月になっても珍しく富士山からの湧水量が多い。三島市の源兵衛川にて (c)ohno eishi

富士山の雪どけ水が湧水となって街を潤し、昔から「水の都」と言われてきた静岡県三島市。1960年代には産業活動の活発化による地下水の汲み上げで湧水が減少し、最近では豊かな水量の池や川を見られる機会が減ってしまいました。しかし気象条件などさまざまな要因が重なって、水位が上がる年もあるのです。

市立公園・楽寿園内にある小浜池では、2004年11月に満水を記録して以来、ほとんど枯渇状態が続いていましたが、今年の8月から徐々に水が増え、6年ぶりの満水となりました。そして12月現在でも水位が80センチほどと例年になく高くなっているのです。市内を流れる源兵衛川などでも水が増え、白滝公園では溶岩のすき間からきれいな水が湧き出している様子が見えます。

かつて、ドブ川と化してしまった水辺環境は、1990年代から市民、行政、企業が一緒になって川掃除やホタルの里づくり、絶滅した水中花・三島梅花藻(ミシマバイカモ)の復活作業などを行うことで、少しずつ昔の姿を取り戻しつつあります。ホタル、三島梅花藻、カワセミなどは、清流の貴重なバロメーター。豊かな水が生態系を守り、三島市民ならずとも自然の恩恵である湧水の変化からは目が離せません。



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静岡県、日本 (日本

大野 多恵子