thinkFace
thinkEye

考える、それは力になる

contents

2024.05.07

第5回 みらいをつくる超・文化祭を開催しました!【後編】

第5回超・文化祭レポートの後編です。
→前編はこちら

【前編】
1. 開会式
2. スターティングセッション
3. ポスターセッション


【後編】

4. ドネーションプレゼン
5. ブース展示/ステージ発表
6. 交流会

4. ドネーションプレゼン

ポスターセッションの後は、来場者それぞれが応援したい団体を決めるドネーションプレゼン。超・文化祭では、入場料が中高生の「ドネーション希望団体」に寄付され、それぞれの団体活動費に当てられる仕組みになっています。12団体から、熱量の高いプレゼンテーションが展開されます。今年は来場者がリアルタイムでコメントできるツールを導入。発表に対してさまざまな声が寄せられました。

No.1 マイクロプラスチック・アクセサリー(千葉県立小金高等学校)
チーム・オーシャンズは、海洋環境への深刻な影響が懸念されるマイクロプラスチック問題の発信を行っています。二人は発信手段として、3Rの中でも「Reuse(リユース)」に着目。マイクロプラスチックを用いたアクセサリーの制作・販売をしています。販売で得られた収益は「浦安三番瀬を大切にする会」に寄付しています。「環境に配慮した素材の製品を選んだり、今持っているものを長く使ったりなど、今日からできる対策をぜひ実践していただきたいです」と呼びかけました。

No.2 ゴミゼロスポーツ場プロジェクト(新渡戸文化学園高等学校)
ゴミゼロスポーツ場プロジェクトでは、スポーツ場での飲食の提供方法や容器を変えることで、ゴミのでないスポーツ場を作れるのではないかと考えています。スポーツ場での試合観戦後、座席にゴミが置きっぱなしにされるのを見て問題意識を持ったそうです。「容器の製作や、スタジアムでのテスト運用をしていくためにたくさんの人と繋がりたい」と言います。会場からは「確かに、スタジアムにゴミが置きっぱなしになっていること多いよね…」と共感のコメントがありました。

No.3 mikka(第一学院高等学校)
学生団体mikkaは「ゴミ×共生」をテーマに、多世代が交流できるイベントなどを行なっています。ゴミ拾いを通して多くの人と交流し、活動を通して参加者の”心の拠り所”を作ることを意識しています。クリスマスには、日比谷花壇さんから廃棄されてしまうお花をもらいリースを作成する「アップサイクル」のイベントを開催しました。

No.4 夏の東京スタディーツアー(新渡戸文化学園高等学校)
昨年、島根県を訪れるスタディツアーに参加した際、今まで触れることのなかった価値観に出会ったことがきっかけで、今度は自分たちが住む東京の魅力を伝えるツアーを開催したいと考えたそうです。地方の方が想像しているような東京と、在住者から見た東京についての意見交換し、「自分が住んでいる地域の当たり前は、他の地域の当たり前ではないということを伝えていきたい」と話しました。

No.5 Ocean Project(埼玉県立幸手桜高等学校)
Ocean Projectでは「海の社会問題は多くの対策が取られているにも関わらず、なぜ深刻になるばかりなのか」と疑問を持ち、その背景を追求しました。注目したのは、日本の海水浴客の推移です。2007年以降減少傾向にあり、海への恐怖心を抱いたり、興味が薄れたりと「海離れ」が起きているのではないかと考察。ブース出展では未利用魚のイラストや、海ゴミを食べてしまったマッコウクジラの模型を使って、来場者の「海への関心」を高めていました。


