百年の愚行(ONE HUNDRED YEARS OF IDIOCY)
ウンベルト・エーコ+ジャン=クロード・カリエール著/工藤妙子訳/CCCメディアハウス

小説『薔薇の名前』でも知られる記号論哲学者と、映画監督ルイス・ブニュエルや演出家ピーター・ブルックらとの協働で知られる脚本家。希代の愛書家2名による博覧強記の対談。「発明された時点で進化しきってしまっている」書物を中心に、記憶術、物の真贋、映画、権力とメディア、核廃棄物処理問題、ポルノ文学、ネットの功罪など、話題は多岐にわたる。老境に達した知識人が、収集した稀覯本を互いに自慢するくだりが微笑ましい。