百年の愚行(ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY)
與那覇潤/文藝春秋

「グローバリゼーションは千年も前に実現されていた」と言うと驚く向きもあるかもしれない。だが、皇帝を除いて世襲制が撤廃され、科挙によって(男性であれば)官吏への道が開け、移動や職業選択の自由が実現された宋朝こそ、グローバル化の嚆矢だった。このような体制を目指す「中国化」と、正反対の「江戸化」がせめぎ合って進んできたのが日本の歴史、というのが著者の主張。さて、現代日本はどちらに振れているんでしょうか?