百年の愚行(ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY)
エリック・ブライシュ著/明戸隆浩ほか訳/明石書店

ヘイトスピーチ(差別言論)とヘイトクライム(差別犯罪)との違いは何か? ヘイトスピーチの規制は言論の自由と矛盾しないか? ある意味で対極的な、ヨーロッパ諸国と米国の歴史を丹念に追跡・比較。レイシズム規制と表現の自由を両立させるために、どのように考えてゆけばよいかを示唆する。終章の「どの程度の自由をレイシストに与えるべきなのか」という題名に、この問題が文明社会の喫緊にして微妙な課題であることが窺える。