ブース展示にて、マッコウクジラの模型で「クジラのお腹の中」を示し、海のゴミ問題を説明している様子

No.6 きゃんぷろ(新渡戸文化学園高等学校)
きゃんぷろは、メンバー3人それぞれの関心「自然、美術、こども」をテーマに、社会問題に向き合っています。3人の”好き”と”社会問題”を掛け合わせた企画として、ストーンペインティングのワークショップを開催しました。子どもの居場所づくりを行なっている施設「ジャンプ長崎(豊島区)」の協力を得て、子どもたちに自然の大切さを、楽しみながら学んでもらうことを目指しています。「これからも自分らしさを追い求めながら活動していきたい」と話しました。

No.7 English youngster cafe(郁文館グローバル高校)
Enfe インフィーは、中高生に「アクションの場」を提供する「ユースイノベーション」という学生団体を立ち上げたいと話します。子ども食堂の場で中高生がイベントを行うことで中高生のアクションの場にもなり、子ども食堂を継続するための資金作りもできるのではないかと考えているそうです。


ブース展示では「English Cafe」として出店し、参加者に英語で話しかけ、気軽に英会話に触れられる場を提供していました。

No.8 SDGsミーティング(南多摩中等教育学校)
SDGsミーティングは、前回の超・文化祭で、昆虫食の活動へドネーションをもらったことへの感謝を伝えました。現在はSDGsの中でも4番の「教育」に着目しています。教育格差が広がる中、全ての子供たちが学びたいことを学べるように、高校生をチューターとした小学生対象のオンライン自習室を開き、教育格差を解消したいと考えています。


ブース展示では、コオロギスナックなど昆虫食の販売、オーガニックコットンで作ったバッチのガチャガチャなどの展示を行っていました。

No.9 やさしいせいふくワークショップ(やさしいせいふく)
やさしいせいふくは、中学生から大学生まで幅広いメンバーで構成され、現在は、イベント出展や「やさしいてぃーしゃつ」の開発・販売、学校での講演会などを行っています。小学校から大学まで様々な学校でワークショップを行い、参加者からの様々な意見をもらうことで刺激を受けているそうです。Tシャツに使われているオーガニックコットンの原産地であるインドの現状を自分たちの目で確かめ、現場の様子を伝える動画を作りたいと、渡航を計画中です。


やさしいせいふくが開発・販売する「やさしいてぃーしゃつ」

No.10 屋上改善プロジェクト(新渡戸文化学園高等学校)
屋上改善プロジェクトは「中高生の皆さん、自分たちの学校の屋上って今どうなってますか?」と問いかけました。新渡戸学園の屋上を開放し、自由な環境に、コミュニケーションの場にすることで「新しい学びの場」にしたいと話します。現在は新渡戸学園2号館の屋上活用を進めています。新しい学びの場を作るために活動の中では「パーマカルチャー」の考え方を導入。実際に屋上を活用している武蔵野大学や企業の屋上を見学し、学んでいるそうです。

No.11 Daisy Days for Kenya(東京学芸大学附属国際中等教育学校)
Daisy Days for Kenyaは、ケニアのストリートチルドレンに関して知ってもらう活動を行っています。アフリカの伝統的なプリント生地「キテンゲ」を使用した商品開発を行っています。「商品を通して問題に触れるはじめの一歩を提供したい、そのために正確な知識の提供を大切にしている」と話しました。卒業生で、現在は青年海外協力隊としてケニアに赴任している方と月1回オンラインミーティングを実施して、ケニアのストリートチルドレンの現状を知り、SNSや商品のタグを通して情報発信を行なっています。

No.12 NiToBe CoLoRs(新渡戸文化中学校)
NiToBe CoLoRsは、前回の超・文化祭のドネーションを活用し、FSC認証紙を使った折り紙を企画。絶滅危惧種の動物の折り紙を折るワークショップを行なっています。地域のエコフェアやマクドナルドでワークショップを実施。オーガニックコットンで作られたパペットを使用して、小さい子供にも分かりやすくFSC認証や絶滅危惧種について知ってもらう工夫をしています。4月から高校生になっても活動を続けていく予定です。


