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ドイツ企業支援で被災保育所の新園舎が完成

2012.12.20 ささ とも

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矢本東保育所の新園舎内 写真提供:Save the Children Japan


東日本大震災から1年9カ月が経ち、これまでに海外から届けられた多くの支援が、被災地域の復興につながってきています。宮城県東松島市では、ドイツ企業などの支援で、被災した矢本東保育所の新施設が完成し、12月3日には開所式が行われました。

震災復興支援事業の一貫として保育所の再建を支援したのは、ドイツ化学品製造販売会社、エボニック社と公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン。東松島市では、10あった保育施設のうち6施設が津波で壊滅的な被害を受け、被災した保育所は、現在も保育を休止していたり、プレハブ施設などの代替施設で保育を行っています。運営を続けていた矢本東保育所でも、80人定員のところ109人が入所し、ホールで布団を重ねて寝ている状況で、広い場所で伸び伸びと過ごせる環境を求めていました。

内陸部に移転した新しい保育所は、床面積約680平方メートルと市内最大規模、定員も最多の120人に増加されました。環境に配慮した木造の平屋建てで、地中熱を利用したヒートポンプエアコンが採用されています。同市の基幹保育所として保育環境の復興に大きな期待が寄せられています。

エボニック社などが負担した総工費約1億7000万円は、世界中のエボニック・グループ企業の社員をはじめ支援企業からさまざまな方法で集められました。同社は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンと協同で東日本大震災の復興支援に取り組むことに同意し、保育所の建設のほかにも、共働き家庭の小学生らが放課後を過ごす学童保育の指導員サポート活動にも協力、これまで被災地の学童および保育所33カ所と仮設住宅1カ所で、「子ども化学実験ショー」を実施してきました。

海外からの温かい支援が、こうして具体的なかたちで被災地の復興に貢献している例はたくさんありますが、あまり目にする機会がないような気がします。そこで、海外の国や地域から寄せられたメッセージや支援を、日本政府がまとめたパンフレット「世界が応援団:届いたエール...日本とともに!」を紹介します。こうした支援に感謝するとともに、被災された一人ひとりが、安心して暮らせる日が一日でも早く来るよう、有効に活用していかなければならないと思います。



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