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ブータンに学ぶ幸福度指数―日本の幸福のものさしとは

2011.12.30 ささ とも

His Majesty With His People:Creative Commons,Some Rights Reserved,Photo by Bhutan-360

アジアの小さな国ブータンが、世界を変えるかもしれません。経済的な豊かさを数値にしたGNPに代わる「幸せを測る指数」として、ブータンのGNH(国民総幸福量)が今世界的に注目されています。2011年12月5、6日には、内閣府の経済社会総合研究所(ESRI)が都内で「幸福度に関するアジア太平洋コンファレンス」を開催しました。

コンファレンスの基調講演で、ブータンのカルマ・ツェテームGNH(国民総幸福度)委員会担当長官が、ブータンの幸福度を調査したGNHについて説明し、政府がGNHをどのように利用して国全体の幸福度を高めるようとしているのかについて話しました。

ブータンは30年以上も前から、金銭的、物質的な豊かさではなく、「国民の幸せ」に根差した政策を掲げています。今もこの国では人口のほぼ90%が農家で大部分が自給自足の生活をしています。教育と医療制度を充実させるため、大学まで授業料は無料、医療費も全額無料です。お金がなくても暮らしていける国と言えるかもしれません。

ブータンのような生活は先進国では無理でも、その国独自の取り組みを始める国が現れています。イギリスのキャメロン首相もフランスのサルコジ大統領も「幸せ(well-being)」を重視するべきだと提案しました。日本では2010年12月から幸福度に関する研究が進められ、生活環境や仕事を含む「経済社会状況」と病気や自殺に関連する「心身の健康」、家族や地域とのつながりとして「関係性」の3つの柱と温暖化や生物多様性などの「持続可能性」を取り上げています。2011年12月には「幸福度指数試案」が発表されました。

お金やモノからは得られない本当の幸せをみんなで分かち合える世界―ブータンから端を発した幸福の開発の波は世界に広がりつつあります。



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