Think the Earth

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いよいよロンドンオリンピックが開幕し、アスリートたちが繰り広げる熱戦に心を打たれ、フィットネスに目覚める人も増えるかもしれません。そこで今、注目したいのが「グリーンジム（Green Gym）」です。

スポーツジムというと、エアコンが効いたビルのなかで、ランニングマシンの上をひたすら走るのが定番ですが、人工的な空間で、電力を大量に消費しながら、健康な体づくりに励むというのは抵抗がありませんか？　

グリーンジムは、1990年代後半に英国の環境保全ボランティアトラスト（British Trust for Conservation Volunteers）が、体力を養い、健康を保つ目的で、農作業などを通じて自然の中で体を動かすプログラムを取り入れたことから始まりました。

そのグリーンジムを新しいフィットネスシステムに改革したのが、フランスのアスリート、エルワン・ル・コー氏（Erwan Le Corre）です。ル・コー氏のスタイルは、「ナチュラルフィットネス」。人間本来の動きをフルに使って、大自然の中で、裸足で大地を走り、岩を持ち上げ、木に上り、川で泳ぎます。その姿はまるで野生動物のようにしなやかで無駄がありません。彼が設立したスポーツスクール「MovNat」のワークショップでは、走ったり歩いたりするだけでなく、床をはいまわり、ジャンプし、バランスを保ち、ロープを登るといった運動から、動物や子どものような自然な姿勢で動くことを学びます。ル・コーはアメリカを拠点に、イギリスやドイツをはじめとするヨーロッパでトレーニングを行っています。今後、アジアでもタイでワークショップが予定されています。

フィットネスの目的はなんでしょうか。 スリムでカッコよくなりたいから？　オリンピックのように勝利したいから？　ル・コーにとっては「新鮮な空気を吸うこと」だといいます。グリーンジムを行うなら、きれいな自然や空気が必要で、少なくともこの猛暑で熱せられたアスファルトの上を裸足で走りたいとは思いません。人と自然はつながっている、それを実感できるのがグリーンジムの醍醐味かもしれません。