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震災の記憶を語り継ぐ三陸はじめ7つのジオパークが誕生

2013.10.07 ささ とも

今回認定された三陸ジオパークに含まれる宮古市の浄土ヶ浜:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Ken.Mat

日本ジオパーク委員会は9月24日、青森、岩手、宮城の3県にまたがる三陸地域を含む7地域をジオパークとして新たに認定すると発表しました。ジオパークは地球科学的に重要な地層や地形を含む自然公園のことで、貴重な地質遺産を保全し、教育に利用するとともにジオツーリズムを進めて地域の活性化につなげることを目的としています。2004年からユネスコの支援を受ける世界ジオパークネットワークが普及を促してきました。

今回認定された「三陸ジオパーク」は、リアス式海岸や段丘地形など、5億年にわたる地殻変動の跡を観察することができる地質学的に貴重な地域と評価されるとともに、岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」や大槌町旧役場など東日本大震災の遺構が含まれており、大災害で得た教訓を次世代に語り継ぐジオパークとしての価値も認められました。ジオパーク認定をきっかけに観光で復興が進むことも期待されます。

また三陸のほかに、三笠、佐渡、四国西予、おおいた姫島、おおいた豊後大野、桜島・錦江湾が認定されました。三笠(北海道)では、約1億年前のアンモナイトの化石の発見や炭鉱の歴史など、佐渡(新潟)では、日本海が形成された約1650万年前からの地殻変動が観測できる地層やトキなど固有の生態系など、四国西予(愛媛)では、約4億年前に形成された黒瀬川構造帯を含む地層や多彩な地形や自然林、生態系などが評価されました。また、九州では「おおいた姫島」「おおいた豊後大野」(どちらも大分)、および「桜島・錦江湾」(鹿児島)の3地域が、「9万年前の阿蘇山噴火」(おおいた豊後大野)をはじめ、火山活動による地形やその地で育まれた文化などが決め手となりました。これまで認定された地域と併せると日本ジオパークネットワークの加盟地域は32地域に上ります。

ジオパークはまだ新しい分野のツーリズムですが、日本ジオパークネットワークや各地域の運営組織では誰でも参加できるイベントや、子どもまたは教師に限定したツアーなど、多くの人が気軽に足を運べるような企画を提供しています。次回の旅行では地球のことを学んでみませんか。



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