NiToBe CoLoRsが企画した、日本初のFSC認証紙を使用した「おりがみ」

参加者の皆さま、企業の皆さまより合計216,000円のご寄付を頂きました。ありがとうございました!イベント終了後、参加者の皆さんに応援したい団体の投票をしていただき、以下の通り寄付を実施いたしました。寄付金は各学生チームの活動資金として活用させていただきます。

No.1 マイクロプラスチック・アクセサリー(千葉県立小金高等学校)・・・23,000円
No.2 ゴミゼロスポーツ場プロジェクト(新渡戸文化学園高等学校)・・・14,000円
No.3 mikka(第一学院高等学校)・・・21,000円
No.4 夏の東京スタディーツアー(新渡戸文化学園高等学校)・・・8,000円
No.5 Ocean Project(埼玉県立幸手桜高等学校)・・・16,000円
No.6 きゃんぷろ(新渡戸文化学園高等学校)・・・6,000円
No.7 English youngster cafe(郁文館グローバル高校)・・・21,000円
No.8 SDGsミーティング(南多摩中等教育学校)・・・16,000円
No.9 やさしいせいふくワークショップ(やさしいせいふく)・・・21,000円
No.10 屋上改善プロジェクト(新渡戸文化学園高等学校)・・・12,000円
No.11 Daisy Days for Kenya(東京学芸大学附属国際中等教育学校)・・・25,000円
No.12 NiToBe CoLoRs(新渡戸文化中学校)・・・27,000円

※2023年度の繰越金4,728円を含めた合計額を元に寄付額を計算しました
※集まったご寄付の10%を上限に超文化祭を運営するための必要経費に充てさせていただきました。

5. ブース展示/ステージ発表

ドネーションプレゼンの後ランチタイムを挟み、午後からはブース展示やステージ発表が行われました。ステージ発表は、今回初めて実施されました。弾き語りやダンスなど、ステージならではの表現が展開されます。


郁文館グローバル高校の「イベントによる町おこし」では、ジャスティン・ビーバーやエド・シーランの曲をギター弾き語りで披露しました。

学生団体HERMANAの「舞台芸術×SDGs」の様子。

SDGsをテーマに、ストーリーのあるダンスを披露。

ジェンダー平等や多様性など、参加者それぞれが考えるきっかけになる舞台芸術が展開されました。

子どもアンバサダー(認定NPO法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン)

トー横居場所プロジェクト(新渡戸文化高等学校)

海のごちそうプロジェクト

わがままがチームワークのカギ!? カードゲームで多様性を学ぶ(株式会社ミライクリエ)(写真提供:株式会社ミライクリエ)

レモネードスタンド(筑波大学附属高等学校)

F.A.R.M(新渡戸文化高等学校)

てらスクール(曹洞宗)

ZHCP(郁文館グローバル高等学校)

昆虫食(チョコクッキー)の販売(法政大学国際高等学校)

ごみはポップな宝物〜エシカルなブレスレット作り〜(NPO法人LOOB JAPAN)

6. 交流会

今回の超・文化祭は、ステージ発表をはじめとした新たな取り組みや、さまざまな団体の活動が続いていく中での着実な変化/進化が多く見られました。スターティングセッションの中で福代さんがおっしゃっていた「継続するにはワクワクが大切」という言葉が身に染みます。活動されている皆さんそれぞれ、継続することの難しさを実感しつつも、日々挑戦を続けているのではないでしょうか。ぜひ、楽しみながら、皆さんの活動が続いていくことを願っています!

執筆:佐藤由佳/撮影:村瀬 悠

sidebar

17の目標

  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • 未来を変える目標  SDGsアイデアブック
  • ティーチャー登録
  • 学生のみなさんへ
  • 企業・自治体の方へ
  • Think the Earthのとしょかん
  • ウェブマガジンthink
  • デジタルプラネタリウムプロジェクト

17の目標

  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon
  • SDGs Icon

パートナー

  • SDGs.TV
  • unitedpeople